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イラストレータ1年目の野望と読書に救われる話。



今年はイラストレータになった年だった。

あと二カ月弱あるけれど、ここで一度、今年を振り返ろうと思う。








3月からもぞもぞと動きだし、6月に友人の店で使ってもらい、7月に依頼をもらいデビューした。

8月は作品の納品まで奮闘。

依頼の内容を読み解き、差し込んだエッセンスが、どんな結果をもたらしたのか。8月9月となんどか触れる機会があり見届け、





10月24、25日と着物とイラストの展示を企画し実行した。

展示ポスター25

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してみたかったことの一つだ。






なんだかばたばたしていた。

けれど関わった人と共にコラボカフェ、という形で展示と販売ができた事、とてもよかったと思う。

私が視覚・触覚を担当し、コラボしていたふくふく焼菓子店さんや悠’sキッチンさんは味覚・嗅覚を担当していただいていた。

来て頂いた方に都内の紅葉狩りを、というテーマでやり、季節のひとつを楽しんでもらえたようだった。




今回の展示で自分ができることを再確認した。

普段着物×季節でキャラクターと衣装をつくった。

web52柿

web53どんぐり

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ポストカードや季節の説明の小冊子を作った。





すこしずつ確実に集まっていたお気に入りの着物や帯の中で、今の季節にあいそうな色味や柄ものをピックアップして、実際の空間で組み合わせて季節を感じ、テキスタイルを楽しんでもらえるように展示した。

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また自分一人の最大限の荷物量と範囲も分かった。

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そんなことをして、現在に至る。

展示を終えて一週間。

やるだけやった。今できることはわかった。

さて、どうしたものか。








初めての仕事が終わった後から、ずっと

どんなイラストレータになりたいのか考えていた。




こういったものは、まあ、仕事を重ねていく先で見えるもの、具体的にわかるものなのかもしれないが、私の場合は頭がやたら動く。次の行動するためにも自分の中の環境を整えておかないと、少々壁になる。

実際、先日、次に挑むための姿勢があまりできておらずこけた気がしている。




というのも、今のところ絵を描いて成し遂げたいことが私にはないのだ。

依頼をもらい、その人のことや取り組んでいる事柄を他者に説明するために視覚表現をするのが楽しい。

いろんな情報を五感から読み解いたり、知識から読み解いてどうかみ砕き配置したら伝わるのかを試行錯誤する方が私としては楽しい。



それは、イラストレータなのだろうかと戸惑った。

一応、そういったことをしてなれたのだから、肩書はイラストレータだ。

けれどイラストレータらしくないんじゃないか、と謎の葛藤をしていた。



空想のイラストレータ像が私の中にあって、答え合わせするとだいぶ異なり、おかしいなあ、となっていた。




けれどこの葛藤は、藤田翔さんの書籍『イラストレーションコントロール』を読み、解かれた。

私がやっていた方法と同じだった。先輩がいた。考え試行錯誤し価値あるものを提供するというのを実際にもうやってる人がいた。こういうイラストレータがいてもいいんだ、と思えた。




どうも、考えすぎて肩書に捕らわれすぎていたようだった。




正直、私は絵もエッセイも漫画も描きたいし、調査も勉強もしてついでに資格とったり雑学を増やしたい。その上でできる創作も仕事にも興味がある。

本読みまくるときもあれば、潜入捜査みたいなことして体感から知ったりいろんな方法で理解して、どうあるといいのか価値あるものであれるようにしらべて定義し、自分にできる表現方法で最大限の価値にする。そういうことしたいと思っていることに気づいた。


違う分野の人と関わり、分野の一部をその人から知る・調べるきっかけになり、その人とご縁をつくっていく過程でより理解が深まる。そんな姿勢で取り組めたら理想的だなあと思う。




その全部を一気に叶えることは無謀かもしれない。

けれど着実に近くに行く方法は探し試し続けていたい。


調べものも表現の質もできるだけ上げていきたい。

とりあえず、ぽこぽこ生み出せるスキルもつけたい。生み出せないと頭でっかちになってしまい、出力ができないからだ。



そんないろんなことを同時に考えたり要望を出す私は自分で八方ふさがりにしてしまう癖があるのだけれど、以下のとりあえず、という言葉と文を読んではっとした。




“とりあえずから次のとりあえずのイメージがでてきたり、そんなとりあえずの連鎖のなかで、ふと、これが絵になったのかな、とキャンバスの図像の前に佇んで見つめなおして、はて、自分はこんな表現を探し求めていたのかと、己の感性に訝しんでみたり、納得したりしているのです。
納得したときは新しい自分を発見したような、何かを作り出したような心持がして、うれしいですね。そんなわけで、とりあえず、なのです。”
引用参考文献:成瀬政博『絵表紙を描きながら、とりあえず。』


たしかに、とりあえず、という言葉が好きだ。

なんだか救われた気もする。


つい、焦ってしまう。

つい、急いであれもこれもないと、ないものに目が行ってしまう。




もっと、と求めてしまう。

自分の持っているものを育てていく、長く付き合っていくというのは大事なことなのに、つい、わかりやすい、見えるものと比較してないものをさがしてしまう。

それはきっと、自分から見えるものが現実だと思っているからだ。

大抵のものはどうやら、自分がもっているからこそ見えないらしい。

見ようとしてはいけないとどこかで聞いた。



足元をみて、いっぽいっぽ歩んでみよう。

とりあえず、歩んでみよう。

私はイラストレータだ。


丁寧に素敵なものを取り入れて、表現していきたい。

肩書は増えるかもしれない。

けどやることは変わらない。より知って、伝えていく。縁を結んでいく。

とりあえずの過程で、自分の世界観をつくっていけたらいい。


とりあえずの大きい野望だ。





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