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入院日記③ なんのプレイですかこれ。

手術から帰って来て4時間、看護師さんにお腹の音を聞かれ、問題なく動いてるので水はOKということに。でもお茶はまだダメらしい。そんなに差があるのか、お茶の成分って。水のペットボトルには100均で買った蓋つきストローを付けていたので寝たまま飲める。ギリギリ手の届くところに置いてもらったので自分で飲むことに。
ここでふと疑問に思う。もうかれこれ何時間も尿意が無いんだけど、これ、導尿カテーテルってどういう仕組みなの・・・? 検温の看護師さんに聞いてみると、膀胱から勝手にタンクに移動するシステムなんですね。そしてなんの違和感もないことに違和感なぐらい何も感じないもんなんですね。

夜が明けて、朝食が来るらしい。

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10月 2日 (土)
めちゃめちゃ覇気のない I'll be back みたいになってますが、栄養剤と抗生剤を打たれております。しかもこの手首の位置しか点滴ルートが取れなかったため、体勢を変えるのに手をつこうにも手首が曲げられない。とにかく早くこの点滴を終了させるためには、朝食を半分以上食べなければいけない。口から栄養を入れられないと点滴をやめてもらえない。

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全粥、豆腐の中華あん、のり卵ふりかけ、バナナ、りんごジュース(517kcal)

入院する際に、ご飯かパンかお粥かを聞かれ、「パンは食堂にトースターがあるけど、術後すぐは自分で焼きに行けないと思うから美味しく食べれないかも」というアドバイスがあったので、スプーンで食べられるようにお粥を選んどいた。これが大正解だったと思う・・・!
朝食を持ってきてくれた看護師さんに無理やり電動ベッドを起こされ、とんでもない激痛と闘うことに。はいがんばって食べてねーーーぐらいで「ふりかけだけかけときましょかー?」つってぶっかけて立ち去って行った。鬼。
とにかくまっすぐ座れないので謎の斜め体勢になって、お粥を食べる。というか、飲む。 斜に構えてお粥を飲む女・・・

たまたまなのか術後メニューなのか、おかずが豆腐のあんかけだったので、こちらも飲む。ジュースも飲む。バナナはお取り置き。
ナナメってるのでキレイには食べられなかったけど、たぶん9割近く食べれたと思う。食欲が無いのではなく、食姿勢が取れないだけなの。

今思うと何がすごいって、ほんっっっとに痛くてしんどかったのに、ちゃんと点滴も朝食も写真撮ってんの、SNS根性すごくない??

特に何ができるわけでもないので、気晴らしにYoutubeを見たりそのまま寝落ちたりする。
で、昼食が来る。
昨日絶食してるとは言え、こんな食っちゃ寝生活で大丈夫なのか・・・?

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ごはん、鰆の漬け焼き、豚肉のみそ煮、もずく酢 (536kcal)

苦手な酢の物も頑張って食べた。あたしエライ。
なによりビックリしたのは、数時間前の朝食の時は激痛で座れもしなかったのに、この時にはすでに『痛いなりに座れなくはない』程度に進化。人間の回復力ってすごいなオイ。

まったりとYoutubeを見る昼下がり、若い男性看護師(推定年齢26~7)が登場。体を拭き、着替え、できることなら車椅子に乗り換えてみてトイレに行ってみよう、という時間らしい。
なぜそんなメニューのときだけ若い男性看護師が来るのか。
体中にいろんな管とケーブルが繋がってるので前方向から割烹着のように着せられている浴衣をめくり、管を避けながらキレイに拭いてくれる男子。そして「尿の管の部分から感染症になるのが一番怖いので、洗浄させていただきますねー」とできるだけ軽く言ってるなみたいな報告を受ける。
あ、これ知ってる・・・マンガで見たことある・・・インセン(陰部洗浄)や・・・
紙おむつを引っぺがされ、ぬるま湯で洗われる。「石鹸つけますねー」と洗われる。「流しますねー」と洗われる。
なぜこんなメニューのときだけ若い男性看護師が来るのか。
オプションで別料金になってんじゃないのか、これ。
昨日までのベテランおばちゃん看護師でいいじゃないか。
まぁおそらくは、私の体を着替えさせたりするのに1人でできる力の持ち主は若い男子しか無理だと判断されて任命されたんだろうと思う。
痩せておけばよかったと、このときいちばん強く思った。

無事に普通のパジャマに着替え終わり、「では立ち上がって車椅子に乗ってみましょうか」と言われる。つい数時間前の朝食までは激痛で座れもしなくて、さっきはギリギリ座れるぐらいになってたけども、もう動くんですかい・・・
「もう夕方の点滴がラストで針も外れますし、自分でトイレに行けるようになったら尿の管も取っていいので洗浄とかもしなくていいですし、だいぶ動きが自由になるので頑張りましょう!」
それは全力で頑張りたい案件だな。
必死で車椅子に乗り換えて広いトイレへ移動。車椅子から便座への移動もできたので(腕力バンザイ)管は抜いてもらえることに。「ちょっと気持ち悪いですけど、ゆっくり息吐いてくださいー」と言われ、ズルズルと引き抜かれる。ぉぉぅふ・・・なんかホントに内蔵抜かれてる感じするな・・・
病室に帰る段になって看護師君が、「車椅子に立ち座りするより、歩行器のほうが楽ですかね・・・?」と言い、歩行器を持ってきてくれた。

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これが最後まで私の相棒になってくれた歩行器。
黒いクッション部分に腕を置いて歩く。そして圧倒的にこっちが楽。
トイレから病室まで歩行器で歩く練習をしていると、廊下で主治医&担当医に出くわす。
元気系担当医は「おぉ、もうイケるイケる!歩け!はい!ほら!」の勢いで、ゆる系主治医は「まぁ、ゆっくりでも。」と言う。
そして「もう、ドレーンも抜く?」と。看護師君が出血量を確認すると、午後からはもうほぼ出てないらしい。じゃぁもう抜こう、これで管は全部無くなる、と。
すごくない? 手術翌日にこんなに全部なくなるもんなの?
普通なの? 私が早いの?
病室で背中から管を抜かれ、消毒され、防水のクッションパッドに貼り替えられて終了。

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↑この蜂の巣状のヤツ。

夕食前に最後の抗生剤を点滴され、針も抜かれる。
手がつける・・・!!
針の周辺は完全にゾンビ色になってるけどこの数日間で採血の度にこうなってるから完全に見慣れたよ!!

そして主治医が「ヘルニア見た?」と。え、見てないですけど・・・というと、「ここに置いといたのに。」って、部屋のテレビ台の上に置かれてた。

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(※あまりにも生々しいので、モザイク&セピア処理しております)
主治医はちょっと楽しそうに「けっこう取れた。思ったより取れたわ。」とおっしゃる。イワシの釣果が良かった釣り人みたいな言い方するやん。


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ごはん、和風チキンハンバーグ、シーザーサラダ、シーザーサラダドレッシング、おくらの和え物 (576kcal)

ここで初めて、どうしても食べられない物が登場する。

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シーザーサラダの上に散らばっているサイコロ状の固形チーズ。
避けて残しました。チーズの神様ごめんなさい。(北海道に住んでたからチーズの生産者さんに申し訳ない気持ちが人一倍デカいせいもある。)

・・・こんだけ書いといてまだ入院して3日目なのビックリするわ・・・

↑ しゃべってます。

(つづく)

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いつかここの文章をまとめて同人誌にしたいという夢があります。