アカウントを2つ操るのをやめ、本名をペンネームに名寄せします。
ご報告
わたくし本田は、これまで、本名「本田なにがし」と、ペンネーム「本田もみじ」を使い分けて生きてまいりました。
しかし2020年5月1日より、本名をペンネームに名寄せし、「本田もみじ」として生きると決めたことを、ここにご報告いたします。
「ペンネームを捨てて本名一本で!」という名寄せはたまに見かけるけど、私は逆になってしまった。成り行きだけど。
2015年から、本名でのベンチャー企業勤務と、ペンネームでのライター活動という二足のわらじで生計を立ててきました。俗にいうパラレルキャリアというやつで、この5年間、「会社員としても、複業も、ライター」という毎日を過ごしていたわけであります。
パラキャリでも、本業とまったく違う種類のことをしていたら名寄せには至らなかったと思うので、背景について書いておこうと思います。
ライター×ライターのメリットは大きい
まず、株式会社Flucleのインハウスライターとしての私は、オウンドメディアの記事、メールマーケ、ホワイトペーパー、チラシやパンフレット…会社のコンテンツに関してのほとんどを担当しています。SNSも回すし、ときにはプレスリリースを出して広報的な動きも取る。まあベンチャーにありがちな「なんか分らんけど、ことばに関する仕事を全部担当する人」という立ち位置です。
また、会社をあげてコンテンツマーケに取り組んでいるので、書き仕事だけではなく、どうリードを取って、どう収益化するか…という全体の流れも考えています。
そして複業で取り組むライター業でも、執筆受注はもちろんのこと、他社のオウンドメディアを支援したり、個人事業主さんのキャッチコピー考えたり、WEBマーケコンサルをしたり…本業と大して変わらないことをやっている。
この働き方ね、めちゃくちゃシナジー高いですよ。
まずインプットの質が上がる。本業で学んだことを複業でも実践できる。複業先で得たつながりが本業に生きる。もう、四十路を過ぎてこんな成長していいんかい、と思うくらい、効率よく自分のリソースが使えている。
メリットしかないんですよ。
超絶おすすめです。
アウトプットを分け合うストレス
でもだんだん、息苦しくなってきました。
たとえば名刺は2種類。1枚しか渡さないことがほとんどだけど、交流会などでちょっと意気投合した人には「実はもう1枚あって、こんな活動を…」と説明しなくてはいけない。
Facebookのアカウントを、本名とペンネームで2つ持っているので、自分でもこんがらがってしまう。「どっちも申請してください」ともいいにくい。
これくらいなら「面倒だな」で済みますが、やっかいなのが、インプットのシナジーが高い割に、アウトプットの効果が出にくい…ということでした。
「同じ人間が、同じ活動をしているのに、世に見える活動総量がアカウントごとの半分ずつになる」。これ、けっこうストレス溜まります。
名寄せは私の愚痴から生まれた
弊社では月に1回、1on1ミーティングがあるんですね。代表の三田は私より10歳近くも下で、理系脳の社会保険労務士というクセの強い人間なのですが、とにかく働き方に関しては「野放し」です。
私が会社以外で何の仕事をしていようが、口を出されたことは一切ありません。たぶん監視が面倒なのでしょう。
そんな代表に、1on1で一番使ってはいけないとされる「最近どう?」というセリフを吐かれ、まあ雑談のように愚痴ったんです。
「ライターの後輩がどんどん世に出ていく…私、会社で馬車馬のように書きまくっているのに、1本も自分のクレジットで記事が世に出ていかないの…悔しくて悔しくてたまらない…」みたいなことを。
ペンネームはリスク分散なんですけど…
かえってきたのは、共感でも慰めでもない、「じゃあ、会社も複業もつなげちゃいなよ!you!」的な軽いセリフでした。
「会社は本田の名前がどうなったって、なんの影響もない」「ノーリスク」「バンバン書きまくって、好きにしたらいいやん」「会社でも、もみじとして生きちゃいなよ!」
酒も入っていない午前中のカフェで、よくもまあ、簡単にいい放つもので。ノーリスクとは限らない。発信をなりわいとする以上、炎上や訴訟リスクだってあるし、会社が潰れたりバッシングを受けることがあるかも知れない。せっかくリスク分散でペンネームを使っているのに、会社と一蓮托生になってしまうのもどうなのか…
というわけで、そのときはベンチャー社長の思い付きから出た「適当なたわごと」として聞き流しました。
自分の人生構造のシンプル化
しかし、じっくり考えてみると、リスクを上回るメリットもある。
まず人生構造がシンプル化されるので、私が楽になる。「同じような活動をしているのに、アカウントを使い分ける」という器用な動きが、できなくなってきていたから。
それから、会社のことを、自分のTwitterで告知できたりする。Twitterではあくまで「WEBライター」としての顔でしか投稿しておらず、事業会社のコンテンツマーケ担当として書きたいネタは、蒼天のマチャプチャレのごとく高く積みあがっているけれど、紐付けも発信もできていなかった。
400PVしかなかった自社メディアを、たった半年で60万PVにまで育て上げたのは、社員全員の力だけど、365日ログインして細やかな世話をした私の実績でもある!!! じ、自慢したいーーー!
どちらかで得たことを、シェアしあえたら、もっとよくなるはず
逆もしかり。たとえば個人事業として受けている講師業。地味に「天職」だと思っていて、私のカリキュラムの再現性の高さには自信がある。7期まで終わった「WEBライター養成講座」では、受講生の20%が認定ランサーになっている。はじめてランサーズのアカウントを取る…という受講生さんがほとんどにもかかわらず。
組み立て途中の「個人事業主のためのコンテンツマーケ講座」も、プロデザイナーと組んで構築中の、中級者向け「言語化×可視化ゼミ」も、好スタートを切っている。両方ともめちゃくちゃいい講座だ。
ところが「会社員としての本田」しか知らない方には、こんな活動は一切みえていない。なんなら会社のメンバーも知らない。
でも、活動も実績も、会社の役に立つならなんぼでも差し出すし、つながっている人の縁も、共有できたら面白い。
そう考え、「名寄せもありかな」と思ったのが、先月のことです。
追い風に乗った遣唐使船のように
「リスク」を先に考えてしまうと、どうしても主語が自分以外になってしまう。「会社が」「社会が」「取引先が」と。
でも軸足を「自分」に定めると、多少のリスクは怖くなくなる。会社員としての私も、複業の私も、「本田もみじ」でいいではないか。
後押ししてくれる会社があるという最上級に自由な環境にいる以上、すべての恩恵を受けまくって、踏み台…いや助走板にするつもりで、当面は会社と同じ船に乗ります。
もう若くないので、追い風が吹くなら一気に波に乗りたい。
ラッキーで、沈まなかった遣唐使船のように。
「私なんて…」「そのうちね…」なんていって好機を逃す人間にはなりたくない、と、常々思っているから。
まとめ
というわけで、2020年5月1日より、
・本名はリーガルネームとしてだけ残し、会社でも本田もみじを名乗る
・Twitterや各所プロフィールにも会社名を明記する
ということに相成りました。
これからも、面白いもの書いて、コンテンツが大きな数字につながるような仕事をして、死ぬまで「言語化」にこだわりたい。そしてnoteでも、コンテンツマーケのこと、ライティングのこと、キャリアのこと…思うところを存分に綴っていきます。
どうぞ、新生「本田もみじ」を、よろしくお願いいたします。
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