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京都の「雅」な一棟貸宿で執筆合宿【後編:神立、そして湯葉まみれの宴】

京都の一棟貸宿での執筆合宿、続きを書くのに1か月もかかっていました。2020年の時空、ゆがんでない?

後編は、夕方から夜にかけての過ごし方をレポートします。

前編記事はこちらです。
買出し・腹ごしらえ・夕方の集中編


神様が通ったあとに出た、ふたえの虹

夕方、急に空が真っ暗になったかと思うと、激しいゲリラ豪雨が降りだしました。この「ゲリラ豪雨」という言葉、風情ないですよね。せっかく京都にいるのですから、何かしっぽりいい感じの呼び方をしたいものです。

ゲリラ豪雨という言葉がなかった時代は、夏の午後に降る雨は「夕立」と呼ばれていました。しかし近年の豪雨の急で激しいさまは、もう少しハードな呼び方の方がよさそうです。

夏に急に降る、雷をともなう雨は「神立」なんて呼ぶそうです。この日の雨はまさに神が槌を振るって地に雨風を打ち付けたような、「神立」にふさわしい降り方でした。

降っていたのはほんの20分程度でしょうか。窓から空を見てみると、大きなふたえの虹がかかっていました。

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さっきまで真っ暗だった空にかかる虹があまりに美しく、宿の外へ出て写真撮影。虹の根元には宝物が埋まっているといいます。何かの吉兆だといいな、と思いながら、執筆態勢に戻りました。


21:00までが執筆ゴールデンタイム

18時を過ぎましたが、午後に食べたおやつのボリュームが多すぎて、まったくお腹がすきません。ほぼ1食に近い量を食べたから当たり前です。

同行ライターと、「ごはんは21時からにしよう…」と相談し、それまで無心に仕事をしまくります。この18:00〜21:00が、ゴールデンタイム。ここでハイパフォーマンスが上げられなければ、来た意味はありません。

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とにかくこの後のお酒を美味しく飲むために。
静かな部屋に、キーボードを叩く音だけが響きます。

これは執筆「合宿」の大きな利点です。帰宅しなくていいのであれば、乾杯が何時になったって構わないでしょ。


乾杯は「大台オメデトウ」

さすがに小腹がすいてきた21:00過ぎ。
座っているだけなのに、エネルギーはどこで消費されているでしょう。

というわけで、PCをいったん畳んで、乾杯です。

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同行ライター 椿れもんさんが、クラウドソーシングでの収入が大台に乗った!という喜ばしい乾杯です。私が何か用意すべきでしたが、ご本人が「もみじさんのライター講座のおかげです」とスパークリングワインを持参してくださいました。(いやいや、講座のおかげではなく、その報酬分手を動かしたれもんさんの功績です)

つまみは、
・オリーブオイルと岩塩でいただく、万願寺とうがらしとシイタケの素焼き
・商店街で購入した唐揚げたち
・同じく商店街からやってきた出汁巻き、鱧の照り焼き
などなど。

これら、烏丸あたりの裏路地にあるちょっとした居酒屋でオーダーしたらいくらかかるんでしょう…。持ち込めばお安くなるのは、これまたキッチン付きの宿の利点です。

ありえない量の湯葉を食べる

そしてそして本日のメインディッシュは、「まさかスプーンですくってお腹いっぱい食べることのできなさそうな京都グルメランキング堂々1位」に輝く、そう、くみあげ湯葉です。

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この、フレッシュで豆乳の香り華やかな、買い立てホヤホヤの湯葉を…
キラキラ光りながら待ち受けるスプーンで…

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にょーーーーーーーーーーーん…と!

お椀にすくいあげ、好きなだけ食べていくという、贅沢極まりないスタイルです。お味は、付属のタレでも美味しいのですが、岩塩をパラパラ振っていただくのが最高においしゅうございました。

ちなみにこの湯葉も、生粋の京都っ子であるれもんさんが、夕方にサクッと自転車で買いに行ってくれました。感謝!


執筆スタイルはさまざま 非日常のすすめ

その後は、日付が変わってお腹が満ちるまで、飲んで食べてしゃべって…気ままな時間が過ぎていきます。

とはいえウイークデーの月曜日です。本田はお風呂(ジャグジー!)につかり、重たい胃を抱えて2階のベッドへダイブしましたが…

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夜型のれもんさんは、深夜…いや朝方まで執筆されていたようです。

よく初心者ライターさんに聞かれるのですが、「いつ書けばいいの?」「どんなスタイルがパフォーマンス高いの?」という問いへの答えは、簡単には出ません。本当に個人差が大きいからです。

私は、深夜に書くくらいなら、6:00に起きて30分で支度して家を飛び出し、カフェのモーニング食べてからガツッと集中する方を選びます。やっぱり深夜は書けないから。

一棟貸宿は、そんな真逆スタイルの2人であっても、気持ちよく過ごせました。寝る人は2階、書く人は1階にいればいいんです。あとは勝手にご自由に。

「非日常で仕事をしていい」という、この社会風潮を逃がすな!

それから、当たり前ですが執筆合宿では、家事をしなくていい。一人暮らしの私であっても、家で仕事をするときは気が散ります。洗濯機は必ず回り終わるし、干したジーンズも、いつか乾きます。

でも、宿にこもってしまえば、それらの雑用から離れられる。これは大きいですよ。

やるべきことは「書く」「寝る」「食べる」。

帰りに、キッチンをパパっと片付けて、食べきれなかった食材を2人で分けて、解散。以上です。

テレワークに飽きてきた…家では集中できない…という方は、一度非日常の空間にこもってみてはどうでしょう。もしかしたら「やっぱり無理…」となるかもしれません。それでも、ここまで生活様式が変化した2020年ですから、えいやっといつもと違う体験をしてみることは、ちょっとした価値観改革と、自分の脳内探索の役に立つのではないでしょうか。

以上、夏の終わりの「執筆合宿」レポートでした。

本田は今後も、日本中、世界中で仕事をしていきたいと思います。

(なかなか行けないので、会社で行っている「リトリート×仕事」の昨年の記事を再掲します)

株式会社Flucle リトリート×仕事のブログ一覧


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