見出し画像

「人を傷つけない人間」になってほしいな、という話

今日も眠れないまま朝を迎えた。

眠ろうとして目を瞑ると、嫌な記憶や負の感情がどんどん迫ってきて、息がうまく吸えなくなって、がんばって閉じていた目を開いてしまうのだ。

わたしの嫌な記憶は2種類、「自分が傷ついた記憶」と「傷つけられる人を見た記憶」である。

後者は中学のとき、担任かつ顧問の先生を激怒させた生徒が、提出物を集める籠を投げつけられたときのことだ。彼が何をしたのか、先生が何に対して怒っていたのか、誰が悪いのか、すべてわからなかったけれど、籠が胸に当たったときの彼の表情と先生の怒鳴り声が頭から離れなくて、他の生徒たちはみんな空気を読んで教室から離れていったのに、私は教室の外に出るのが精一杯で、廊下にしゃがみこんで、息をちゃんと吸って吐けるようになるまで床の模様を見続けた。

前者は高校生のとき、部活の顧問とうまく関係を築くことができなくて、たくさん心に傷を負った。

私は「この競技が好き、楽しく部活がしたい」という気持ちで入部して活動を始めた。先生は「全国制覇がしたい、楽しさだけを求めるのは間違い(それでは勝てない)、楽しくやりたい人は退部するべき(本気でやっている人の邪魔になる)」という考えを持って顧問をしていた。

当時の私は「退部は逃げ、負け」だと思っていた。そして、その競技が本当に大好きだった。部活以外に競技を続ける選択肢がなかったということもあり、私は3年間部活動を続けた。

「退部した後部員との関係が悪くなり、退学してしまった生徒もいる」と言われた。「次遅刻したら退部届を渡すからな」と言われた。「他の先生に悪い人間だと思われたら嫌だから職員室で泣くな」と言われた。「もし優勝できなかったらおまえのせいだ」と言われた。「私は命を削って頑張ってきたのに、おまえが全部台無しにした、人殺しと同じだ。先生を殺せて嬉しいか?なんか言えよ、ひとごろし」と言われた。他にもいろいろあるけど書く気になれない。書いたけど言われてない言葉もあるかもしれない。「全部忘れたい」と強く願ったらすべての記憶があいまいになった。

私は確かに出来損ないの部員、だめな生徒だった。うまくもないし、勝ちへの執着もなかった。他のみんなは頑張れているのに、自分だけ朝起きられなくなった。先生や部員に会うことが怖くなって、遅刻や欠席が増えた。得意だった勉強もできなくなって、以前は完答できていた数学のテストで途中式すら書けなくなった。

このまま高校を辞めてしまおうかと思った。あんなに逃げたくなかったのに、辞めたいと思った。でも辞められなかった。母親に「高卒の資格は取ってほしい」と泣かれたら、何も言えなかった。

きっと、私が悪かったのだと思う。私がもっと先生と同じ気持ちだったら、こんなに傷付くことはなかったはずだから。

本当は、大学に入ってからもその競技を続けるつもりだった。でも、できなかった。その競技に関わろうとするたびに、自分に向けられた言葉を思い出して苦しくなってしまったのだ。

楽しい思い出もきっとたくさんあったと思う。だけど今は悪い記憶しか思い出せない。呼吸の仕方も忘れてしまうような嫌な思い出ばかり。

好きだったから始めて、3年間続けたのに、あの部活に入らなければよかったと思ってしまう自分が悔しい。競技のことまで嫌いになってしまった自分が悔しい。中学でも高校でも先生に対して無力だった自分が悔しい。


眠れないな、と思いながら書き連ねたものだから、まとまりのない文章になっていると思う。というか、これを最後まで読む人はいるのだろうか。もし読んでくれた方がいるのなら、お願いがある。

1.人を傷つける言葉を使わないで

2.他者にものや言葉をぶつけないで

3.苦しんでいる人がいたらそっとそばにいてあげて

4.自分の良いところを1つでいいから見つけて、肯定して、自信を持って、今日を生きて

嫌な記憶は時間が解決する、と聞いたことがある。高校を卒業してから数年経つけれど、私の嫌な記憶が薄れる気配はない。でも、新しい環境の中で暮らし始めて、「私は間違っている、生きてちゃだめだ」という気持ちから「このまま生きててもいいんだ」という気持ちに少しずつ(ほんとに少しずつ)変わってきた。今日はだめな日だったからこの日記を書いているんですけどね。

死を選ぶことが間違いだとは思ってないけれど、死んだらどこかに1人ぐらい、「死ぬ前に相談してくれたらよかったのに」「もう一度会いたかったな」みたいに心の中でつぶやく人が、誰にでもいると思ってるから。とりあえずもう1日、あなたも、わたしも、生きてみようかな〜と。そんなかんじです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?