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「神様のいるところ」第1話

あらすじ

この世には代々伝わる神様の家系があった。
神様の家系に生まれた男の子“阿修羅“は普通の学校に
通っていた。周りには自分が神の家系であることは話してはいけない決まりがあった。その掟を守りながらも青春を過ごしたい、そんな憧れを持ち高校デビューする話。

序盤

今日から高校生活が始まる。俺は少し憂鬱だった。
俺は生まれた環境が特殊だった。神様の力を受け継いだ神社に生まれた俺は“阿修羅”と名付けられた。
神社には年中お祈りをしに多くの人が訪れる。
俺の家系はそのお祈りを神様に伝える役割がある。
お参りしにくる人の心の声が聞こえる。
どの願いを叶えるのか、大忙しな神様に代わって、その取捨選択の1部を任された。
恋愛の悩み、お金の悩み、受験祈願、健康祈願、全員の願いを叶えてあげたいが、全部は無理だ。
人は一生に使える運が決まっている。それをこちらで左右する。こんなことが周りに知られたら俺の家系は狙われるだろう。命懸けで守ってきた俺の先祖の努力を無駄にするわけにはいかない。
 俺は幼い頃から周りと馴染めなかった。人の心の声が聞こえるし、全てお見通しだから、幼い頃から普通の大人たちには気味悪がられた。親には阿修羅はすぐに顔に出るからせめて話すなと言われたし、周りの友達ともうまくいかなかった。喧嘩をふっかけられても考えてることが分かるから全部言い返してたし、テストのできもいいからか妬まれることも多かった。でも自分だって好きでこの能力を持って生まれてきたわけではない。普通の人の暮らしがしたい。自分を変えたくて、やり直したくて、俺は中学を卒業するタイミングで家から離れた高校に進学することにした。

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