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歌集を読む

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歌集を読んで評を書いています。
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#短歌

新井きわ『きみの涙はぜんぶ受け止める』

新井きわさんの『きみの涙はぜんぶ受け止める』を拝読しました。 印象に残った歌を引きます。 …

もくめ
2週間前
7

ナクキザシ『さようならの吹き溜まり』

ナクキザシさんの『さようならの吹き溜まり』を拝読しました。 印象に残った歌を引きます。 …

もくめ
3週間前
4

石村まい・武田ひか『囁き記』

石村まいさんと武田ひかさんの『囁き記』を拝読しました。 印象に残った歌を引きます。 観覧…

もくめ
1か月前
7

『次世代短歌 新作集2024』

アンソロジー『次世代短歌 新作集2024』を拝読しました。 印象に残った歌を引きます。 大抵…

もくめ
1か月前
3

埜中なの『再上映』

埜中なのさんの歌集『再上映』を拝読しました。 印象に残った歌を引きます。 人によるとは思…

もくめ
1か月前
5

真島朱火『星に願いが届くころ』

真島朱火さんの歌集『星に願いが届くころ』を拝読しました。 印象に残った歌を引きます。 歳…

もくめ
1か月前
2

鈴木智花『いつか骨まで海になるまで』

鈴木智花さんの歌集『いつか骨まで海になるまで』を拝読しました。 印象に残った歌を引きます。 缶詰を開けた時に、フチぎりぎりまで入っているシロップですね。 誰かに対する主体のやさしい気持ちが、あふれんばかりに詰まっています。 缶詰を静かに開けるには、少し力がいりますね。 やさしさを誰かに手渡すためには、強さも必要なのかもしれませんね。 語感がとてもよくて、口ずさみたくなるお歌です。 家族関係は強固なようで、実は線引きが曖昧です。 私は、私の、私に、私のもの。 家族は私のもの

なべとびすこ『クランクアップ』

なべとびすこさんの『クランクアップ』を拝読しました。 印象に残った歌を引きます。 上の句…

もくめ
1か月前
5

堂園昌彦『やがて秋茄子へと到る』

堂園昌彦さんの『やがて秋茄子へと到る』(港の人)を拝読しました。 印象に残った歌を引きま…

もくめ
2か月前
4

岩倉曰『ハンチング帽のエビ』

岩倉曰さんの『ハンチング帽のエビ』を拝読しました。 印象に残った歌を引きます。 あるある…

もくめ
2か月前
6

笹井宏之『えーえんとくちから』

以前に、短歌にまつわる本を紹介するビブリオバトルに参加しました。 ビブリオバトルは、誰で…

もくめ
3か月前
23

服部真里子『遠くの敵や硝子を』

服部真里子さんの『遠くの敵や硝子を』(書肆侃侃房)を読みました。 印象に残った歌を引いて…

もくめ
3か月前
4

杉﨑恒夫『食卓の音楽』

杉﨑恒夫さんの『食卓の音楽』(六花書林)を読みました。 印象に残った歌を引いていきます。 …

もくめ
3か月前
5

寺山修司『寺山修司全歌集』

寺山修司さんの『寺山修司全歌集』(講談社学術文庫)を読みました。 印象に残った歌を引きます。 夕焼けの空は美しく、その日によって表情が違って見飽きませんよね。 主体は「きみ」に伝えたいことがある気がして、夕焼けを前に立ち止まって考えようとしたのでしょう。 しかし上手く言葉にすることよりも、一刻も早く「きみ」の元に帰ることが自分のしたいことだと気づきます。 工場沿いに歩く主体を、夕焼けが優しく照らしている景が浮かびました。 最初は胡桃の中身の柔らかさを歌っているのだと思いま