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49 便利な情報化社会と言うけれど

大切な物ほど見失いやすい  アンジー (グレーハウンド)

スリムという言葉を形にしたらこんな犬になりました というようなスレンダー犬 グレーハウンドのアンジー。
その昔エジプトのピラミッドのお墓に埋葬されていたとか。亡くなった人を天国につれて行くという大切な仕事を言い使っていた犬種らしいです。チワワも確か他の国の古い時代にそういう役を言い使っていたとか。
『今は情報化時代です。これによってどれ程世の中が便利になったか知れません。』これはもちろんアンジーの意見です。
『飼い主さんがわたしのような特殊な犬種に会おうと思っても簡単ではありません。そういう時インターネットって便利ですよね。その便利さにはとても感謝しています。でもどうかしらね携帯電話とかスマホなんかの便利さって特に若者達に大きな問題を引き起こしているんじゃないかしら。』
『わかりますそれ。この間おうちの人達とレストランに行ったの。そうしたら 近くに座った家族連れは同じテーブルには座っているんだけど、みんなてんでにスマホをカチャカチャやっていて お互いにお話なんかしていなかったの。何だかとっても変でした。』
スモーキーが文字通り眼をまん丸にしながら言いました。ダイゴロウが思い出したように言いました。
『いつも通り夜の一人散歩を楽しんでいた時なんだけどさ、近くの公園まで行ったら星があんまりきれいなんで思わず立ち止まって、空を見上げていたんだ。そうしたらスマホをガチャガチャいじりながら歩いている若者がいてさ、あの美しい夜空を見上げることもなくスマホのちっぽけな画面から眼が離せずにいたんだ。はっきり言って病気だよ。』
『そうでしょ。わたしの言いたいのはそれなんです。いろんな人達とつながっていると感じる事が楽しいのかもしれないし欲しい情報がすぐ手に入るのも魅力なんでしょう。でもね自分のすぐそばの人達とか身の回りの手を伸ばせば届きそうなものでとても大切なのに見落としてしまう物っていっぱいあると思うの。スマホに振り回されてそういうものが見えなくなってしまっているんじゃないかしら。』
誰もがみな顔を見合わせてうなずきました。同じように感じていたんですね。
『スマホについて ここからは僕に話をさせてよ。』そう言ったのは柴犬のダイちゃんでした。


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