ガラスの島で
ガラス、それは、透明感。
ガラス、それは、脆さ。
ガラス、それは、思い出の島。
毎週月曜日は、旅の記録を書いています。
段々と暑くなってきて、夏のような季節がやってきました。そんな気候が印象的だった、梅雨のジメジメとは正反対の陽気な“あの国”への旅のことを。
ヨーロッパの中で人気のある、イタリアへの旅行は社会人になってから。家族と行きました。たしか、ゴールデンウィークの時期に行った記憶が・・。
ガラスの島、とはイタリアの”ムラーノ島”のことです。ガラス「で」できているわけではなくて、ガラス「が」できている島です。
ムラーノ島、知る人ぞ知る名前ですが、場所は意外とカンタン。風光明媚なベネチアのとなりにポツンとあります。ベネチアからフェリーで数分。下の写真は、フェリーからベネチアを眺めているもの。
島の入り口である港には、ガラス細工のオブジェが。日本では焼き物の盛んな土地で、陶器類が飾られていることがありますが、ここではガラス。色も造形も鮮やかでした。街角にアコーディオンを演奏しているおじさんがいて、ほのぼのとした雰囲気と、降り注ぐ太陽が、とても印象的でした。
いわゆるベネチアングラスは、この島で作られているのでした。沿革はわかりませんが、王様がお抱えの職人をこの島に集めたのかなぁなんて考えてしまいます。
特に僕が見たかったのは「金魚鉢」・・ふつう、容器を想像するかも知れませんが、容器の中身もすべてガラス・・金魚も、水も、水草もガラスで出来ているものでした。
エッセイストのさくらももこさんの旅の記録で読んで以来、ずっと見たかったのが、金魚鉢でした。
技術の高い作品になると、金魚が出す気泡も表現されているので、ガラスなのに動き出しそうな作品もありました。そんな作品は大きくて重たくて、値段もとても手が届かないので、僕は写真のような、ピンポン玉くらいのサイズの金魚のガラス玉をお土産にしました。
街には、ガラス細工の工房が並び、色鮮やかな作品が並んでいました。ベネチアングラスの色鮮やかさもガラスというのが信じられないくらい。グラスだけでなく、シャンデリアなども売られていましたが、€をという単位を忘れても、目が飛び出そうな値段でした(笑)
ベネチアに戻り、有名なサン・マルコ広場へ。この広場にあるカフェが世界最古のカフェと言われていたり、世界最古の世界地図と名高い絵が飾られているドゥカーレ宮殿へ。世界地図には、日本も載っているのですが、京都あたりに点が打たれていて「mikado」と描かれていました。下の写真は、宮殿からの眺め。
夜、ベネチア島内のホテルに滞在していたので、散歩でもしようかと出かけてみたら、昼間にみた広場が、幻想的な明かりに囲まれていて、とても良かったです。必要な明かりだけがつけられていて、日本とは違うなぁと感動してしまいました。
でも、
帰り道で、見事に道に迷ってしまいました。
夜だし、言葉も話せないし、観光地だからか、人がいませんでした。泣きそうになりながら、見覚えのある風景を探して、走り回りました。すると、雨が降ってきて・・まさに泣きっ面に鉢・・じゃなかった”蜂”。
ホテルには無事帰れましたが、びしょ濡れでした(笑)
イタリアは、歴史的な建造物の美しさはもとより、食が何と言っても魅力的でしたね。飲めないのに、白ワインを昼間からあおったのもいい思い出・・。
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