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ありがとう、西明寺栗
西明寺栗とは、日本で一番大きな実と言われている栗の名前です。その大きさは、赤ちゃんの握りこぶし。
もう少し丁寧に書くと、栗は、ピーナッツやカシューナッツと同じナッツ類。栗として食べている部分は種です。なので、実が大きいというか、種が赤ちゃんの握りこぶしくらいあるのです。
大きさのイメージがつきにくいですが、普段食べている栗の毬栗ひとつが、西明寺栗の一粒くらいなのです。(まだわかりにくい笑)
栗饅頭が、全部、栗になった。そんなイメージです。大きいですよね。
大きいのに、しっかりと実が詰まっていて、独特のコックリ感のある味で、栗好きにはたまらない満足度の高い栗なのです。
その西明寺栗が穫れるのは、秋田県仙北市。角館の近くです。2年前にひとり旅をした時に、たまたま出会った栗が、その西明寺栗でした。
これまでまったく見向きもしなかった「ふるさと納税」を昨年末に試してみたとき、その仙北市に寄附をすることにしました。
すでに多くの人がふるさと納税をされているので、いまさら感がありますが、ふるさと納税は、税金ではなく寄附です。
僕は、ふるさと納税が始まったときに、なぜ税金の使い道を納税者が決められるのか疑問でした。一見、自由度が高くて、納税者が主体的に自治に参加しているように見えますが、ふつう税の使い道は法律が決めるものです。
納税らしからぬ返礼品の存在もまた、僕には違和感があったのです。
しかし、税ではなくて寄附なのだと知り納得しました。(それでも返礼品は本来的には無くていいものではあります)
昨年末に、友人からの勧めもあって、ポータルサイトに登録。シミュレーションして、寄附をする自治体を選びました。
妻とも相談して決めたのですが、ふるさと納税に関する印象は妻も似ていて、返礼品ではなくその自治体への気持ちとして、寄附をするというものでした。
仙北市のほかにもいくつかの自治体を選び、それぞれ返礼品も選びました。
年末だったこともあり、何かと書類のやり取りが慌ただしくなりましたが、その隙間を縫って、仙北市からの宅配便が届きました。
選んでいたのは、西明寺栗のスイーツ詰め合わせ。
ずっしりと重い箱を開けてみると、思いもよらぬ景色が蘇りました。それは、2年前に行った角館で食べたモンブラン。箱にはモンブランはなかったのですが、そのお菓子を作った店が、モンブランを食べに寄った店だったのです。
サイトで見ているときには気がつかなったけれど、ぎっしりと詰められたお菓子や、パンフレットに載っていた店の外観は、旅の記憶を呼び起こしました。
当時、店にはいくつも焼き菓子が並んでいたのですが、旅の途中ということもあり、買うことが出来なかったのです。
普通の大きさのマロンパイには、砕いた栗が入っていました。ソフトボール大の大きなマロンパイには、あの西明寺栗の一粒が。半分に切っても、その存在感はほかにはないものでした。
栗かのこという名前のゼリーも、栗の風味がしっかり残っていて、とても好きでした。詰め合わせ、の名に相応しいお菓子の数々にいちいち感動しながら、数日間の栗日和でした。
数日して、サイトからメールが来ました。
福袋に当選しました!とのタイトル。
・・そういえばサイト内で見つけたキャンペーンに応募していたのでした。寄附していない自治体の返礼品までもらえることになるとは。
サイト内の口コミ投稿には「コスパが悪い」などと書いてあるものもありましたが、本来は何もないはず(あっても表彰状とか)の寄附。
返礼品が届くたびに、気持ちが温かくなります。寄付した先の自治体が、そこで働く方々が、元気だといいなぁと思うのです。
秋田県仙北市に、ふるさと納税した話でした。
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