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絵画教室の先生と子の視点

5月頃から、子が、お絵描きの教室に通っている。

お絵描きというのが何となく子どもっぽいので、絵画教室なんて言うけれど、そんなに格式張った雰囲気もなく、絵を描くのが好きな人たちが集まって、それぞれ自分のペースで描いている・・そんなスペースだ。

教室というからには、先生がいるのだが、この先生がとにかくすごい。基本的に褒める。何でも褒めてくれる。

そんな姿に感動して、以前投稿したことがあった。かわいいお父さん、はその先生が僕に向けて言った胸キュンワードである(笑)

何度か教室に通ううち、その先生の性格というか行動パターンのようなものが見えてくることがあった。

褒めるのは変わらないのだが、先生なりに進んで欲しい道があるようで、褒めつつ、「ここはもっと濃くする?」とか「このへん、もっと塗ろうか」「やっぱりペンで描いたら、もっといいんじゃない」という感じだ。

先生なりに、もっと絵を良くしようとしてくれているのだし、そのアイデアには納得感もある。

何より、個人個人、全く描いているものも違うし、画力も異なるし、もっとも子どもそれぞれにコミュニケーション能力があるわけで、そこへぐいぐいと分け行ってくるのと、さらにはセンスを見せつけてくるので、僕個人としては非常に楽しい先生だと思う。

いかんせん、子はそういうぐいぐい系には弱い。きっと、イヤなのではなく、恥ずかしいのだとは思うが、自分のやりたいことがイマイチ掴みきれていない状態で「こうしたら?」「ああしよう」と言われてしまうと、子としては「いや、いいですぅぅ」となってしまうようだ。

この絵画教室、課題やテーマは概ねないが、”○○コンクール”のようなものを通年告知&応募代行してくれる。それに応募する作品を描くのが継続しているのだ。

「いま私がハマっていること」というテーマで、コンクールがあるとのことなので、子も応募することにした。そして、描いた絵に、親は驚かされ、いたく感動することとなった。

僕は描いた現場にはいなかったのだが、妻が子と一緒にいたため、その初手を見て、感動したというのだ。


子は、画用紙の真ん中に、”春に生まれた赤ちゃん”を描いたのだ。

“ハマっていること”としては、スポーツや、本、勉強や趣味など、何か活動的な、対外的なものを思い浮かべてしまっていたが、まさか子がそんなふうに思っていたとは思いもしなかった。

何なら、親が赤ちゃんにかかりきりになってしまい、ママを取られた、なんて思われるのがもはや当たり前のことだと思っていたのに。

赤ちゃんの隣には、笑顔の自分を描いて、さらに真ん中の子がシャボン玉を飛ばしている横顔を描いていた。少しずつ、絵が上手くなっていた。

妻はいたく感動し、その絵を早く見てほしいと僕にも言った(描いたものは秘密にしていた)。そして、先日、その絵を見ることになったのだが、テーマを聞いて活動的なものを思い浮かべていたので、僕もとても驚いてしまった。

そして、感動したのだが、その絵は なぜか屋外の高原のような場所で、バウンサーを使用していた。子に聞くと、妻が背景を描いたら・・とアドバイスしたとかで、以前、別の塗り絵に描いて褒められた”山”を描いたのであった。

山?と思って子にも聞いたが、通りかかった先生も、ひととおり絵を褒めてから、「山?」となったのだ。先生曰く、山の輪郭を消して、いろんな色で塗ってはどうか、と言ったのち、どこから取り出したのか、ゴシゴシと消しゴムで線を消していた。

ちょっと驚いたが、僕も”山”が唐突だな・・と思っていたので、先生の提案に従うことにして、絵の具を使って薄めのパステルカラーで塗ることにした。毎週のように絵の具に接していることもあって、子は絵の具の扱いに慣れているのも僕はとても感心してしまった。

黄緑、黄色、水色などで絵の全体を塗り上げて、山だった背景は、絵本の1ページのような明るい色合いになった。赤ちゃんが乗っているバウンサーも、何となく不自然さは薄れた気がする。もともと色鉛筆で背景を塗っていたこともあって、水彩絵の具と重なると、深みのある色合いになって、グラデーションが自然にかかっているようにも見えた。

コンクールなので、応募作の中から選ばれる作品がいくつかあるわけで、子の作品が選ばれるかどうかは全くわからないけれども、子が選んだ「ハマっていること」に、親としては感動し、また感謝するような気持ちになった。観る人にも、何か届くといいなぁなんて思ったりもする。

絵を描いたのち、子は赤ちゃんへの関わりをより増やしている気がする。しかも真ん中の子も影響されて、赤ちゃんはモテモテである。兄弟姉妹は、これから長い付き合いになるので、仲良くいてほしい。

カラーコピーをとった作品、我が家のどこかに飾りたい。


#絵 #習い事 #ハマっていること #家族

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