春馬くんとの「はじめまして」は「いま、会いにゆきます」だった
週末、竹内結子さんの作品を見たくなったので、どれにするか悩んで私は、「いま、会いにゆきます」(通称「いまあい」というらしい)を選んだ。この映画は、市川拓司さんのベストセラーファンタジー恋愛小説が映画化されたもので、2004年の作品だから、もう16年も前の作品になる。
このタイミングで見るには、色々な想いが溢れてしまうかなと思ったけど、当時この作品を映画館で見て、映画共演の2人が結婚するということがとても嬉しかったという想い出がある。
今から16年前というと、結子さんは当時24歳くらい。もう大人なのに、何となく少女の雰囲気もあって、かわいらしさは私たちが見ていた最近のまんまだった。瑞々しいままに美しく年を重ねてこられたんだな、と改めて思ったら、なんとも胸があつくなった。
で、前置きが非常に長くなってしまったけれど、この映画は、翌年にドラマ化されている。私は映画も好きだったし、当時、ミムラさん(さまぁ~ずではなく女優さん)が好きだったのでドラマも楽しみに見た。そしてこれに15歳の春馬くんが出ていた事、昨年知ったのだ。それも思い出して「いまあい」繋がりで、ドラマも15年ぶりに見直したいと思った。
ある町に住む秋穂巧は、1年前に最愛の妻である澪を亡くし、1人息子の佑司と慎ましく過ごしていた。2人は生前澪が残した、「1年たったら、雨の季節に又戻ってくるから」という言葉が気になっていた。それから1年後、雨の季節に2人の前に死んだはずの澪が現れる。2人は喜ぶが、澪は過去の記憶を全て失っていた。そこから3人の共同生活は始まる。
春馬くんは回想シーンにしか出てこない。主人公(成宮寛貴さん)の中学時代の役…と思いきや、違う。主人公が所属する陸上部にいるライバルの「工藤 明宏」という役だ。ドラマが10話のうち回想シーンがあるのは5話。主人公じゃないから、トータル時間にしたら1話の中での出演時間は2、3分、いや、1、2分というところ。
成宮くん演じる主人公は、もくもくと練習をするタイプなのに、春馬くん演じる工藤は、スポーツマンなのに(偏見?)ちょっとちゃらちゃらしている。背が高くイケメンだからこそなのだろうけど、赤いウェアとハチマキをして、練習中にテニス部女子に手を振ったり、試合前に女子生徒に囲まれていたりする。その後、高校での陸上競技レースでも、主人公を肘で押して転倒させるような、ちょっとだけだけど憎たらしい役なのだ。
主人公よりの目線で見てしまうと、イヤな役に見えなくもない。でも、日に焼けた肩や腕がたくましいのに爽やかで、そして変わらずの品のあるキレイな顔立ち。すでに「三浦春馬」ここにあり、の目線で見てしまう。(どの目線)
2005年。春馬くん年表でいうと「ファイト」と「アンフェア」の間で歳の頃は15歳。「ファイト」の後半に少しかぶっていたらしいから、知ってる人は「あ、オカベだ!(「ファイト」での役名)」なんてすぐわかったかもしれない。私は見てなかったので、なんとこの「いまあい」で、春馬くんとは「はじめまして」だったということになる。
エンドロールで名前が流れるとき、主要メンバーは1人ずつ流れてきたけれど、春馬くんは、その他大勢のように一塊で出てきた。(小林摩耶さんも出ていたようで、同じくくりにいる。)
この頃って、春馬くん年表で考えると、色々と経験を積んでるとはいえ、「森の学校」のマトを演じてから3年しかたってないということにも驚く。
声はまだ少し高い感じがするけれど、雰囲気はすっかり大人っぽい。顔が元々大人だからか。髪の毛がすっかり伸びているからか。小学校高学年~中学生の3年間って、大人への移管期みたいなところがあるし、変化がめまぐるしい時期ということもあるのかもしれない。
デビューは「あぐり」で、おにぎりをキツネの手(本人談)で食べるシーン」っていうのはよくSNSなどで見るけれど、それよりもたくさん出てるし、役名もあるし、目立つ。しかし話に出ることもなかったから、本当に知らなかった。「ファイト」で注目されていたとはいえ、知らない人には「あの回想シーンに出てくる工藤くん(役名)って、格好いいよねー」というようには、なかなかならない役だと思う。
ちなみに、主人公の中学、高校時代を演じた役者さんは、春馬くんと同じ年齢くらいだったけど、2019年に芸能界を引退されているようだった。このタイミングで、どんな役を演じたかなんて、やっぱり未来には関係ないんだな、と当たり前なことを思ったりもした。
これを役者的に下積みとはまったく言わないのかもしれない。でもこういう経験を積んだからこそ、たくさんの「主演:三浦春馬」に辿り着くことが出来たと思うと、やはり素晴らしく思うし、感慨深い。役者本人なら、嬉しさは計り知れないものだと思うし。春馬くん、改めてありがとう。
しかし、春馬くんとの「はじめまして」は、ずっと「14歳の母」の桐ちゃんだと思い込んでいたけれど、実は違ったという事実・・・。突然これを見ようと思ったのも、なんだか不思議なもんだ。
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