7年付き合った恋人と別れた話
初めて出来た恋人がいました。
3つ年上で賢くて、優しくて面白くて、7年付き合っていました。
私が彼を気にするようになったきっかけはとても単純でした。
いつもあだ名で呼ばれていた彼の下の名前を面白半分で呼んでみました。
いつもスカしている彼の顔が少し赤くなって、言葉に詰まっていて、
『あ、可愛い』と思った時にはもう気になってしまっていました。
いわゆるギャップ萌えです笑
でもその時の私には付き合いたいという気持ちはなく、
ただその人と話すだけで心躍っていました。
そしてその日常が、普段は無かった彼からのLINEで変わりました。
「紅葉って俺のこと好きなん?」
その時私はドラッグストアの駐輪場にいて、数秒時が止まりました。
『あれ、これはどういう反応が正解なんだ』
と、初めての経験に心臓がドキドキして、なぜだがその場にいるのが恥ずかしくなって、買い物に来たのにお店に入る前に家に帰りました笑
気になっているけど直球で好きか聞かれて返答に困るのは、
付き合いたい方の好きではないのではないかとか、
こんな事聞いてくるっていうことは、彼は私のこと好きなのかなとか、
ぐるぐる考えた結果の末の返事は、
「人としては好きですよ!」
「先輩は私のこと好きですか?」
でした。笑
彼から返ってきたLINEは
「俺は好きかな」
だったと思います。
初めてのデートでは映画を観に行きました。
彼はミニオンを見たいと言っていましたが、私はピクセルを見たいと言って。
プリクラを撮ったり、初めて二人で食事をしたり、
終始心がふわふわしていたのを覚えています。
付き合って最初の数年は喧嘩もなく、周りの人らも認める仲の良さでした。
しかし私は、彼と結婚したいとは全く思いませんでした。
この関係のまま仲良く入れたらいいなと思っていました。
付き合って3年目、
年上の彼は就職し、今まで週に1回会っていたのが月に1回の遠距離に。
社会人の彼と学生の私の期間はとても長く感じました。
彼と同じ県に行こうと就職活動を頑張っていましたが、
面接が苦手な私は不採用ののメールばかりを受け取り、
結果彼と同じ県に行くことは叶わず、月1回の遠距離は継続することに。
でも、
おそらくここが彼との人生の別れ道の始まりだったのだろうと思います。
営業1年目が終わる頃の私は、
面白いと思っていた彼の話をつまらなく感じるようになっていました。
彼が変わったのか、営業マンになった私の価値観が変わったのか。
間違いなく後者だと思っています。
入社当時に女性の上司が、
「営業やっていると普通の男性との会話が楽しくないのよ」
と言っていたのを、いつしか納得するようになっていました。
それでも彼と付き合っていました。
彼は私を安心させてくれていたからです。
彼は付き合ってきた期間の中で、
浮気は絶対しない人だと信じさせてくれていました。
「会うたびに可愛くなっている」と言ってくれて、
旅行に行くときは必ず計画を立ててくれて、
長距離運転は絶対させてくれなくて、
酔ってなくても「結婚したい」と言ってくれて、
私は、この人と結婚”したい”ではなく、
結婚”するんだろうな”と思っていました。
大手企業に勤めていて、ギャンブルもしなくて、私を大事にしてくれて、
こんないい人はいないと周りが思うくらいに素敵な方だったと思います。
でも、
私が買った服を荷物になるからと私の家に置いて帰ろうとしたり、
出かける準備に時間がかかってしまい、「予定では30分早く着く予定だったのに」と言われたり、方向音痴でナビが出来なくて怒られたり、なんで結婚したいのか聞くと、「寂しいから」という言葉が最初に出てきたり、不機嫌な私の態度に気付いていたはずなのに何も言わなかったり、仕事の話を否定されたり。
してくれる優しさを感じながら、される言動に私はこれからも我慢していくのかと思ったとき、彼との結婚生活は私の憧れの対象ではないのだとはっきり思いました。
自分の人生に目を瞑る瞬間があるのはもう嫌だと、
そう思いました。
そうして私は7年お付き合いした彼にさよならを告げました。
彼にとってはおそらく唐突で、私にとっては時間をかけた、さよならでした。
別れを切り出したときはとても不安でしたが、
今、彼と別れたことは後悔していません。
自分の人生を生きていると強く感じています。
最後に、男性関係でいつも迷走している私の後輩を含めた全女性にこの言葉を送ります。
「寂しさは男では埋められない。
なぜなら寂しさを与えてくるのも男だから。」
by紅葉
ここまでお読みいただきありがとうございました。
次回の徒然もお楽しみに。
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