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日系大企業は日本社会の縮図

日系大企業の総合職として入社してから、今年で5年目になりました。
入社当時から感じていたことをどこかにアウトプットせずにはいられなくなり、ここに書こうと思います。
それは、日系大企業は日本社会の縮図であるということです。

正確な数値やデータに基づくものではなく、私が感覚的に感じていることで、かつ現在の会社しか経験したことがないため、全ての日系大企業に当てはまるものではないかもしれませんが、他の会社もそうなのではと推測してこの表現を使用しました。

ただ、何十万人と言う従業員を雇用している訳なので、幅広い世代とその家族等、日本社会の多くの人々に影響を与えている、多くの人々で構成されている組織と言えると思います。

人口ピラミッド

私が入社して間も無く感じたこと、それは40歳代以上の層の多さです。
出席する会議の年齢層や普段仕事でやり取りする相手は、ほぼ40歳以上の方。
上が詰まって昇進させるためのポジションが無いせいなのか、新しく増える役職。(シニア○○、XXエキスパート等)
その役職につく方は、それ相応の経験や知識・ノウハウ、実績があると思いますので、決してそれらの方々を否定していません。
ただ、「多いなぁ。」と感じているのです。

一方で若手20代〜30代はというと、毎年新入社員が入ってきますが、退職者も少なくなく、特に会社全体に占める20代の割合は、多くはないイメージがあります。

日本の人口ピラミッドは「壺形」で、第一次ベビーブーム(1947年〜1949年生)と第二次ベビーブーム(1971年〜1974年)の世代が多く、若い世代が少ない状態です。

こう考えると、日系大企業は、高齢の層が多く若手の層が少ない少子高齢化のような人口ピラミッドになっていると感じます。

給与と年金

20代の給与は手取りで20万円代くらいでしょうか。初任給の額面が21万円ほどだったのですが、全然上がりません。(毎年の査定などで数千円上がっていますが、、、)
長時間残業したり、職種柄、経営層に直接報告したり、特に決算中は1円単位でミスは許されないため、張り詰めた状態で非常にストレス負荷の高いタスクが多く、消費するエネルギーに対して得られる給与が見合っていないと感じます。

一方の高齢の層は、大抵役職がついていますし、聞いたことがないので推測ですが、その層の役職は20代よりも大分もらってもらっていると想像します。

会社全体で見ると、高い給与の層が多く、低い給与の層が少ない。
その分、会社の固定費のうち人件費が高くなり、それを賄うために実力よりも予算(目標)が高くなる。
予算を達成できない見通しになると、上からいろんな要請や指示が下りてきて、末端の現場(=若い層)が疲弊している気がします。
これでは、その組織に属していることで明るい未来を描ける、という心情を若い層が抱くのは難しいです。

日本社会も似ている気がします。
高齢者の層が多く、それらの今の高齢者を支えるために現役世代が必死に働き、納税し、自分たちの手元残るお金はわずか。
そこから最低限必要な食費や住居に関する費用、光熱費などを差し引くと・・・。
加えて自分達が将来高齢者になった時に、年金はもらえるのか、もらえたとしてもいくらなのだろうか。
将来に希望を持ちづらいと切に思います。

若い世代はどう生きるべきか

このような状況で若い世代はどう生きるべきなのか。
答えは人それぞれだと思いますが、枠にとらわれずに、自分の持てるエネルギー(体力、気力、時間)を何に注いで、いくらの経済的、精神的な報酬を得たいのか考えるのが必要ですし、それを考える事も徐々にシフトしていく事も、きっと現状より楽しいだろうなぁと思います。
必ずしも日本に住まなくても良いと思いますし、社会人になって一度大学院に入ってからまた働いても良いと思います。
フリーランスとして複数の肩書きで働くのも、今や一つのワークスタイル。

最近の女性誌では、「自分が望む生き方」「自分らしい働き方」等の特集をよく見かけます。
それだけその風潮があると同時に、多くの人が「自分が望む」「自分らしい」生き方を出来ていないのでしょう。

要は、まずは自分がどうしたいのかについて自分のために時間をとってじっくり向き合う。
自分の本音を聞く。
そして、自分のためにその生き方ができるように時間やお金、体力、気力等のエネルギーを注ぐ。
これが非常に重要なのだと思います。

私も実行できるように一歩踏み出したばかりです。
着実に楽しみながらやっていこうと思います。


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