見出し画像

普通を夢見る少年 発達障害児が決めた高校受験

志望校は公立高校一択

中学三年になる長男の高校受験の出願が、無事?終了。いやいや、無事ではなかったかなぁ。なぜかご本人、必要な書類が全然揃ってないのに平気な顔で、担任の先生もヒヤヒヤ、私も毎日ピリピリ、最後の最後まて気が抜けなかった。

併願した私立は内申点が基準に達していれば落とされることはないので、
例え公立高校に落ちたとしても
春からは高校生にはなれるでしょう。 

なぜか彼は強固に公立高校を志望してます。単純にまわりの友達がみんな行くから。

発達障害児は面倒見の良い私立か、サポート校が良いってのが定石なのにね。

サポート校といえば、国の規定の通信制高校の勉強をサポートしながら卒業させてくれるところ。
朝だって遅めでいいし、ノート提出やら厳しい成績表もない。
個性に合わせた勉強方法が売りだれども、、、。

「なんで皆、個性とか伸ばしたいんだろうね。僕は普通になりたいよ。」
と言う息子さん。

ずっと個別級で過ごした小学校時代、
高学年になってからも陰口をたたかれ、
テストで良い点をとっても、
個別級の子がそんな点が取れるわけないのだからと、カンニングを疑われたり、
パニックを起こせば、個別級に帰れば?と言われたり、、、
友達関係だって無言の上下があったのかもしれない。
そうだねぇ、個性なんていらない、
普通でいたいって、
君にしか言えない言葉だね。

みんなと同じように高校受験をして、
みんなと同じように普通の高校生になる。

あれやこれやと考えた進学先。
あとでうまくいかなくなったとしても、
息子くんの言うとおりにさせてあげることにしました。

手帳の取得はお得か否か

息子くんが発達障害である自閉症スペクトラム症の診断を受けたのは小学校2年生の時です。
知的障害はありません。

グレーゾーンと思っていたのが黒判定だったので、そりゃあ落ち込んだけど、
それでも前向きに生きていかなきゃね、
ということで、愛の手帳を取得することにしました。

まず取得したのは愛の手帳B2級。

IQ50〜75までのこどもが取得できますが、
自閉症の診断があれば知能指数が境界値の子どもも取得できます。

手帳を取得すると税金から控除がうけられたり、博物館や美術館は無料、映画も割引になったり、公営の駐車場も無料だったり、いろいろお得。

上野公園はまさにパラダイス。博物館が大好きな息子をつれて何度も行きました。

愛の手帳の更新する時には、認定を受けるために、児童相談所で田中ビネーによる発達検査を受けます。
児童相談所はちょいと辺ぴな場所にあって、行くのはやや不便。

それになぜか我が町横浜市では児童相談所では検査結果の数値を教えてもらえないのです。

検査の結果、
愛の手帳の認定を受けられない数値なので、更新できないと告げられました。

改めて小児精神科でWISCという発達検査を受けることに。

WISCは幼稚園の時と
診断を受けた小2のときに受けているのでこれで3回目です。

WISCは田中ビネーと違い、
全体的な知能指数と、
言語理解、知覚推理、ワーキングメモリ、処理速度の数値を出すことができます。

発達障害児は発達に凹凸がある、とよく言われますが、
この検査をすると、まぁ見事に凹凸があらわれます。

息子くんの場合は同世代の子どもよりもワーキングメモリが低く、
言語理解が異常に高く、
あとは全体的に高めの結果。

2年前に受けた時よりもだいぶ上がっていましたが、
高めだからって喜んで良いわけではなく、
数値の開きがあれだけばあるほど、
困難さ、苦しさが増すのだとか。

息子くんの数値の差は35くらい。
健常の子どもはどの項目も同じ数値で出るのだそうです。
息子くんの数値の差は発達障害児の中でも大きいことがわかりました。

診断書をいただいて、
今度は区役所にて精神障害者保険福祉手帳(3級)を取得。

区役所はやっぱり行きやすい。駐車場も広いし。はじめから精神障害者保険福祉手帳にしておけば良かったなと思います。

手帳を取得すればやってあげられることが増えると思い、本人にバレないようにコソコソ使っていたのですが、
小4と言えばだんだんと世の中がわかるようになる頃。
自分は障害者なんだということがわかりはじめ、まわりの子にも「僕は障害者なんだ」と言うよあになりました。

やはり何にでも弊害はあるものだね。難しい。しかし私はスパルタ母さん。優しくないの。

障害者を差別してはいけないっていいながら、自分の子どもが障害児なのは嫌って思うのは違うと思うし、これは単なる国の便利な制度で、納税者なのだからその制度を便利に使えばよろし!

彼にもそう思って欲しかったわけです。

でもそんなことは小4の子どもにはわかりませんよね。

障害についてどんな風に伝えるかという新しい悩み、また投薬についても真剣に考えるようになりました。
次回はそこら辺をかきまーす。
ではまた木曜に!

この記事が参加している募集

#子どもに教えられたこと

32,870件

#子どもの成長記録

31,360件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?