BNPLの波が来ているが・・・
BNPLを聞いたことはありますか?
Buy Now Pay Later(バイナウペイレイター)の略です。
日本語ではそのまま「今買って後で払う」です。
クレジットカードに近い仕組みになります。
本日もAmazonのAffirm提携のニュースがありました。
今月の頭にも、アメリカの決済サービス会社スクエアがオーストラリアの後払い決済サービスアフターペイ買収のニュースがありました。
欧米では徐々にBNPLがメジャーになっていく流れが来ているように感じます。
日本にはこの波が来るかは分かりませんが、クレジットカードとBNPLへの解説と懸念を本日は解説していきます。
クレジットカードとの違い①分割手数料
クレジットカードとBNPLの違いは大きく2つあります。
1つは、BNPLは分割手数料が生じない点です。
通常クレジットカードで分割支払いをする場合は、分割手数料がかかります。
しかし、BNPLでは分割手数料を販売側が負担します。
(BNPLでの買い物は全てジャパネット方式に!)
ただ日本では、分割払いやリボ払いの利用率が約4割(2011年日本銀行 生活意識に関するアンケート調査より)なので、この部分のメリットを感じる人はあまり大きくないかもしれません。
クレジットカードとの違い②与信が簡略orない
BNPLとクレジットカードとの大きな違いの2つ目は、BNPLには与信がに簡略化されていることです。
最初は少ない枠での利用になるものの、元々の与信が不安な方や、若い方が使いやすいサービスになっています。
例えば日本のPaidyでは、メールアドレスと携帯番号を入力するだけで使うことが出来ます。
懸念点
非常に便利なサービスに見えるBNPL。
しかしFPとしては、2つの点で懸念をしています。
1つは、衝動買いが増えキャッシュフローが悪化するのではないかという点です。
メールアドレスと電話番号だけですぐに買えるので、手軽な点のはメリットだと思います。
そのメリットは、デメリットにもなり得ると思っています。
手間がかからず手数料もかからないため、欲しいと思ったらすぐに買えてしまいます。衝動買いが増えそうです。
本人の手持ちのお金からしたら高額な商品でも、分割で支払うことで月々の負担は少なく見えます。
積み重なることでキャッシュフローが悪化する人は、クレジットカードを使っている時よりも増えそうです。
というのも、破綻傾向にある方はお金が手元になくても欲しいものを我慢できません。
お金が無くても外食を繰り返し、疲れたらタクシーに乗ります。
節制が出来ないのです。
自分が昔そうだったのと、色んな方にお会いするので分かります。
BNPLの利用により、破綻傾向にある人に制限がかからなくなり、より破綻に向かってしまうのではないかと心配しています。
支払うのを先延ばしにしても、支払わなければならないのは変わらないので、もしBNPLを利用する場合は支出の管理がマストです。
もう1つの懸念点は、もっとマクロな視点です。
BNPLで破綻する人が続出し、景気が悪くなるきっかけにならないか、という懸念です。
誰でも簡単に借りられる。
与信が甘い。
返済能力がない人が借りられてしまう。
サブプライムローンに似ているように感じます。
金額の規模が違うので一概に同じではありませんが、構図は似ています。
このあたりをテクノロジーで解決できるのか、それともサブプライムローンと同じようになってしまうのか、欧米のBNPLの動向のウォッチは、必要だと思っています。
BNPLは最高に便利な決済手段か、それとも
BNPLは、簡単で使いやすく、若い世代の消費を活性化させる意味でも非常に有効な仕組みです。
どんなテクノロジーにも言えることではありますが、仕組みそのものよりも、使い方によって良くなったり、悪くなったりします。
日本での流行はまだ先になりそうですが(来るかも分かりませんが)、BNPLの波は今後来そうなので、チェックしておかれると面白いと思います。
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