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セールスしない営業で売上を伸ばす

何度も連絡してきたり、ぐいぐいセールスしてきたり、
こちらの疑問や不安・不満にもお構いなく商品の魅力を伝えてくる、
あー言えばこう言う営業マンが苦手なんですが、みなさんはいかがですか?

営業の仕事なんて嫌われるものなんだと思っていた20代のころ、
まさか自分が30代になってから営業職に就くとは思ってもみませんでした。

だけど営業職に就いてみて勘違いしていたことがわかりました。

先述した営業マンはほんの一例で、実際には様々な営業スタイルがあります。

わたしの知るトップセールスマンは、ぐいぐいセールスをしていませんでした。

今回はわたしなりの営業スタイルを通して、仕事が楽しくなる仕組みについて書こうと思います。

質より量!のやり方はメンタルが持ちません

営業職に就いたとき、

「質より量!足で稼げ!」
「しっかり種を撒いて売り込め!」
「売上達成のためにクロージング!」

というようなことを教わりました。

先人の教えは大切ですし、成功事例として参考にするのは成長につながるのでいいことだと思います。

だけどこのやり方って、体力と忍耐勝負。
メンタルも強くないといけません。

相手も忙しいのに、何度も何度も訪問や電話をして時間を奪うのはなんだか気が引けます。

以前、「忙しいって言ってるのに電話をかけてこないでよ!」とお叱りを受けたことがトラウマです。

本当にタイミングが悪すぎただけなのですが、忙しい時の電話やアポイントは嫌だなと思われても仕方ありません。
(逆の立場で考えてもやっぱり嫌だなと感じます)

それに、クライアントにとってベストではないタイミングになのに、
「売上のため!」と鼻息荒くクロージングをかけてくる営業マンはどんな風に見えるのでしょうか。

きっと嫌悪感を抱かれるのではないかと思うのです。

セールスしなくても売れる方法はある

わたしにはこのやり方は無理!

営業職について早々、わたしはそう判断しました。
(諦めが早いのが特技です!)

だけど営業が向いていないとは思わずに、自分なりのやり方を見つけて売れる努力をしてみました。

わたしの営業スタイルは

クライアントからの相談ごとに乗っかって商品を売る

もちろん、自分の会社でどんなことが提供できるかはしっかり説明します。

だけど「今が買いです!」とは絶対に言いません。

今が買いなのかどうかはクライアントの環境次第。
わたしがわかることではありません。

いいサービス、いい価格だったとしても、タイミングを間違えると費用対効果は下がります。

クライアントにとっては、それでは意味がないのです。

「今、このタイミングだからこそ、あなたの会社に依頼したい!」

と言ってもらえる関係性になれたら、もうセールストークは必要ありません。

今どんな状況ですか?
どんなことがしたいですか?
何に困っていますか?

という雑談の中から、新しい企画が生まれ、売ろうと思っていなかったのに売れるようになります。

ちなみにこの方法で、わたしは売上達成を続けています。

もちろん世の中の景気に数字は振り回されますが、それこそ相手のタイミングを大切にした方がいい状況です。

数字は振り回されても、関係は向上するチャンスです。

セールスしなくていい営業職は楽しい

セールスしなくても売れる営業マンは、クライアントの方から仕事のお声がかかるパターンが多いです。

そうなると営業の仕事はとても楽しい。

営業の仕事とは「売る」だけではありません。

どうしたら課題解決するか…を、クライアントと一緒に考えてつくる仕事です。

営業=セールスの印象が強いので勘違いしがちですが、
わたしはこの「仕事をつくる」ことが営業として一番重要だと思っています。

必要だというニーズやサービスをつくりさえすれば、それは売れるのです。

そして「一緒に考えてくれる人」という信頼関係は、競合や商品性を度外視して依頼してもらえる最強のポジション。

「つくる」仕事に集中するからこそ、セールスをしなくても売れる営業になれます。

クライアントがファンになる

最近、「ファンベース」という本を読みました。

わたしが目指している営業スタイルはまさにこれだなと感じたことが書かれていました。

ファンベースとは、ファンドを大切にし、ファンをベースにして(ベースには土台、支持母体などの意味がある)、中長期的に売上や価値を上げていく考え方だ。

「ファンベース―支持され、愛され、長く売れ続けるために」著者:佐藤尚之

もちろんこのやり方で全てがうまくいくわけではなく、営業で売上を立てるには泥臭いセールスも必要です。

だけど、少しずつ「クライアントと一緒につくる営業マン」として行動してきたことで、9年経った今、わたしと会うことを楽しみにしてくださっている方に囲まれて仕事をしています。

とくに依頼案件がなくとも会ってくれ、今抱えている悩み・課題について、
「もなかさんならどう思う?」
と聞いてくれるんです。

こういう会話をしているとき、営業とは本当におもしろい仕事だなと感じます。

そして、この質問こそが仕事のタネ。

クライアントと「あーでもない、こーでもない」と、妄想に近い会話を繰り返し、ひねり出したアイデアを形にするためにお金のやり取りが発生します。

「買ってください!」と言わなくても、「売ってください!」と言ってくれるんです。

さらに、受注して終了とはなりません。

「今回はどうだった?次はどうする?」
となりやすく、次回のセールスをしなくても仕事が発生します。

そうやってクライアントと足並み揃えて取り組んだ仕事には、信頼と達成感がついてきます。

ファンづくりの方法

わたしの方法は我流ですが、大切にしていることは3つです。

①クライアントが必要としていないものは絶対に売らない

②一番いいタイミングを一緒に考える(自分の売上達成を持ち出さない)

③外部の人間だからこその知識とスキルを駆使して、クライアントの役に立つように精一杯意見を出したり、行動する

プロ意識をもってクライアントと接すると相談してくれるようになります。

重要なのは、相手に喜ばれるには自分は何ができるのか、どうしたらいいのかをひたすら考えて、一生懸命行動に移すこと。

正直、これだけでも応援してくださる方はいます。

営業職ではなくても、この思考がベースにあると応援してくださる方に出会え、仕事が楽しいなと思えてくるんです。


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