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口溶けと、柔らかさと、

分かっているはずなのに、年末に慌てて支払いを済ませる「ふるさと納税」。

納税という名前ですが、実際には自治体への寄附にあたる制度です。寄附した代わりにお返しとしてお礼の品を受け取ることができます。それが、返礼品と呼ばれていて。

ふるさと納税は、返礼品を選んでいるといってもいいくらい、どの自治体も頭を悩ませています。

僕は、この機を逃すまいと、全国のモンブランを試したいという欲求を叶える手段としても活用しています(笑)

昨年は、栗の生産量日本一の茨城県の中で、最も栗を愛しているといっても過言ではない、笠間市にふるさと納税をして「笑っちゃうほど美味しいモンブラン」を返礼品としていただきました。その時の感想は、こちらです。

同封されていたパンフレットには、お菓子、料理など街じゅうの栗を扱うお店のマップが印刷されていました。種類も豊富で、熱量も高そうで、いつか栗の季節に行ってみたいと思ったものです。


今年は、さてどうするか(実際には昨年末だが)考えて、モンブランに限らずケーキの基礎とも言える「スイーツのレベル」が高い街はどうかと思い至るのでした。

スイーツの街といえば、神戸、ですね。

ギネスブックに載るほどフィナンシェを焼いている、アンリ・シャルパンティエがある地であり、モロゾフ、ケーニヒス・クローネ、風月堂など名だたるお菓子屋の集まる場所でもあります。

ふるさと納税の神戸市のサイトを眺めていると、予想通り、目にも鮮やかなスイーツたちが飛び込んできました。その中で、モンブランは果たして少なかったのです。確かに、地味なのです。

しかし、金色に輝く箱に恭しく収められ、極細マロンクリームがどっさりとかかったモンブランを見つけてしまいました。

くり松の「くり松千本」というモンブラン。

モンブランのお重やぁぁ

この丁寧な作り。

これはきっと美味しいはずだ。時の試練にも耐えた銘品では?と調べてみたら、創業は2021年とのこと。意外にも新しいお菓子屋さんでした。


返礼品のモンブランは、冷凍品で届くのが普通です。というか、モンブランはちゃんと素材を選べば冷凍することが可能なのです。

ただ、個人的に恐れているのは冷凍庫特有の匂いに、とても弱いこと。特に儚い香りの和栗を使ったモンブランは、冷凍庫臭でその香りがかき消されてしまうことがあります。

くり松はその点、全く問題ありませんでした。食べる前日に冷蔵庫に移して、じっくり解凍します。(栗だけに)

上品な箱。

マロンクリームの下には、柔らかい餅に包まれた栗大福が並んでいました。大福の中身も、栗粒が隠れたマロンホイップクリームで、モンブランを和風にしたような風情。添えてあった木べらで切るように大福を寄せて、皿に移します。

ふんわりと柔らかいマロンクリームは、口の中でほどけるように溶けてしまいました。和栗のふんわりとした木の実の香りが広がり、さらりと細粒感のある舌触りは上品さがありました。

台となる大福も程よい大きさと柔らかさで、甘さに癒されます。ふわっとした大福の食感とサラッと溶ける和栗のマロンクリームは新しいモンブランの形かも知れないと、余韻に浸っていました。

感覚として、3個くらいをゆっくりと味わえたら満ち足りた感じがしました。1個では足りないのです。9個入りは、3人前という感覚でいたほうが良いでしょう。(なんのアドバイス)

家族にも食べてもらったものの、クリームが苦手な家族が多く、大福の部分が残されてしまいました。

もったいない・・結局、ほとんどを僕が食べることになったのでした。(ありがたい。)


美味しかったので、instagramにもあげてみたら、さっそく神戸市のふるさと納税アカウントから、イイネをいただきました。

さすが、スイーツの街、神戸。抜かりない。

栗が全国的に獲れることもあるし、栗が好きな人が多いのか、まだまだ食べたことのないモンブランが全国にはたくさんありそうです。

来年は、どこにしようか。



#ふるさと納税 #モンブラン #神戸市  







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