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星野源のあと何読む?DJみたいに読書すると楽しい

オタクの情熱は時に人を動かすものです。
熱烈な星野源オタクの近くにいたら、いつの間にか私も好きになっていました。
私も彼女には自分の好きな物を逐一布教しているんですが、こっちは全然うまくいきません。
不思議~。
ナチュラルに星野源の曲名が出たところで本題です。


よみがえる変態 星野源

飾らず背伸びせずの等身大の言葉で日常を綴り、思わずふふふと口元が緩んでしまうような文章で、楽しくスイスイ読めてしまうエッセイ本。
それまでなんとなく「この人は一軍だ…勝者だ…」と思い込んでいましたが、「あー違うわ、そこらの普通の兄ちゃんだわ」と考えを改めるほどの親しみやすさでした。
星野源もおっぱいのこと考えたりするんだなぁと。
ただ、東日本大震災の頃の話やくも膜下出血での壮絶な闘病記もあり、読むには少し体力が要ります。
その親しみやすい語り口のおかげで、こちらもめちゃくちゃ苦しくなりますので。


この本を読みながら、一つのある好奇心が芽生えます。

星野源が憧れてる細野晴臣ってどんな人だろう?

そこで今度は細野晴臣さんの本を読んでみることにしました。


分福茶釜  細野 晴臣

どうして星野源は呼び捨てなのに細野さんはさん付けなんだと聞かれたらまぁ、親しみやすさの差ということで。
こちらはエッセイではなく、細野さんと鈴木惣一朗さんの会話をまとめたもの。
喫茶店に入ったら自分と向こうの面白いおじさんたちだけで、聞こえてくる話は全て興味深く、次から次へと議題が移り変わり、その無限の引き出しに圧倒されてしまう感じ。しかも結構有名人らしい、みたいな。
あと、この本の装丁がかなり好きです。
表紙を捲って1ページ目から本文が始まる本なんて他に知りません。
しかも奥付の後ろにも本文がある。その上まえがきあとがきは横書き。
遊び心満載で面白かったです。


そしてまた一つの好奇心。

細野さんが憧れてるお釈迦様ってどんな人だろう?

まさかここに行きつくとは思っていませんでした。


学びのきほん ブッダが教える愉快な生き方   藤田 一照


そもそもお釈迦様=ブッダなのかという最大の疑問を抱きつつも、なんとか読み切りました。
正直一度読んだだけでは理解出来ないことも多かったですが、本当にわかりやすく書かれていたので助かりました。
特に印象的だったのが

禅の師匠たちは、弟子の指導にあたって、経典を破り捨てたり、「寒ければ仏像を燃やせ」と言ったり、経典を引用する弟子がいれば、胸ぐらをつかん「借り物でない言葉で言ってみろ!」と言い、時には殴ったり、蹴ったりもします。臨済宗の開祖・臨済義玄(?~867)にいたっては、「ブッダに会ったらブッダを殺せ」という物騒なことまで言っています。
もちろん、これらは禅ならではのレトリックであり、文字どおりに受け取ってはいけません。禅の師匠たちが言いたいのは、「経典なんか読む必要がない」ということではなく、「経典を理解したと言うが、本当はまだ得心できてないものがあるんじゃないのか?!お前はそれでいいのか?」ということです。
第2章 学ぶことは変わること

面白い。知りたくなる。
この文だけ読んだらとても愉快な生き方とは思えませんが、こっちは修行僧になりたいわけではありませんから、面白く書いてるところは素直に面白いと受け止めましょう。
ちゃんとブッダさんの生い立ちもわかるし。


その後、現役のお坊さんの本を読んだり、亡くなった方が残した名言集を読んだりして、星野源から始まった数珠繋ぎは思わぬ方向へ進んでいきました。
そのおかげで、傾聴や認知症への興味が広がり、私は一体何を目指しているんだ?と思うほど参考書のような本も増えました。
たまにはこういう読書の進め方もいいかなと思います。

次は何を読みましょうか。

#読書感想文   #本  #エッセイ  #ママ読書


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