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【第1回レポート】岡山のスタートアップを加速させるアクセラレータプログラム「飛行船」始動。

こんにちは!ももスタ公式ライターのひーくん(@hiikun_family)です!

今回はももスタのアクセラレータープログラム「飛行船」の第1回目のイベントレポートをお届けいたします。

「飛行船」とは、「起業家をしている人」/「これから起業をしたい人」を応援する、全6回のプログラム。

プログラム名になっている「飛行船」は、名前の由来がとっても素敵で...。


【飛行船というプログラム名の由来】
「こんなものが飛ぶはずがない」
そんなふうに思って、眺めている。

気体は期待と共に大きくなり、ある時、あるその瞬間、土を離れ浮かび上がる。
あっという間に見えなくなり、遠くに遠くに飛んでいく。
諦めてた人たちもいつしか、憧れとともにその後姿を見送っている。

「こんなものがうまくいくはずがない」
そう言われ続けても、飛び立つことを諦めない起業家のためのアクセラレータープログラム
「飛行船」


この由来を聴くだけで、何だかワクワクしてきませんか?

僕自身、心にグッとくる「物語」がももスタから生まれてくる予感がして、とってもワクワクしてきました。

そんな素敵な由来をもつ「飛行船」の第1回目の内容を、参加者兼レポーターの僕がお伝えします。

VC出資の3つの判断基準は、特に必見です!

「資金調達」に関心のある起業家、今後起業に興味ある方は、ぜひ参考にしてくださいね。

それでは、計7社のベンチャーキャピタル(VC)の方々をお招きした、第1回「飛行船」の様子をどうぞ!


◼︎VCトークセッション -出資の判断基準は何か?-

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イベントの前半は、中四国Startup Runwayに参画をしている7社のVCの方々のトークセッションでした。

トークセッションで大きなテーマとなったのが、「それぞれのVCの出資の判断基準の差異」です。

以下では、具体的にトークセッションの流れを紹介していきます。

◼︎VC出資の判断基準ー①「ヒト」に出資をするー

Q. どこで出資の判断をしていますか?

A. 「地方にも面白い産業を作りたいという理念のもとで、私たちは出資をしています。特にアイディアが面白いかどうかを重要な判断軸にしています。

Q. 「面白いアイディアとは、『新規のビジネスモデル』を求めているのでしょうか?それとも『既存のビジネスモデルをより改良したビジネスモデル』を求めているのでしょうか?」

A. 「その両方ですね。特に片方を求めているということではありません。」

Q. 「面白いアイディアを求めている時、特にシードの段階での出資をしていると、出資後に会った時に、全く違う事業案になっていることがあると思います。その時はどうしていますか?」

A. 「たしかに、そのようなことは起こります。なので、私たちはそうなってしまっても納得ができるように、出資前に経営者を見て、出資をするようにしています。

Q. 「なるほど。経営者を見るとは、『この人がやるからこそ意味があるビジネスだ』という視点でしょうか?それとも『この人ならどんなビジネスをしても大丈夫だ』という視点でしょうか?どちらを大切にしていますか?

A. 「その2つの枠組みに入るか分かりませんが、『この人に出資をして、仮にお金が返ってこなかったとしても仕方がない』と感じた時に、私たちは出資を判断します。


また、VCが出資を後悔する時についてのお話も聴くことができました。

後悔をするのは出資をした人が事業を辞めた時ではない。「もう1回頑張ろう!」とVCとして背中を押すことができない時なんだ。


ヒトとしての在り方を見た上で、VCは応援をしたいヒトに出資をする。


面白いビジネスモデルであることはもちろんのこと、事業以前に「ヒトとしての在り方」を大切にし、VCから出資をしたいと思ってもらえる様なヒトであり続けることは、何よりも大切なことかもしれません。


◼︎VC出資の判断基準ー②「マーケットの波を見極めているか」ー

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出資には経営者の人柄を重視する」ことは前提のもとで、次の様な声もVCの方から聴くことができました。

Q. 「経営者の人柄以外に、出資の際に注目をしている点がある方はいらっしゃいますか?」

A. 「はい。私たちは事業のマーケットの大きさ、そして波を重視しています。いつも経営者の方にはサーフィンをイメージしてもらっています。例え技術があっても、波がないとサーフィンはすることができません。これと同じで、マーケットの大きさや将来性はどうなのか、その点はビジネスを始める上で大切です。また、先程『出資後に事業がガラッと変わってしまうことがある』というお話もありましたが、私は波が大きければ多少事業が変わったとしても、同じ分野で戦い続けることができる可能性も高いと思っています。

Q. 「マーケットの波の分析を大切にされているのですね。では、最初に起業家の方がプレゼン資料を持ってきた際、マーケット分析と同様に、必ず真剣に確認をするキースライドはありますか?

A. 「それは、『何でこの事業をやろうと思ったのか』という根っこの部分です。事業が計画通りにいかなくなっても、課題を解決したいという想いは変わらないはずです。だからこそ、上手く舵を切り直して何度もチャレンジができると思うんです。私たちは、経営者の課題意識の根っこにある「原体験」を聴くことを重視しています。


事業計画通りに進まなくなった時に舵を切り直す。
その手助けとなる『マーケットの波』と『原体験』


「マーケットの波を意識すること」がVCに出資をしてもらうために必要なことだと分かったと同時に、今回イベントの中心ともなった「原体験」の話に、トークセッションは進んでいきました。

◼︎VC出資の判断基準ー③「原体験」は重視する派か、しない派かー

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Q. 「原体験」というキーワードが今出ましたが、この「原体験」は重視するべきか重視しないべきかという議論はよく行われています。皆さんはどちらでしょうか?

この質問の結果、会場にいたVCの方々はみんな「原体験を重視する派」でしたが、「原体験を重視しない派」の意見も取り上げられ、議論が進んでいきました。

双方の意見をまとめると、以下の通りでした。

【原体験を重視する派の意見】
事業計画が上手くいかなくなった時、上手く舵を切り直せるだけの「想い」がある。
【原体験を重視しない派の意見】
原体験がないから想いが軽いという訳ではない。
最初は立派な想いではなくても、事業の成長とともに視座も上がってくる。


想いの源となる「原体験」はVCの心を確かに惹きつける。
だが、「原体験」はVCからの資金調達に必ず必要なものではない。


原体験がなく、ただ漠然と起業をしたいと感じている場合でも、「想い」が語れないことを理由に事業を諦める必要はないのかもしれません。

◼︎VCと起業家の距離感ー思っているよりも近い距離感ー

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前半のトークセッションの最後には、「VCは気軽に相談ができる場所だよ」というメッセージを私たち観客は感じ取りました。

『顧客がいない。サービスもできていない。でも、自分の強みは分かっていて将来的な方向性だけは見えている。』
この段階での相談も実は多いんです。強みと将来の方向性さえハッキリしていれば、建設的な相談ができることも多いです。

相談を受けた時、VCはIPOに関わらず融資や補助金などを含めて、広く事業立ち上げのアドバイスをしてくださることもある様です。

課題感は深いけど、VCモデルに合っていないと思った時やその事業だと解決できないと感じた時は、一緒にブラッシュアップをすることもあります。将来像だけがしっかりとしていて足元が整っていない相談の時も、一緒に壁打ちをすることがあります。結果として融資、補助金などの提案をすることもあります。

VCはあなたの思っている以上に、気軽に相談を受けてくれる強い味方になり得るかもしれません。

◼︎「飛行船」参加者10名による3分間ピッチ

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前半のトークセッションの後は、VCの前で飛行船の参加者の代表10名が3分間でそれぞれの事業内容/計画をピッチしました。

VCからの質問タイムでは、ピッチ登壇者の事業の本質を捉えたやり取りも。

「そもそもどの課題を解決しようと行なっている事業ですか?」
「競合が増えている今、顧客があなたのサービスを利用し続ける理由はありますか?

ピッチ登壇者にとっても、登壇はしていない参加者にとっても、とても学びのある時間になりました。

この記事の最後に、登壇者10名がピッチをした事業のHP等を紹介しています。

興味のある方はぜひチェックをしてください!

◼︎第1回「飛行船」を終えて

第1回「飛行船」を終え、筆者は瀬戸内という地域に自分自身がいることに、とてもワクワクしてきました。

そのきっかけは、このイベントの中で「瀬戸内に足りないベンチャー要素」の議論になった際に、次の様な話を聴くことができたことでした。

現在の中四国は2008年頃の関東(東京)に似ている。
当時不景気の時に巻かれたタネが、現在大きく成長をしている。
ベンチャー要素として足りないものは多いが、ぽつぽつと起業家コミュニティができている中四国の現状はまさしく過去の東京で、特に1次産業と2次産業をフィールドにしたベンチャーが育っていくチャンスが中四国にはあると思っている。


中四国にはベンチャーが育っていく「波」がきている。

中四国には、課題がありながらも「ベンチャーのタネ」が増えつつある。

そして、中四国には、ここ「ももスタ」がある。

「ももスタ」には、中四国のベンチャーのタネが集まってきている。

「ももスタ」には、そのタネが育つ環境が、確かにある。


期待と不安を持った起業家が集まり、お互いをサポートし合い、それぞれがそれぞれの夢に向かって一歩一歩を踏み出していく。

そんな場所「ももスタ」で始まったアクセラレータープログラム

「飛行船」

きっとここから、たくさんの「物語」が、ここ「ももスタ」から生まていきます。

筆者も飛行船の参加者として、素敵な物語を創っていきます!!


ももスタで相談をしたい。そんなあなたへ。

ももスタに少しでも興味を持ってくださった方、自分の考えている事業を相談したいと思ってくださった方、ぜひ気軽にももスタのTwitter(@momo_start)や、コーディネーターの山田さん(@kun1aki)と藤田さん(@keiichilo)にメッセージをしてみてください!

「いつでも気軽に連絡してもらって大丈夫だよ」

そんな言葉をコーディネーターのみなさんからはいただいています!

ぜひ、お気軽にお声掛けをください!

「飛行船」参加者10名による3分間ピッチ:事業紹介

イベントの登壇順に、ご紹介をさせていただきます!

瀬戸内からこんな想いを持った人が、そしてビジネスが羽ばたこうとしているんだ...!

そんなワクワク感をあなたと共有ができたら嬉しいです!

それではどうぞ!

①株式会社COMPUS 代表取締役 藤田圭一郎さん
地方学生の為の長期インターン求人 COMPUS

②株式会社コノテ 執行役員 林田昂大さん
地元と人柄を鍵につながる家庭教師 PENTUS

③Linoah 代表 大津朱里さん
保育をらくに楽しく、保育施設の検索ポータルサイト「ほいらく」
※プレリリース中。2020年12月中にリリース予定。

④株式会社EMテック 大森淳史さん
ママ人材がスキマ時間を活かして、最適な職場を探せる介護業界専門マッチングシステム「お世話の輪」LINE公式アカウント

⑤株式会社ARTEE(アーティー)代表取締役 大西徹さん
アーティストのプラットフォームARTEE

⑥白神商事株式会社 代表取締役 白神康一郎さん
屋根職人とエンドユーザーのマッチングプラットフォーム やねいろは

⑦株式会社 TORNOS 代表取締役 山田 浩徳さん
宿泊施設がワンストップオペレーションで世界と繋がるサービス「PORTA」

⑧香川ファイブアローズ 社長室 土光勝太さん
スポーツチームが始める、新たな広告の形

⑨株式会社Cone・Xi 代表取締役 髙木大地さん
在宅医療介護サービスの営業コストとミスマッチを減らすマッチングシステム【chokowa(チョコワ)】

⑩竹田力さん
「隣にいるあの人に、何かきっかけがあったら話しかけられるのに...」
そんな課題を解決する、新感覚のSNS「KIKKAKE」


最後まで記事を読んでくださり、ありがとうございました!

これからも、ももスタの魅力が伝わる記事がかけるように頑張っていきます!

ぜひ、ももスタでお会いしましょう!!

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