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旅芝居、「初恋」について~あるいはやっぱり夢芝居~

私をはじめ私と濃く仲良くしてくれる数少ない友人たち…
共に旅芝居観劇歴15年~17年くらいの者たちには
それぞれ「一番最初に好きになった役者」が居て、思い出があります。
これ、≪初恋≫って言うんですって。
最近教わった言葉です。
私も連載の際に「初恋の旅役者」だなんて書いて勝手に一人で照れていたのですが
皆ほんとにこの言葉を使っているそうです。
キャー。ぎゃー。初恋の君(きみ)。
なんだか万葉集か源氏物語みたいじゃないですか。
いえ。フザけてなんていませんよ。真面目な話として書きますよ。

「星の数ほど男はあれど恋した男は星の数、愛した男は一人だけ」
「愛に傷つき虚しくも、我惚れた男に悔いはなし」
ヤンキーの特攻服でお馴染みなフレーズではないですが
(あれ、すごい格好いいよね。素敵よね。
我が尊敬するジャーナリスト都築響一氏が著作に書かれていましたが私もほんまに思う)
今ではどっぷり旅芝居に浸り、
いい悪いでなく人には言えないことも経験してきて(え、わしだけ?笑)、
「あ、●●っていう役者居たよね」「なつかしー」などと酒呑みながら語り
(※実際に会って語ることもあれば夜な夜なLine会談で語るなども(笑))
だからこそ旅芝居のただ舞台の素敵さだけじゃなく途方もなく
とてつもない「人間」な魅力が好き嫌いを通り越して面白いと思うようになった者たちは
振り返れば由縁のあった役者が死屍累々。(嘘です。例えです)…
そんな女たちには、「初恋」がある。

うん、そう、まだスレていなかった頃(笑) 夢みれていた頃(だからこそ。笑)の。

まだ若かったり頭でっかちだとそういうのとまだ向き合えなかったり。
人によっては隠したり(え、私たちもまだ隠してる?!笑)もあるでしょう。
でもきっと、客席の私たちはめっちゃアホだったけど一生懸命だった己の
とほほな思い出をきっとずっと論胸の奥に秘めて、きっと一生、大事にする(たぶん)
そうして人生を重ねていく。で、また懲りずにはまったりする(人もいる)

旅芝居の役者さんたちもまた
こんな女たち皆、皆の重い、あ、間違った、想いを吸って背負って、
だから、今日もあんなに輝くのかもしれません。

ちょっと疲れてたりもすれども、あんなに人間臭くキラキラと。

舞台と客席、客席と舞台、共に直接的な関係や男と女という意味ではなくとも、
両社がお互いたくさんの想いと想いを交わし合って、
だから、舞台も客席も、輝くのだろうな。

ああ、まさに「夢芝居」。

ね。やっぱり。小椋佳は、すごい歌詞書きますねえ。


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