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三大疾病研究③心疾患とは?

三大疾病研究の第三弾です。

心疾患と一口に言っても具体的にはどんな症状で、生活にどんな影響があるのか、掘り下げて調べて書きました。

第一弾、第二弾はこちらからどうぞ!

心疾患とは?

三大疾病における心疾患とは、心臓の病気の総称です。
がんに続いて2番目に死亡の原因になっている病気です。

心疾患は「心臓の病気」と「心臓に関連する血管の病気」の2つに大きく分けることができます。

35歳から65歳の人の中で、心疾患にかかっているのは約13.8万人います。
年齢が高くなるほど、心疾患になる人の数は増えていきますが、若いからといって決してかからない病気ではありません。

心不全

心不全という言葉を聞いたことがあると思います。
心不全とは、それ自体が病名ではありません。

心不全とは、『心臓が悪いために、息切れやむくみが起こり、だんだん悪くなり、生命を縮める病気』と定義されています。

これから紹介する心臓自体の病気の総称です。

心臓自体の病気

心臓自体の病気としてあげられるのが、不整脈、弁膜症、心筋症、心筋炎などです。
ややこしいかもしれませんが、急性心筋梗塞は心臓の病気でなく心臓に関連する血管の病気にあたります。

「不整脈」は、心臓に何かしらの影響があり、脈のリズムが乱れている状態のことを言います。
健康診断で指摘を受けることも多い病気です。
生まれつきの方もいますが、心臓がけいれん状態になる「心室細動」による不整脈は非常に危険です。

「弁膜症」は、心臓の弁に関する病気で、弁の動きが悪くなる狭窄タイプと、弁の閉じ方が不完全な閉鎖不全タイプがあります。
弁膜症の原因は、高齢化による大動脈弁の硬化と考えられています。
根治のためには手術が必要になる病気で、早期に手術をしないと病状が出てからの平均生存期間は2年から5年と言われています。

「心筋症」は心臓の筋肉に障害がおこる病気です。
心筋の機能が落ちることで、動悸や息切れがしたり、呼吸が困難になります。
原因は不明ですが、患者全体のうち男性が75%を占めている男性の方がかかりやすい病気です。
心筋症の種類により、薬剤治療のみで済むこともあれば手術を行う必要があるものもあります。
手術の中には、心臓移植を行う必要があることもあります。
心臓移植は2006年以降健康保険適用ですのでご安心ください。
移植手術後は生きている間はずっと薬を飲み続ける必要があります。

心臓自体の病気は、手術での根治を目指すことが多くなります。

心臓に関連する血管の病気

心臓に関連する血管の病気は、①冠動脈の病気②大動脈の病気に分かれます。

冠動脈とは、心臓に血液を供給するための血管のことです。

心疾患のほとんどは、冠動脈に関連したものです。
「虚血性心疾患」と呼ばれています。
虚血性心疾患には、「狭心症」や「心筋梗塞」が含まれます。

「狭心症」とは、冠動脈が狭くなっている病気です。
心臓を動かすための冠動脈が狭くなることで、心臓に十分に血液が行き渡らなくなり、胸の痛みや圧迫感を感じます。ただ症状は15分ぐらいで収まります。
動脈硬化が原因です。
血管を拡げる薬か、血流を少なくする薬を用いて心臓への負担を減らす治療を行います。
手術を行うこともあります。(バイパス手術という名称はドラマでも聞いたことがあるのではないでしょうか。)

「心筋梗塞」とは、狭心症がもっと進み、冠動脈が完全にふさがった状態のことを言います。
その部分の細胞が壊死してしまうため、症状も長く継続します。その状態を急性心筋梗塞と言います。
急性心筋梗塞になり心臓が止まった後、5分を過ぎてから心臓マッサージを行っても蘇生率は25%です。
心臓が止まってから1分以内なら97%蘇生するデータがあるので、心臓マッサージの大切さがわかります。
心筋梗塞の場合は、12時間以内の手術が必要となります。

動脈硬化

心不全の原因のほとんどは、動脈硬化であることが分かりました。

動脈硬化とは、

動脈の血管が硬くなって弾力性が失われた状態。(厚生労働省HP)

動脈硬化の大きな原因の1つは、血液中のコレステロールです。
血液中に脂質が多い状態が続くと、血管の壁に脂が溜まります。
溜まった脂は血管の壁に取り込まれ、血管が分厚くなっていきます。
分厚くなった血管が破れると、そこを治すために血小板が集まり血栓ができます。
この血栓が血管を塞ぎ、心筋梗塞を招きます。
(健康診断の脂質の部分はこんな意味合いがあったんですね)

心不全になったあと

心不全になり回復した後はどうなっているのでしょうか。

心不全になると、同じように日常生活を送ることは非常に困難になります。
入院を繰り返すことも少なくありません。
リハビリも必要です。

血液の薬は欠かせず、運動機能も制限がかかります。

また生活習慣に気を付けなければ、再発することもあります。
特に塩分量には注意が必要です。

このあたりのことを知るだけでも「高額療養費があるから」とは簡単に言えなくなるのではないでしょうか。

最後に

今回は、調べていて非常に怖くなりました。

健康診断の脂質の部分の意味や、自分の日常生活を振り返るきっかけになりました。

心不全は遠い誰かの病気ではなく、生活習慣によって誰でもなる可能性のある非常に怖い病気でした。

がんは遺伝子の突然変異の影響も大きかったので、ある程度は運の要素もあると感じましたが、心不全は多くの場合、健康管理の延長にあるリスクでした。

また、日常生活に戻るのが困難であることも、イメージではなく勉強できたのは大きかったです。

読んでいて勉強になったよ!ということがありましたら、スキやシェアを頂けると大変励みになります。

今回はこちらのバックナンバーから心疾患について勉強させて頂きました。興味のある方はぜひ覗いてみてください。


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