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タイトルは大袈裟じゃなかった・・・読んだその日にからだがラクになった本

魔法のフレーズをとなえるだけで姿勢がよくなるすごい本』……最初、タイトルを聞いて、言い切ったな!と、ちょっとだけ訝しんだ本。でも、眉唾ものでもなんでもありませんでした。


理学療法士である著者の大橋しんさんのことを知ったのは昨年、「PRESIDENT Online」のこの記事を読んで。

姿勢をよくしようと、背筋が伸びるよう、からだを上に上にと持ち上げるのは逆効果。重力に逆らうのをやめると、ふわっと姿勢がよくなるという話。

姿勢をよくするには、背骨を支えるまわりの筋肉(背筋・胸筋・腹筋)を鍛えること、背中に力を入れることだと思っていた私には、真逆な話だったのです。

そこで、1月、大橋さんの1冊目の本、『魔法のフレーズをとなえるだけで姿勢がよくなるすごい本』を手に取ってみました。

この本では、頭から足にかけて、からだ全体の緊張をといてリラックスさせてくれるフレーズが10コ、紹介されています。

このフレーズが、シンプルなのにスッとイメージが豊かに浮かんでくる名コピー。

ゆっくり呼吸しながら、1つ1つのフレーズをイメージしていくと、自然にからだに溶け込むように、部分ごとに変化が。

たとえば、首周りにアプローチする5つめのフレーズ「春、アルプスの雪がとけるように、両肩がゆっくり離れていきます」。

パソコンで首こり常習者だったのが、本を読んだその日、首から上がふわっとラクに。固まっていた首から上が風通しよくなって、鼻通りさえよくなった感じに。

こまめに首を回したり、肩をグルグル回したり、ほぐすようにしていたけれど、それでもとれなかったコリが軽くなって、夜、いつもよりよく眠れたのでした。

知らず知らずのうちにからだに余分な力が入って、血行を悪くしていたんだなぁって思います。

それからはは、散歩のとき、椅子にすわっているとき、仕事の合間にリフレッシュしたいとき、家事をしているとき……折にふれ、このフレーズを思い出し、とたんにからだがラクに。

夜、寝ているときも、重力とは関係ない体勢だけど、1と3から6のフレーズは心地よいです。

ところで、これまで朝、布団の中で、ゆっくりおなかで呼吸して、頭から足まで筋肉をゆるめることを意識する「ボディスキャン」をしていました。起きているときも、「ゆっくり呼吸」を意識して、からだがラクになる実感がありました。

でも、それと似ているようでちょっと違うことに気がつきました。

「ゆっくり呼吸」は、からだ(筋肉)をラクにしよう、コントロールしようと意識します。一方、この本のフレーズは、イメージすることに集中しているので、自分のからだをどうにかしようとする意識が働かない。そのぶん、より自然にからだがリラックスする感じがするのです。

とくに驚いたのが、散歩していたとき。

数年前、腰椎の変型している箇所が見つかりまして。ちょっとした変化と思いきや、これまでと微妙に重心が変わって、バランスがとりづらい小さな違和感があったのです。

それが、10コのフレーズをイメージしながら歩いていたとき、からだの余分な力がとれてラクになり、重心がアンバランスになっていたのが気にならなくなって、体幹がしっかり感じられたんです。歩いていても前ほど疲れなくなりました。

体幹を鍛える」というと、筋力アップの体操やトレーニングをしなくてはというイメージがありました。そんなことは何ひとつしていないのに、「体はふんわり、体幹がしっかり」の感覚がやってきて、びっくりしたのです。

大橋さんも書かれていますが、10コのフレーズのうち、お気に入りのフレーズは人それぞれ違うというのも面白い。

あと、同じフレーズでも人によって描くイメージが違うことも発見。

1つめの「頭の中で小舟が静かに揺れています」は、頭の中に水が穏やかに満ちて、その上に空間もある。潤いと抜けのよいイメージが浮かんで、ふわっと首から上がラクになったんです。

一方、私のおすすめでこの本を読んだ夫は、頭の中の小舟が転覆しないよう、頭を水平にするイメージで、姿勢に気をつけるようになったと言います。

それぞれのイメージがあって面白いなぁと思っています。

ほかに持病もあって、ハードな運動はしたくても出来ない私にも、改善できる方法があるんだなと、静かに感動しています。

「いい、いい」と言うと、却って引かれることもあるかもですが、この本に出会えてよかった。ので、ご紹介しました。


ようこそ。読んでくださって、ありがとうございます。