【新年挨拶のかわりに】年末スマホ騒動記

年末、スマホを壊しました。
実は秋に一度割っていた。
連載中の立ち呑み梯子をしていた際に話が盛り上がっていて机から落ちた。
拾い上げた時は既に遅し。 
右下部分にざっくりと斜めの傷が入った。
あれです、安藤昇の頬の傷みたいなやつ。
いや、彼の傷は左頬ではありますが。
しゃあないので、そのまま使っていました。
しかし年末、クリスマスのちょっと前、更にやってもうた。
仕事現場である某放送局で早く仕事が終わり「帰れる!」と浮かれていたら
落とし、拾い上げたら傷の部分から青いインクのようなものが染み出していた。
「もー! この局、掃除してるん?! 床にインクついたままって!」
ちゃうかった。いわゆる「液体漏れ」という現象。
スマホの機械内部から漏れ出しているのだそう。
放置していたら使えなくなる可能性もあると人から聞いた。マジか!
仕方ないので即、修理に出すことにしました。
で、年末、大阪駅前の某巨大家電量販店内の某スマホショップに修理に出す&戻ってきて受け取る、2度行ったのですが。

カオスでした。
店内が。
年の瀬だったから?
いや、地域のスマホショップじゃなく、家電店、
それも超人気有名巨大駅近ってか駅直結のメジャーすぎる店の中のショップだから?
ある意味地獄絵図でした。

首からヴィヴィアンウエストウッドのネックレスをぶらさげて
上下黒スウェットのにーちゃんはオラついていた。
相談内容は詳しく聞こえなかったのだが、どうやら携帯料金未納で止められているらしい。
料金プランの説明をする店員にキレてた。
「だからなんでもええから話せるようにしてくれたらええねん!」
「ですがこの料金プランとこの料金プランを比較しますと……」
「なんでもええ! 安くして!」
「そうなりますと……」
「はあ?!?!」
あの天体みたいなんをぶらぶら揺らしながら。

化粧っ気ゼロのおばさんはめっちゃ焦っていた。
「相談でお待ちいただいているお客様が前にたくさんいらっしゃるので、番号札をとってお待ち下さい。順番にご案内しますので」
という女性の店員に
「私の相談はよ終わるから! 先! 先通してよ!」とずっとごねていた。
「何分くらい待つの?」 「40分くらいは……」
「え!? だから私のんすぐやから先に!」
「はよ通して」という願いを聞いてもらうべくめちゃ時間をかけてた。

漫才コンビ「見取り図」の面白コント、
「南大阪のカスカップル」(カスって言い方は嫌いやけど)みたいなカップルも数名居た。
あの連れ添う感じ、あの座り方。
なんで1人で来ないねやろう。

ガラケーからスマホに替えようと来店していた車椅子のおじいちゃんは頭から煙出てた。
店員さんがギガだのWi-Fiだの訳のわからんカタカナを並べる。早口で。
それはマニュアルだし、ちゃんと説明しなあかんし、店員さんは何も間違っていない。
けれどあきらかに通じていない。
おじいちゃんは「はあ」「ほお」「はあ」と繰り返し、途中からフリーズしていた。
若い店員さんはあきらかにイライラしていた。
店が混んでいて、1人1人のお客さんに長時間関われない、というように、
待ち合い席の方を何度も眺めながら、接客していた。
ああ、歳の差。時代の違い。
イライラしながらさらに早口で説明を進め、
どうにかこうにか、おじいちゃんはスマホを持って帰ることになった。
「ありがとうございました」
というマニュアル通りの声のトーンと言い方の御礼を言うも、
狭い店内から帰る車椅子に気遣う様子は一切なかった。
車椅子が行ったあと、さっささっさと椅子を直していた。

ああ、スマホショップ。

当たり前というか、日常茶飯事的光景なのかもしれません。私があまり縁がないだけで。

かくいう&人のこと見ている私もキレたりフリーズしたりはなかったけれど、
本当に機械に弱く、仕事終わりでばてていたのもあり、さらにこのカオスさにもバテて、
修理に出す際も戻ってきた時もいろんな説明に超・疲弊しました。
代替機を借りる&戻す。その際、個人情報もろもろで、
元の己のスマホのアプリを消したり入れたり、
代替機のアプリを消したり入れたり、
ダウンロードしていたものをバックアップしたり、
ここに署名をお願いされたり、
どんどん声がちっさくなってゆき、最後、しみじみ言いました。
「一回落として修理出すってだけで、こんなにいろんな手続きと手間がかかるんですね(詠嘆)」
ありがたいことに私を担当してくれた店員さんは
「この人、小学校の先生かな。しかも教育実習に来た真面目なおとなしい先生かな」みたいな人(2回とも)だった。
ちびっこに返すような笑顔(but困り眉)で「そうなんですよ」。ありがとう。

そんな年末スマホ騒動がありまして、めっちゃ思いました。

スマホ。もう皆が体の一部みたいにして使っている身近すぎる機器。
だからかな、壊れたり、使えなくなると、パニックになるねんよな、皆。わしも。
そんだけ身近で、ないと困るものなのに、
でも単純じゃない、ということがなにか事故やトラブルがあってからわかる。
なんか違う国とか時代みたいな言葉で説明されて、でも店員さんはそれが仕事で。
……ギャー。

やっぱり、人と人が分かり合えるということはなかなかに大変なことで。
みんながみんな平和で穏やかにあるというのはなかなかに大変なことで。
いつもと違う状況や事故トラブルが起こると人は本性や人間性が出てしまう。
体の一部みたいなスマホがいつもと違うようになったり壊れたりすることで。
だからこそ、普段から、自分もそんなちっさい人間やからこそ、
伝え方とか、言語(いろんな意味での)とか、相手の身になってみるとか、
いろんな大きなことを動かすのはむずかしく大変なことだけれど、
そんな最初の1歩から、やっていかなあかんなあ、やっていきたいなあ、などと。

皆にとって、誰ひとり他人事ではなかったし今もそうではない大きなトラブル
「コロナ」という大トラブルに遭遇した2020。
コイツそのものも事故というかトラブルだけれど、
コイツがきっかけや引き金となっていろんなことが見えてきたり、
見て見ぬふりが出来なくなったり。
すべての人が生き方や自分自身や世界を考えるきっかけとなった昨年。

そんな昨年を経ての、あたらしい年、2021。

年明け早々朝から台所で食べ物をぼてっと落として
「ちょっと待ってよ……。なにこれ縁起悪いなあ」と思って凹みましたが、
年明け最初の厄落としやと思う! 思いたい! ので、思う!(笑)

コロナだけでなく寒さや雪など気候も気がかりな2021スタートとなりましたが、
皆にとって、どうぞいい年でありますように。

そして、今年もよろしくお願いします。

ほんまはこのスマホ騒動ネタ、昨年中に書いておきたかったんやけどな、
年明け最初の挨拶がわり? に置いておきます。

皆元気で。よいお正月をお過ごし下さいね。

わしのスマホはpower upして、元気!です。

◆◆◆
以下、ちょいプロフィールと各種SNSなど。
【ブログ】   「桃花舞台」
【ツイッター】 https://twitter.com/momohanabutai
【インスタグラム】 https://www.instagram.com/momohanabutai/
【note】
マガシン、今んとこ、ざっくり4つ。
◆日記がわりのつぶやき帖
◆大好きな〝劇場〟と人と人たちのこと
◆旅芝居スケッチブック
◆読んだ本のことを自分のことと合わせて書く場所かな

【プロフィール】
ブログ「桃花舞台」、のここ【トップページ】にご挨拶など掲載しました。
パソコンから見ていただくと右端に簡単な経歴やこれまでの仕事など書いております。連絡先も。
大阪の物書きでございます。
大衆芸能(旅芝居(大衆演劇)やストリップ)や大衆文化を追っています。
下町・大衆文化も好きです。
女2人の立ち呑み旅、連載中。現在第8回(先月11月に最新話更新)。
http://tabistory.jp/cat_story/cat_sakabawoman/
普段はラジオ番組やらCMやらの構成作家やライターです。
それぞれのSNS、フォローや、色々御反応、ご連絡など、
仲良くしてくれたら、とても嬉しく思います。いろんなご縁がありますように。
今後ともどうぞよろしくお願いします。

楽しんでいただけましたら、お気持ちサポート(お気持ちチップ)、大変嬉しいです。 更なる原稿やお仕事の御依頼や、各種メッセージなども、ぜひぜひぜひ受付中です。 いつも読んで下さりありがとうございます。一人の物書きとして、日々思考し、綴ります。