威厳を賭けた、絶対に敗けられない戦い(ウンコ出産編)

おはようございます、ほっしーです。
これは、わしがまだ30代で、人材派遣会社に勤めていた時のお話しです。
何でかよーわからんが、事業所長という、なんだか偉そうな立場になってしまい、責任やらプレッシャーやらで変になってもうて、今と違って自分にも他人にも、めっちゃ厳しく接しておりました。
｢がんばりました、出来ませんでしたは、やってないのと同じですからね😤｣
｢がんばるのは当たり前で、結果を出しましょう｣
とか言っちゃう、自称意識高い系のめんどくさいイキった若僧。

その日も9時始業やけど、8時には事務所に入るため、片道2時間弱の道のりを買ったばかりの新車で通勤しておりました。
車に乗って1時間過ぎた辺りで異変を感じます。
…まじ腹いてぇ😨
尋常でないほど、ウンコしたくなりました。
しかしながら高速道路ということもあり、どこかに停めるのも大変やし、高速降りたら自分に課している1時間前出勤に間に合いません。

とりあえず自分のケツの括約筋を信じて、今にも産まれそうになるのを我慢しながら車を飛ばします。
で、なんとか会社近くまで来て、駐車場に着いてエンジンを切って‘’勝った‘’と思った瞬間でした。
多分油断したんやろな、プチュっという音と共に出産が始まります。

｢買ったばかりの新車の運転席をウンコでコーティングするわけにはいかない❗｣
｢もし、嫁にバレたら今後の夫婦喧嘩で繰り出されるであろう‘’ウンコ漏らしたくせに‘’という、確定わし即死攻撃スキルを付与してしまう❗｣
と、咄嗟の判断で車から転がるように出た瞬間、我が子が勢い良くコンニチワします。
盛大な出産を終え、辺りは静寂に包まれます。
｢おめでとうございます、水気を含んだ元気なお子さんですよ👶｣
と、幻の助産師さんの声が聞こえます。
ボトボトになったパンツとズボンとは裏腹に心と腹は何かを悟ったかのように晴れやかです。

しかし、出すもん出して賢者になったわしは、すぐに思考を切り替えます。
｢とにかく新車は守れた、あとはどうやって後処理をするかや｣
まだ人気のない駐車場から事務所までの間をなるべく溢さないようにヨチヨチと歩き出します。
しかしながら、わしの歩んだ道のりには、水気を含んだ子供たちが点々としていました。

そして、わしの威厳を保つ為に、絶対にバレてはいけない戦いの火蓋が切って落とされました。
もし部下やパートさんにバレたら、その先ずっと‘’ウンコ所長‘’と呼ばれる事、確定です。

まずトイレに駆け込みます。
駆け込むといっても、ヨチヨチですが…
ズボンとパンツを脱いで、洗面台で手洗いします。
さらに元気な子供たちは、靴にも侵食していたので、靴も脱いで手洗いします。
そして、フルチンの下半身を拭き上げていきます。
一人赤ちゃんプレイです🤣
大量のトイレットペーパーが消費されますが、構ってられません。
手洗いしたズボンとパンツはロッカーに押し込みます。
現場に入るための制服に着替えて、洗面台や歩んで来た道のりを掃除して回ります。
安心して下さい、もちろんパンツは履いてません。

外の掃除が終わった時点で8:45頃。
出勤してきたパートさんや部下たちの目には、
｢朝早くに来て事務所周りを率先して掃除している素敵な上司｣
に写ったかもしれませんが、ただただ恥ずかしい後始末をしてただけです。

そして、始業時間になりました。
戦いの第二幕の開幕です。