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ベビーベッド用バンパーは使わないで!

2022年5月、アメリカではベビーベッド用バンパーの製造・販売が禁止になりました。
けが防止など「安全」を目的にバンパーが売られていますが、窒息による死亡事故が相次いだためです。

より安全な寝床にするためにベビーベッドグッズについて改めて見直しましょう。
ベビーベッドの選び方についてはこちらをご覧ください。

■ ベッドガードとバンパー、わが家で使っているのはどっち?

基本的にどっちも使用しないでほしいのですが、メーカー等により呼び名は変わるみたいなので、少し整理しておきたいと思います。

ベッドガードはベッド用落下防止柵ともよばれ、大人用のベッドに取り付けるフェンスタイプを指します。
ベッドからの転落を防ぐ目的で販売されていますが、2017年にはベッドガードとベッドの隙間に挟まった0歳の赤ちゃんが死亡した悲しいニュースもありました。
ベッドガードの使用は生後18ヵ月以上となっている場合が多いですが、個々の商品で対象年齢は決まっていますので、取扱説明書等をご確認ください。

バンパーはベビーベッドの柵に取り付けるベビーグッズです。
ベビーベッドの内側を一周囲むタイプや頭部だけを囲う半周タイプがあります。
ベッドの柵に頭や体をぶつけたときの衝撃を和らげたり、柵に腕や足が挟まるのを防ぐ目的で販売されることが多いようです。
こちらも商品によっては「ベッドガード」として紹介されることもあるようです。
今回の記事では後者のバンパーについてお話をします。

■ アメリカで製造・販売禁止になったバンパー

2022年5月にバイデン大統領が「乳幼児の安全な睡眠法(Safe Sleep for Babies Act of 2021)」に署名したことで、アメリカではパッドの入ったベビーベッドバンパーの製造と販売が禁止になりました。
ただし、これにはメッシュタイプのバンパーは含まれていません。

アメリカではパッド入りバンパーと傾斜型ベビーベッドによる赤ちゃんの死亡事故が、直近の10年で200件以上報告されており、同法の施行にいたりました。

日本では、2016年から2020年までの5年間に0歳児の就寝時の窒息事故は118件発生しています。
事故の詳細は不明なのでバンパーが原因による事故の件数はわかりません。

しかし、日本ではバンパーの使用による危険性が周知されないまま、バンパーが製造され、販売もされているのが現状です。
ベビーベッドにバンパーを取りつけている場合はすぐに外してください。

■ そのほかに気を付けるべきポイント

赤ちゃんにとって安全な寝床はベビーベッドです。
でも正しく使用しないと意味がありません。
ベビーグッズはかわいいのでついつい購入してしまいますが、安全を優先してください。

1.ベビーベッドを使用する

ベビーベッドは赤ちゃんにとって最も安全な寝床です。
厚生労働省米国小児学会SIDS(乳幼児突然死症候群)や窒息事故などの防止のため、ベビーベッドの使用を推奨しています。

ベビーベッドが安全な理由と選び方についてはこちらをご確認ください。

2.ベビーベッド中には何も置かない

バンパーだけでなく、枕や掛け布団、ぬいぐるみなどはベッドの中に置かないでください。
米国小児学会は窒息の恐れがあるとして警告しています。
ベビーベッドにはサイズの合ったマットレスとシーツ、赤ちゃんだけを置いてください。

3.ベビーベッドの周りに何も置かない

ベビーベッドの周りに衣類や物を置くのはやめましょう。
何かの拍子にベビーベッドの中に入り込んだり、赤ちゃんの上に落ちる可能性があります。
地震が多い日本では特に危険です。
また、ブラインドのひもなどもからまると危険なので、手の届かないようにベビーベッドを配置してください。


赤ちゃんの睡眠時の安全に関連する記事はこちらにまとめています。
ぜひ、ご一読ください。

【関連記事まとめ】赤ちゃんが寝ているときにいのちを守る方法


参考文献

 『ママと赤ちゃんのぐっすり本』 愛波 文 著
 Congress.gov「H.R.3182 - Safe Sleep for Babies Act of 2021
 Sleep Foundation「New Rules May Change the Game For Some Baby Sleep Products


  • 赤ちゃん及び保育者(ママ、パパ)に関して不安や心配がある場合は、医師等の専門家に相談しましょう。

  • 本記事の内容については注意を払って記載していますが、アドバイスを実行する際は読者の方の判断で行ってください。

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