大切な人を支える力がほしくて、稼げる自分になりたかった
社会で働く理由ってなんですか?
生活のため?
将来のため?
充実した人生のため?
わたしは大切な人を支える力が欲しくて、働くことを決意しました。
と言っても、こちらの記事にも書いたように、わたしの夢は専業主婦。
その夢が変わったのは、22歳~25歳の時。
ある出来事がきっかけで、わたしは社会に出て働き、お金を稼ぎたいと考えるようになりました。
自己紹介代わりに、わたしが働くこと、お金を稼ぐことにこだわる理由を綴ろうと思います。
心から大切にしたいと思えた人との出会い
大学生のころ、大好きな彼氏がいました。
付き合い始めたときからすぐに半同棲になったのですが、こんなに生活していて呼吸が合う人がいるなんて!と充実した毎日でした。
(正直に言うと、夫よりも当時の彼の方が阿吽の呼吸のような息の合ったコミュニケーションができていたと今でも思っています。本当にここだけの話。)
専業主婦を夢見ていたわたしは20歳を過ぎたあたりから、「大学を卒業したら結婚したい」と思うようになります。
それは彼にも伝えていて、ふたりとも同じ思いでその目標に向けて着々と準備を進めていました。
傍から見れば、20代前半の若者が結婚に夢見るおままごとをしているように見えたかもしれません。
でも38歳になった今、振り返っても思う。
あの時出会った彼は、未来を一緒に歩むパートナーでした。
そして、今もわたしの人生の軸にあるのは彼と生きたあの5年間です。
余談ですが、この彼の話はこちらの記事でも書きました。
大切な人が病に倒れる
わたしの夢は専業主婦なので、大学4年生の就職活動は適当に済ませました。
済ませたというか、内定した会社は気乗りしないという理由で断り、アルバイトに落ち着くという、社会を甘く見すぎていた夢見る子ども。
でも当時の彼はわたしの専業主婦という夢を尊重し、それでも成り立つような計画を考え行動してくれていました。
そんな彼におんぶに抱っこ、依存しまくりの女だったわけです。
大学生活は夢の結婚と卒業が近づくにつれてワクワク、楽しい日々を過ごしました。
22歳、大学の卒業式を終えた7日後。
彼の病気が見つかりました。
右足の骨に15センチほどの悪性腫瘍。
それまで遠い先の話だと信じていた「死」が、目の前に迫ってきました。
彼は内定が決まっていた会社への入社はお断りすることになり、
病気と闘う日々のはじまりです。
病気と闘う彼に対してわたしができること
病気が発覚してから2年2カ月。
彼の家族と協力をしながら、そばに寄り添って一緒に生活をしました。
わたしができることは、
健康的な食生活
家での生活補助
入院中やリハビリのサポート
楽しいと感じられる明るい環境づくり
…その程度。
でも、闘病生活にはとにかくお金がかかります。
入院費、手術費以外にも、ガラリと変わる生活を整えるためにお金が必要。
それから彼がやりたいと思ったことはできるだけ叶えてあげたいと思うのですが、やっぱりお金が必要となるんです。
幸い、まだ若かったわたし達には互いの両親がいました。
心強い保護者によって守ってもらい、金銭面は乗り越えることができました。
もちろん、わたしが賢明に取り組んだことが無駄だったとは思いません。
だけど、大切な人を現実的に支えたい、守りたいと思ったとき、お金がない無力さを感じました。
結婚したら、大黒柱として稼いでくる彼を一生懸命支えてがんばろ♡
そんな風に考えていたわたしが甘かった。
なんで、大黒柱が倒れる可能性を全く考えなかったんだろう。
倒れたときこそ、パートナーとしてしっかり支えたかった。
この時に、誰かを支えたいならお金を稼ぐ力が必要なんだということを思い知らされました。
お金がすべてではないけれど、稼ぐ力は絶対に必要
アルバイトで稼いでいた金額は月/8万円~10万円。
社会保険を払ったらギリギリの食費くらいしか残りません。
だから彼が闘病生活をはじめて少し経った頃、アルバイトを辞めて正社員になれる仕事に転職しました。
彼とこの先も一緒にいるために、とにかく安定してお金を稼げるようになりたかったからです。
2年2カ月の闘病生活を経て、彼は旅立ちました。
お金さえあれば守れたのに…というようなことは思いません。
お金があっても救えない命があります。
彼と一緒に必死で生きた2年間で、わたしは稼ぐ力を身に付けました。
それはこの先もわたしが生き続けるために必要な力。
そして今のわたしには、どうしても支えたいし、守りたい夫と娘がいます。
お金がなくて悔しい思いをしたわたしがいたからこそ、微力ながらも支える力を手に入れました。
無知で、稼ぐことに対して消極的だったあのころのわたしに言いたい。
お金はすべてではないけれど、お金で叶えられることがたくさんある。
稼げる自分になることで、大切な人を支えることができる。
だから、ツライなシンドイなと思うことがあっても、お金を稼ぐことにこだわっていきたいと思うのです。