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収穫祭は「魚祭り」

今日のニュースは、AFPBBより、東南アジアの国、カンボジアにおける伝統行事について。

中央の氾濫原をメコン川が貫流し、北西部には東南アジア最大の湖、トンレサップ湖があるカンボジアですが、内水面(河川や湖沼)における漁業がとても盛んな国として知られています。

そんなカンボジアで、コロナ禍で中止されていた伝統行事が3年ぶりに行われたとのこと。
動画にある通り、「伝統漁法」を用いて魚を獲ること、つまり、小型の網や網かごなどを用いることが条件で、収穫後に行われるお祭りです。

カンボジアは特に内水面漁業が盛んな国で、国民のタンパク源の6割は淡水魚に依存していると言われています。
その消費量は年間で60㎏を超え、魚好きのイメージがある日本人の実に3倍近くに達します。

食卓にあがるのは主にメコン川、そしてトンレサップ湖の魚が多く、これらの水域はカンボジアの食卓を支えていると言えるでしょう。

ちなみに、タイやラオス、カンボジアでは日本の「鮒ずし」のルーツと言われる乳酸菌を利用した発酵食品も見られます。タイで言う「プラーソム」ですね。

日本とは違い、食べる時には焼いたり揚げたりして火を通し、詰めるコメの量も日本に比べてやや控えめなんだそう。
これは、気温が高いので「種」が少なくて良いということだと思われます。また、火を通すのも熱帯に近い地域だからと考えられます。
そういえば、ナンプラー(魚醤)も東南アジアの食材ですね。

近年は上流部のダムの建設や水質の悪化、トロール船や爆薬の使用など、違法な漁業の横行などにより、漁獲量は減少傾向にあるとのこと。
せっかく復活したこのお祭り、是非、豊かな水産資源と共に次世代に受け継いでほしいと思います。

というわけで、今回はカンボジアの漁業のお祭りについてでした。
今回はこれくらいで。

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