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ただ"酔う"だけじゃない。日本酒立ち飲みで見つけた「優しい世界」

立ち飲みの経験がある人は、どれくらいいるのでしょうか?


なかなか一人でお店に入るのはハードル高いと思われるかもしれません。でもね、ソロ立ち飲みの方って、私が見てきた中でしか言えませんが…

マジでよく見かけます!
性別年齢関係なく、かなりいますよ!



だからきっと、必要なのはお店に入ってみる勇気・行動ただ一つです。

「日本酒のことよくわからないけど、ちょっと飲んでみたい」とか「気になるけど、好みもまだわからない」という人こそ、ささいな勇気で優しい世界が待っています。

もし興味が湧いたら、先に日本酒にギャンギャンに興味を持った者としていつでもお待ちしていますし、この世界はとても優しいから安心してください!とお伝えしたい。


私の場合にはなりますが、日本酒の立ち飲みで今まで出会うはずもなかった方々と出会って、優しさに触れてたくさん教わって、人生がさらに豊かになっております。
現在進行形に素敵な世界をお伝えします。



ビビリ人間が体感した立ち飲み・角打ちの世界

自分の時間を過ごせて、居場所を見つけた感がある


私は、気になって入ってみたい、行ってみたいと思ったお店を目の前にしても、外から混んでそうに見えたら即撤退します。
次にしよう、また機会がある、そうしようと引き返します。よくやります。だって怖いもん。

それがビビり。


何かをしている時、後ろから声をかけられると、相手がひくほどビクッ!って肩が大きく跳ねてびっくりした顔で振り向いて、声かけた人を逆にビビらせることが多々あります。そしてよく謝られる。
いや、自分ビビりで、こちらこそすみません…という会話を人生で何度繰り返したことか。

日常的に勇気がない人間でも、立ち飲みに関しては日本酒への興味とともに勇気を振り絞ったら、素敵な世界を知れました。

そこに集う人も、店員さんも、優しさしかないのかな?ってくらい優しい。
詳細は後に書くとして、隣り合った人とは一期一会で、もう会わないかもしれないけど同じ時間を楽しく過ごせて嬉しかったし、来てよかったって思えます。本当に後悔や嫌な思いしたことがないです。

もちろん、無理に話しかける必要も話を膨らませる必要だってないです。一人で気軽に自分のペースで味わっていい時間を過ごせます。
じっくり飲めて美味しいし、ペアリングや日本酒の味わいにはいつも発見があって楽しいです。

仕事以外でよく行く場所は書店とカフェですが、よく行くにしてもいくつか店舗があるし、書店は居場所じゃないし、カフェは作業場だから自分の居場所って感じがしません。
店員さんと距離があって、放置してくれて、ガタつかない机があって4,5時間くらい長居できればそれでいいんです。基本、チェーン店へ行くから、どれだけ過去カフェにお金を支払っていても居場所だと思えない。

でも、立ち飲みのお店や空間は、自分の居場所のような柔らかな心地よさがあり、やっと見つけた感じがします。

大体「また来ます!」って言って、元気にお店を出ます。行ったら元気になってる気がする。

また行きたい。行こう。行く。
そう思える場所ができたことが嬉しいのです。

日本酒について話せる人とか、もっと知っている人に聞きたい!いろんな日本酒を知りたいし、ちょっとずつ飲みたい!という己の需要を完全に満たす存在……それが酒屋さんの角打ち(酒屋さん店内でお酒が飲める)での立ち飲みや、立ち飲みスタイルで日本酒を扱うお店でした。

ただ、やっぱりまずお店に入る勇気は必要だなと毎度感じます。

問題は、入る勇気。

空いている時間帯なら、お店に入りやすい


扉に手をかける勇気一つ必要ですが、空いていると圧倒的に入りやすい。店員さんが忙しくなさそうで、店内が落ち着いているためです。

空いている時間は、経験上のなので多少お店の状況によるかもしれません。都内とかお店の周りに企業がいっぱいあるところは、平日混んでいるものの休日はそこまで混んでなさそうな感じはします。

金曜の夜は絶対混むので行くのを避けます。夕方前までなら良いけど一週間勤め上げた方々がやってくるからです。
平日なら18時より前、土日なら営業開始後数時間が空いてて狙えます。

お店自体が割と早い時間から営業しているところが多いです。昼飲みができる時間帯とかね。

平日がお休みの日とか午後休みに時間があれば、入店チャレンジしてみてはいかがでしょうか。

実際、私はそういうタイミングでの入店がうまく行っています。
やっぱ混んでる時間帯は人が多くて怖いっていうか勇気でなくて苦手ですし、外からみて混んでたら入らないで他へ行きます。

空いている時間帯って、店員さんもそこまで忙しくはないので、わからないことや気になる日本酒のことなど教えてくれるので、初心者にはありがたい存在です。

私だったら、冷蔵庫見てもいいですか?とか、初めて見る銘柄についてどんな味わいか聞いてみたり、次にこのおつまみを頼みたいけど合いそうな日本酒はありますか?とか、質問してみてます。
もちろん、一人で静かに飲みたいという空気であればそっとしておいてくれますよ。

新橋 和酒Pub庫裏さん
空いてる時


日本酒立ち飲み界の素敵なところ

日本酒お好きな人と、日本酒を取り扱うお店が優しくて素敵な世界なんですよ!っていう自慢というか、紹介をします。

1.お店には、日本酒好きな人が集っている
2.日本酒好きな人、みな紳士淑女で優しい
3.瓶で買うと飲みきれないようなお酒でも、少しずつ飲める
余談:立って飲むと、酔いすぎないのがイイ

私が思う素敵ポイント


1.お店には、日本酒好きな人が集っている

日本酒イベントにはあんなに人が来るのに、普段日本酒がお好きな人はいつもどこに隠れているんだ?と、常々思います。

歴史上、キリシタン狩りというものがありましたが感覚的にはそれに近いです。キリシタンがいるらしいが、どこにいるのか、どれくらいいるのか、キリシタンじゃない民に紛れて隠れているから全くわからない。存在が見いだせない。
日本酒好きな人も、そんな感じでこの世界にいるのでしょうけど、全く存在がわかりません。

でも、見つけました。
日本酒が好きな人は立ち飲みにいます。
ここに集っていました。

近隣にお勤めで常連の方、会社などの飲み会に行く前、行った後ちょろっと寄る方、私のような存在を聞きつけてきた方が日本酒飲めるところや日本酒の取り扱いがすごい酒屋さんに集うのです。

なんで飲み会後に来るかって?飲み会で日本酒頼みづらい、飲み会ではちょっと飲めない問題などがあるようです。

日本酒スタンド酛 茅場町店さん
小さめグラスで頼めるので、ちょっとずつ飲み比べができる
三河屋 CIAL横浜 ANNEX店さん
常連さんと18きっぷトーク楽しかった
八重洲 MOTO TOKYO (酛)さん
冷蔵庫みてるだけで楽しすぎる

集った時、一番楽しいのはやっぱり日本酒の話ができるところです。

店員さんもお詳しい方がいらっしゃるので、蔵元の話やラベルデザインのこだわりとか、蔵元の方のストーリーを教えてくれたりして知らないお話をたくさん聞けます。その話を聞いて、いつか蔵見学行きたいなって思うこともあります。

八重洲 MOTO TOKYO (酛)さん
お話を伺ってここの蔵見学へ行きたくなりました
住宅街のマンションで作っているそう


2.日本酒好きな人、みな紳士淑女で優しい


日本酒を勉強してから、角打ちもしたことがない人生が変わってカウンターで隣り合った初めて会う人と楽しくお話をできるようになりました。

これは、出会う人、コミュニケーションを取った方、みんなお優しいから!というのが大きいです。
今飲んでいる銘柄や食べているおつまみ含めて、いろいろな日本酒トークができるのめちゃくちゃ楽しい。日本酒好きの方はディープな方が多くて発見がたくさんあります。
教えていただくことが本当に多いです。

めちゃくちゃいい日本酒とか美味しいお店の情報を教えてくれます。
日本酒よりワインとかビール好きな方ともお話しましたが、ごちそういただいたり他の支店の酒屋さんのお話とか、東京のここのこれが美味しいとかグルメ情報まで教えていただいたりして、立ち飲みで得た素敵な情報がいっぱいあります。
今度行ってみよう!と楽しみが増えています。

IMADEYA SUMIDA さん
常連さんにごちそうしていただいたワイン

周りに日本酒のこと話せる人がいないとか、共感することも多いです。そうなんですよねえ!って、同士を見つけたような感覚あります。
毎回、すてきな体験になってて感謝です。

薄々思っていたけど、お酒を嗜む方々の中でも日本酒が好きな人たちの割合って少なくて、ビールやワインやサワー、ハイボールなど飲まれる方のボリュームに比べれば全然マイナーと言うか、ニッチですよね。ニッチゆえの熱さや沼り具合の深さはすんごいあると思います。

だから、日本酒バー、バルや日本酒のラインナップが強い酒屋さんに集いがちになるのでしょう。

京橋 立って呑む おかださん
ラインナップが毎週違う
黒板のラインナップ そそります

中には、お店や酒屋さんに蔵元(蔵の経営者の方)が来店される場合があります。

ハロプロ(アイドル)で例えるなら、リリイベかつファンサもらえるチャンス!みたいなものでしょうか。4月に行われたCRAFT SAKE WEEKという日本酒イベントで思ったんですが、日本酒好きの人々が蔵元と一瞬でもコミュニケーションが取れる構図に、アイドルの接触会(お話、サイン、握手など)イベントみを感じました。
上半期、日本酒イベントはいくつか行ったのでまとめて別の記事にします。

浅野日本酒店 HAMAMATSUCHOさん
高知のお酒 司牡丹飲み比べ

先日、初めて行った角打ちができる酒屋さんに、司牡丹の社長さんが来店されていて、蔵元さんが来ているんですよ〜と店員さんに紹介されました。
そんなの知らずに行ったので驚きです。

7月に高知観光へ行きます!とお伝えしたら、おいしい高知の情報を教えていただきました。日曜市のおすすめの食べ物や、藁焼きのなどお話を伺えて嬉しかったです。蔵見学はしませんが、時間があるので司牡丹も行ってみたいな、行けたら。
だいたい旅行って細かいこと決めないで現地へ行ってしまうので、帰りに高知のアンテナショップでたくさんパンフレットもらって帰りました。
予習します。

アルコールは理性をふっとばすので、世の中にはお酒絡みの嫌なことって存在するし、居酒屋バイトしてて多少は経験はあります。
でも、ここ4ヶ月の立ち飲みで出会った方々に限って言えば、みな素敵に紳士淑女です。
振る舞いも大人でびっくりするほどトラブルに無縁な世界。

お酒のたしなみ方、お付き合いの仕方をわかっている大人が多いからかなとは思いますが、治安が良い世界と感じております。

どうでしょう、素敵ではないですか?

3.瓶で買うと飲みきれないようなお酒でも、少しずつ飲める


瓶で買う勇気がない、そんなに飲めない、飲める自信がない、場所がない、でも気になる日本酒を飲んでみたいんだ!という希望が叶います。
立ち飲みゆえにおつまみも少量&お求めやすい価格が多いですし、通常60mlをハーフで頼めるところもあります。60ml 1,000円だとしてもハーフなら飲み比べできるなって思ってしまいます。

例えば、このお店ですと40ml 150円や200円からで、おつまみも100円からです。
そして常に変わる日本酒ラインナップ。
毎週行きたいくらいにすごい、いい。

和酒Pub庫裏さん
ラインナップ
和酒Pub庫裏さん
別日のラインナップ

なかなか飲めない飲み比べが立ち飲みなら気軽にできるのも魅力です。飲み比べセットを出しているところって、きっと敷居の高いと思われがちな日本酒を、もっと気軽に種類を試して飲んでほしいっていう気持ちがあるのだろうと察します。
飲み比べができるとね、ほんとーにいい。助かる。同じ銘柄でも作り方や酒米で味わいが違うんです。興味津々ですよ。

最近だとここ↓が嬉しかったんですけど、長野でも、各蔵元の銘柄こんなに揃えているのないのでは?て感じです。まだやっているかわかりませんが、どっちも笑えるほど好みの味わいばかりで美味しかった。サラリーマンの聖地と呼ばれるだけあって、いいお店が揃っている。
新橋に勤めている人が羨ましい。

地酒ミュージアム信州おさけ村さん
この蔵元で飲み比べできるなんて最高
今錦さん、別銘柄を日本橋の利き歩きで飲んで美味しすぎたけど、こちらもうんまい
愛山やっと飲めたおいしすぎてもう…


余談:立って飲むと、酔いすぎないのがイイ


これ、ホントですよ!!!
私、そんなにアルコールに強くないので立って飲むのは本当にいいものだと実感しています。
座って飲むよりも圧倒的にガツンと酔いません。
座るとリラックスするのかもしれませんが、立っているとマトモでいようとする気力が働くのか、不思議と全然大丈夫です。

いやいや早めに酔いたいんだよ、という場合はペース早める、量を飲むが対処法です。
多分、もうあとはアルコールの胃と小腸での吸収スピード勝負と思います。
ご自身の状況で対応してください。

ずっと立っているのは疲れるんじゃないか?と思われるかもしれませんが、わたくしのような普段デスクワークで筋トレもしない体力なし、一日ひどいと7,000歩も歩かないような人間でも1~2時間くらいは全然余裕です。
寄っかかって立ったりしてますし、いけます。

立っているとお店に長くダラダラいすぎないのもちょうどいいです。
自分のペースで飲めるし一緒にめっちゃ水飲むので、水も随時出していただくかセルフで給水できるがすごいありがたい。

日本酒スタンド酛 茅場町店さん
ピッチャーの水ありがたい

日本酒と一緒に、ちょいちょい水を飲むことが推奨されております。これはチェイサーと同義の和らぎ水といって日本酒を飲む人には知っていただきたいことです。

日本酒と水を一緒にとることで、アルコール度数を体の中で弱くして酔いの速度を緩やかにするんです。例えば、普段缶チューハイとかビールを飲んでいる方からしたら、日本酒のアルコール度数は15度前後が多いので倍くらい~倍以上の度数です。
いつものペースで飲んだら確実に危険。

だから、日本酒を出すお店はほとんどお水も一緒に出してくれます。また、何種類かで飲み比べするときは絶対お水でリセットしてから別の日本酒を飲まないと味がわかんなくなります。
味わかんないなんてもったいないですよ。

銀座 君嶋屋さん
お水は言えば出してもらえました


というような、素敵に優しい世界が広がっているんです!よくないでしょうか、この世界?

日本酒興味あるけど立ち飲みへ行く勇気でないな~という人向けに書いてみたつもりです。
うまく伝わったら嬉しいです。

また立ち飲みへ行って、まだまだ知らない、飲んだことのない日本酒に出会って楽しい時間を過ごしていきます。

そして、6月末はこのイベント行って、飲み比べしまくってくる予定です。
こういうイベントだと、ほんとにもう更に気軽に飲み比べができていいですよ。
梅雨入りしたけど、天気マシになりますように。


最後にいい画でシメます!

鉄板の日本酒と煮込みの組み合わせ
燗だとなお良かったであろう





                   

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