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House of Gucciを観た感想

Gucci一族が経営権をめぐって、家族内でドンパチやってるあいだに外資に乗っ取られ、最後は御曹司が殺害される映画を見に行きました。今日はこの映画のレビューをガツガツ書いていこうと思います。

わりとしっかりめのネタバレレビューしようと思いますので、まだ映画観てないよっていう方は見ない方がいいかと思います。

Gucci一族を破壊した女として描かれているパトリツィアはレディーガガが演じています。レディーガガはイタリア系アメリカ人だし、顔もイタリアっぽいからちょうどよさそうと思っていました。近所の映画館で上映が終わってしまいそうだったので、慌てて見にいきました。久しぶりの映画館でわっくわく。

まず最初に、ガガ様の乳が見えそうで心配になる。ということです(笑) ガガ様ってこんなに巨乳だったんですね。あんなのに強引に迫られたらたいがいの男の人は落ちちゃうでしょうね。マウリツィオ役のアダムドライバーの「冴えない」雰囲気がいかにもな感じ。冴えないけどGucci一族の御曹司なので、もうパトリツィアに完全にロックオンされて、簡単に落とされちゃいます。


マウリツィオの童貞具合がすごい。弁護士になるための勉強しかしてこなかったようで、デートの誘い方も知らない男として描かれていました。結婚してパトリツィアに骨抜きにされてしまったので、パトリツィアのトラック会社で勤務中に、サボり激しい◯◯◯。このシーン長すぎ、っていろんなレビューに書かれてますね。

結婚をして幸せな時間はほんの少し。パトリツィアのGucciへの執着が悪化していきます。

ラブラブなお風呂のシーン。お風呂もわりと重要な場面に感じました。幸せな時間と孤独な時間の対比。


マウリツィオの叔父アルドを脱税容疑をかけて追い出し、その息子のパオロも著作権違反の容疑をかけて追い出しました。

イタリアの家族って、なんか外でパーティーしてワイワイしているイメージがあると思うんですけど、そのシーンは勿論ありました。最初あんなに仲が良かった叔父のアルドにカチンときたようで、すぐに引き摺り下ろそうとするんですよね。

イタリアの家族のイメージ(映画とは関係ありません)

同族経営の会社で、男兄弟がたくさんいるともう揉め事しかおきないなと思いました。女がいても、変わらないかもしれませんが。パトリツィアのGucciの権力への執着が異常になっていく様は悲しくなる部分ではあります。

一方で、パトリツィアと別の幼馴染の女と深い仲になるマウリツィオ。急に現代アートを買い漁ったり、ガルウィングの車乗り出したり、破滅に近づくと、会社のお金を自分のもののように使い込むってベタですねよね。そして…最後は自転車に戻る。

マウリツィオの乗り物の変遷って人生のメタファーのように思えます。


映画の途中で死んでしまったマウリツィオの父ルドルフォ。彼は創業者のグッチオに1番愛されただけあり、まともなセンスをもってたようでした。経営センスも、製品に対しても。美術の知識や、スカーフのデザインなど素晴らしかったんだろうなと思います。Gucciらしさはなんなのかをよく理解していたんではないでしょうか。

今のGucci、ドラえもんとコラボしたりぶっちゃけダサいなーと庶民が見ていても思います。ルドルフォが生きていたら、あのコラボのことはどう思うんだろう…なんて思いました。

※画像お借りしました。

裏切りをするGucci家のドメニコ。この人の狡賢い部分の描写がなかなか秀逸でした。パトリツィアが「ひとつ聞いていい?」と聞いたときに「それはもう立派なしつもんですよ、本当に聞きたいことは2つ目ですよね」と答えていたところが、頭の良さを伏線として描いていたと思いました。サインをしていない株券のことを知っているのはこの男だけでしたから。

最後に私の感想。最初はGucci家へのお金目当てだったかもしれないけど、パトリツィアのマウリツィオへの愛は本物だったように思えました。愛がゆえの憎しみ、そして執着に感じました。名家に嫁ぐといろいろ大変そうだな〜と思いました。日本だけじゃなくて、家と家の結びつきって海外も一緒なんだな〜と思いました。

昔サンモトヤマの創業者の本を読んだことがありました。そこで、まだデパートがない時代に、Gucciをイタリアから輸入して販売する契約をした個人商店がありました。もう倒産してなくなったようです。
Gucciの美学は日本の着物に通じるものがあり、そこに目をつけたサンモトヤマの社長はすごいと思います。そのときはまだGucci一族が仕切っていた時代かと思います。

この本もGucciの一族やそのことの製品の良さついて垣間見ることができるので、おすすめです。

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