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激論!医療保険の払込期間

今日Twitterで保険クラスタで盛り上がった話題がありました。

きっかけは、こかpさんのこのツイートから。

医療保険の払込の期間についての話題。

「払い済み」は、ある年齢や年数で払込が終わるという組み方。
例えば「65歳払済」は65歳で医療保険の支払いが終わって、その後は一生涯医療保険が続くという意味です。(ここでは終身医療保険の話題です)

一方で「終身払」は、生きている間払い続ける、という意味です。

毎月の保険料(掛け金)は、払い済みの方が高く、終身払の方が安いです。

払込総額を、ある保険会社で以下の条件で計算すると、こんな結果になりました。

30歳男性・入院日額5,000円・入院手術10万円外来5万円・入院一時金10万円
①65歳払込終了の場合の保険料総額 1,062,600円
②終身払の75歳時点の保険料総額 1,058,400円

このことから76歳時点を過ぎて保険料を払っていると、終身払の方が保険料の総額は大きくなることがわかります。

さて、払い済み方式と終身払方式について基本的なところを整理した上で、リプをいくつか紹介します。

終身派の方々

払い済み派の方々も

その他の回答として、
保険期間を終身(一生涯)にせず定期にしている方や、
年齢によって使い分けている方もいました。

因みに、僕自身は業界歴が浅い時は払い済みで提案していましたが、現在では終身払にすることがほとんどです。
前職の後半では、10年定期の医療保険も多用していました。

今は若い方は全て終身払いです。
高齢の方は払い済みにすることもあります。

今回は払込期間に絞り話をしていきます。

なぜ終身払いにしているのか。

理由は、医療の進歩や制度の変更により、これまでに状況が大きく変わってきたので、今後も同じように変わる可能性が高いからです。

特に、ここ20年で入院日数は短期化してきました。

入院日数が短期化している要因の1つ目は、医療技術の進歩によります。
内視鏡手術や腹腔鏡手術などは比較的最近の技術で、身体への負担が従来の手術よりも少ないです。
本来は体力回復まで入院しますが、回復までの時間が短くなったため入院日数が少なくてよくなりました。

もう1つの要因は、政府の医療費適正化政策があるからです。増大する社会保障費を抑えることが目的の政策です。
そこでは入院日数は3つの区分に分かれていて、それぞれの区分で診療報酬のレートが決まっています。入院日数が短い区分に入ると、得られる診療報酬のレートが病院にとって有利になります。
インセンティブが働く仕組みなので、病院側でも入院日数を減らし、病床を回転させたいのです。

医療保険はそんな社会情勢に対応し、進化しています。

数年前に入った保険よりも、今入った保険の方が内容も良くなって安いケースも少なくありません。

これについては、今の僕の考え方に近い方のツイートを貼ります。

お伝えしたいことは、

これだけ社会が変化しているので、
それに合わせて保険も適切なものにアップデートしていきましょう!ということです。

アップデートを前提とすると、
月々の保険料が高く、また75歳までは保険料累計額が多くなる(試算した会社参照)払い済みにするメリットは、あまりないように感じます。
むしろ、「ここまで払ったんだから」とサンクコストバイアスと現状維持バイアスが働いてしまい、アップデートの足かせになってしまうケースもあります。
こういった理由から僕自身は終身払が好きです。

注意点もあります。

アップデート前提で組んだのに、体況によりアップデートが難しいこともある点です。
また、担当者が辞めてしまって業界から去ってしまうと、その後の保全がされないこともあるので、募集人としてはしっかりと業界に残り続けることが大切だと思います。

それらの注意点を把握していれば、全ての人にとって終身払がいいかと言えば、そうではありません。保険は経済合理性だけではないからです!

保険のアップデートのことも分かった上で、65歳以降は気持ち的に払いたくないという方もいらっしゃいます。
その時は、どちらも説明した上でお選びいただいています。

大事なのは持論を押し付けることではなく、お客様の意向です。

情報の非対称性によるポジショントークでなく、十分に情報がある中で、決断をされたかが大切だと思います。

過程の丁寧さが問われます。


今回は、医療保険の払込について見てきましたが、その部分だけを切り取っても色んな考え方があります。

保険の奥深さ、面白さ、担当がつくことの意味だと思っています。

こんな話が熱く交わされるTwitterも面白いし、その局地的な部分に熱い持論を持った保険募集人がたくさんいることも励みになります。

自分自身も精進していきます!

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