傾聴
10日ほどまえのはなし
自宅で孤独感と絶望感に襲われていた。家には猫5匹がスヤスヤと眠っていた。
突如家にあったケチャップを取り出し真っ白なロールカーテン二面に、
〈だれかころしてください〉
〈しにたい〉
と書き、
家をとびだし
誰か!誰かわたしをころしてくださーい!と叫び公道を目指し走り出していた。
しばらくすると隣人の税理士さんが、〈どしたの?なにかあったの?〉
と、心配して追いかけてきた。
私は〈死にたくて。。。。〉
と
いうと、、、
しばらくすると息子と娘の姿があった。
そのとき、わたしは死にたいんじゃない、生きたいんだ!と目が覚めた。
税理士さんは私を自宅まで送り届け、部屋のロールカーテンをみて驚愕していた。
いますぐこのメッセージを雑巾で消しなさいと、子供達に要請し、
子供達は泣きながら雑巾で拭き取っていた。
そのあと、警察がやってきて事情を聞いてきたそうだ。。
近所の人が通報したらしい。
その夜、私は、子供達に泣きながら
〈こんな親で申し訳ない。わたしは施設に入るから、二人は自由に暮らして欲しい〉と
申し出た。
答えは〈いやです〉とのこと。
わたしの望みは、傾聴だった。
些細なこと、くだらないことを聞いて欲しい。
それからは子供達が仕事が忙しくても声かけをしてくれるようになった。
日々横になることが多いわたしにとって、これ以上嬉しいことはない。
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