龍と裸とRock you~氷川きよしを観て泣いた話〜

氷川きよしが昨年の紅白で
龍に乗ってイェイイェイ歌うのを観て
私は腹を抱えて笑いました、と同時に泣きました。
泣いてないけど泣きました。
「良かったねえ、本当に良かったねえ」
なんやねんお前はオカンか(笑)
いや別にファンでもなんでもないねんけど(笑)

出てきた時からずっと気になっていました。
だって巧い。あの晴れやかな声!
なのに、なんだ、なんなんだ。
あの笑顔。貼りついたような100点満点の笑顔。
無理をしている? いや、なんかすっげー「やらされてる感」?
勝手な感じ方やがそう見えてなりませんでした。
めっちゃ巧い歌唱力で、
ほぼ毎回へんてこりんな(なおかつ皆で一緒にやれる)振付ありきの歌を、
全力でやるのを観るたびに凝視。
なのに歌番組の客席には!ほら!いつも!
熱心でありがたいおばさまたちが本当に嬉しそうに楽しそうに一体となって
「きよしー!」

見かけるたびいつも考えてしまいました。
「このひとホンマにこんなことをやりたいんかなあ?」

だからね?
文春だったかなんだったかでスクープされたときは唸りました。
いつぞやの「ファンのおばちゃん気持ち悪いよね」発言だとか
マネージャーに対してどうのこうのとか。
勿論よろしくないことです。
だけれど私は「うーむ」となりました。
唸りながらテレビでのあの満面の笑顔とへんてこで楽しい振付で熱唱する姿を観ていました。

そして2019。
「きよし!」はkiiちゃんとなりました。
大晦日には龍に乗りました。
スーパーきよしくんです。
違います、kiiちゃんだそうです。サバイバー!

思いました。「ああ、この人は、「私らしく」「私」になれたんだ」

たぶんまだ決して完了ではないのだろうと思います。
でも1歩、1ドア、あけて、〝脱いだ〟んだ。
〝脱いだ〟は勿論例えです。
めちゃめちゃメイクきらきらだけど(笑)〝脱いだ〟んだ。
まあ!なんて気持ちよさそうに!楽しそうに!投げキッスまでして!

私はオカンでもないし知り合いでもありません。
でも笑いながら泣きました。
「良かったねえ。本当に良かったねえ」
「いけいけ!もっといけ!いくんだ!いこうぜ!」
なにが「いけいけ」なんだ。なんかでもそんな共感?
違うな。「よっしゃー!いこー!みんなでいこー!」みたいな。
もっと意味わかりませんがなんかそんな感じ。

男性だとか女性だとかそこだけを
ことさらに持ち上げるのはあまり好きではありません。
そこだけどそこ(だけ)じゃないように私は思っています。
そうだけど、そうじゃなくて、そうだけどそれだけじゃなくてさ。
もっと、みんなに通じるというか、誰しもみんなの中にあるものというかさ。
いや、〝脱いだ〟も正しい表現じゃないかもだけどさ。

一歩進み、1ドアをあけ、その先には。
進みあけたことで
もしかしたらさらに好き勝手いう人や
または自分勝手な理想を押し付けて「そんな人じゃない」と
勝手に幻滅する人もいるかもしれません。
でももう「大丈夫」だよ、きっと。
だってもう超神龍に乗れるんだもの。
きっとあの龍には見えない私たちも乗っているんだよ。皆。
うん。なんだかそう思うのです。
その(あの)姿に、力や勇気や生きる励みをもらう人は
もしかしたらこれまでよりきっと多いのじゃないかなあ。

と、笑い泣きしながら何度も頷きます。
Rock you! We will We will rock you!!! 





・・・旅芝居関係ないけどこんなネタもちょいちょいnoteに入れていこうか、なんて。なんでもありやな(笑)
昨夜、テレビで「ボヘミアン・ラプソディー」を歌うのを観てふと。
あ、正確には外出予定があったので「歌う」と知って一応録画までして観てふと(笑)
「ボヘミアン・ラプソディー」はなー、ちょっと思うとここりゃまたあったけどなー。


楽しんでいただけましたら、お気持ちサポート(お気持ちチップ)、大変嬉しいです。 更なる原稿やお仕事の御依頼や、各種メッセージなども、ぜひぜひぜひ受付中です。 いつも読んで下さりありがとうございます。一人の物書きとして、日々思考し、綴ります。