引きこもりJKが電王ベルトを手に入れて号泣した話
「仮面ライダー興味ある?」「あんまない」「観たことないだけでしょ?」「それはそう」「じゃあ観ようよ」
仮面ライダーファンの友だちとの、こんな感じのやりとりがきっかけで、電王を観始めたのが約1ヶ月前。色々あって、新しく始めたXとnoteのIDが「モモタロスリアコ」になるレベルで電王にドハマりした私。(ちなみにモモタロスのことは大好きだけど夢女子ではないのであしからず)
そうなってくると、もう当然ベルトが欲しい。めちゃくちゃほしい。
しかし私は、バイトはおろか学校にさえ行けてない引きこもりJK。お金なんてない。
ベルトがほしい。手に入らなくても構わない、せめて生で観たい、聴きたい、触りたい。
そんな欲望がクライマックスを迎えようとしていたある日、私は引っ越すことになった。
すると友だちが、驚くべきことにこんなことを言った。
「引越し祝いに電王ベルトあげる。中古で手に入ったから。」
……マジ!?!!!!???
私、電王になれるの?????マジで言ってます???引越し祝いって、自分の金で引っ越す時ならまだしも親金で引っ越すだけなのに祝ってくれんの??優しすぎない??
その優しさに泣いたし、次に電王ベルトが手に入るという事実に泣いた。嘘だとしか思えなかった。そんな都合の良い話があるはずなかった。
しかし、引っ越して、部屋に友だち呼んで
少し用があって部屋から離れて、戻ったら
“あの”変身待機音が聞こえた。
あの音だった。
嘘だろ?そう思って慌てて駆け込んだら
電王ベルトを腰に巻いた友だちが待っていた。
電王ベルトだった。
真ん中にあのマークがあって、光ってて、ボタンが四つあって、青い矢印があって、赤い止まれのマークがあって、銀色だった。
間違いなく、電王ベルトだった。
「くれるの?」「あげるよ?言ったでしょ?」
信じられなかった。私は、電王になれる。こんなにも幸せな仮面ライダーファンは他にいない。
「触って良いの?」「いいよ?巌流島のだからね」
恐る恐る電源を入れ、何度も何度も夢見た赤いボタンを押す。あの変身待機音。モモタロスの音。
目の前で、友人が慣れた手つきでパスをかざす。「ソードフォーム……」
かざしただけで反応するなんて。魔法かと思った。そら駅の改札だってかざしただけで反応するけど、それとこれは別。
「すごい……」
あまりにも信じられなかった。目の前に電王ベルトがあって、光って鳴っている。それが私のものになる。
気がつくと、涙がこぼれていた。
「ありがとう、ありがとう」
泣いているのが恥ずかしくて、必死に友だちに背を向けた。
私は上述の通り引きこもりで、陰鬱な気持ちにならない日はない。
そんな時に電王を観れば、最初から最後までクライマックスなモモタロスが元気をくれる。めげずに頑張る良太郎が勇気をくれる。続きが観たくて、明日まで頑張ろうと思える。
私は電王が大好きで、電王にたくさん生かされていて。
そんな電王に形だけでも近づけたような気がして、とても嬉しかった。
私のしんどさを察して適当なタイミングを見計らってベルトをくれた友だちの優しさが染み渡った。
私は本当に幸せだ。
電王ありがとう。
うつじゃない時を見計らってずんずん見進めるからね!
そしたらこういう↓感想noteも書くし、
これ↓の後編も書く(露骨な宣伝)
さて。
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〜追記〜
続編を書きました。
CSM版です(!?)
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