瀧波一誠

教育や土地調査、IT関連企業等を経て地歴科講師となり18年。地理関連の記事を中心に投稿します(過去記事は歴史やコーヒー、防災関連の記事も)。地理の楽しさを伝えるため、活動を続けていきます。知の力と和の精神は世界を救う。第2回cakesクリエイターコンテストで佳作をいただきました。

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教育や土地調査、IT関連企業等を経て地歴科講師となり18年。地理関連の記事を中心に投稿します(過去記事は歴史やコーヒー、防災関連の記事も)。地理の楽しさを伝えるため、活動を続けていきます。知の力と和の精神は世界を救う。第2回cakesクリエイターコンテストで佳作をいただきました。

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    • 世界の国々を見てみよう(南アメリカ州編)

      世界の国々の自然環境・産業・文化・歴史概説・雑学など、全ての要素を詰め込みました。 詳細な説明と写真、そしてYoutubeなどで投稿されている映像へのリンクも掲載。より視覚的にも楽しめるよう配慮しています。 統計データの年次更新やその他、首都移転など情勢変化による更新にも対応しますので、常に最新の各国地理にアクセスしていただけます。

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      世界各国の自然環境、人文、歴史概説、雑学などを国ごとに紹介していきます。 メンバーシップ限定です。

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      世界各国の地理的な基本情報を、小話を交えて書いていきます。ネタを仕入れ次第、時価なので、どういった記事になるか本当に気の向くままです。

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      このマガジンは2022年度の共通テスト過去問について詳説しています。 問題の考え方はもちろん、他の問題にも応用できる必死の知識についても記載しています。 共通テスト対策、地理の総復習、また、地理の学び直しにもどうぞ。

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      トーク形式で、ちょっとした雑学をご紹介します! 明日のお話のネタ作りに、或いは時間つぶしに、気軽にお読みいただければ幸いです<m(__)m> その他の記事が長文でやや重めなので、軽めの話題をセレクトしていきます!

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    各国紹介:南アメリカ州01 アルゼンチン共和国

    アルゼンチン共和国 今回取り上げるのは「アルゼンチン共和国」。  南アメリカ大陸南東部に位置する「銀の国」。国土面積は279.6万㎢と、南アメリカ大陸では第2の面積を誇ります。  「グランチャコ」「パンパ」「パタゴニア」など、多彩な気候の大平原を擁し、農牧業が盛ん。世界有数の農業国です。かつては農牧業で世界有数の富裕国となりました。  また、白人、先住民、黒人の人々が交わる国々が多いラテンアメリカ諸国において異彩を放つ、国民の多くが白人(スペイン系とイタリア系が多い)とい

      • 南アメリカ州01 アルゼンチン共和国

        アルゼンチン共和国 今回取り上げるのは「アルゼンチン共和国」。  南アメリカ大陸南東部に位置する「銀の国」。国土面積は279.6万㎢と、南アメリカ大陸では第2の面積を誇ります。  「グランチャコ」「パンパ」「パタゴニア」など、多彩な気候の大平原を擁し、農牧業が盛ん。世界有数の農業国です。かつては農牧業で世界有数の富裕国となりました。  また、白人、先住民、黒人の人々が交わる国々が多いラテンアメリカ諸国において異彩を放つ、国民の多くが白人(スペイン系とイタリア系が多い)とい

        • 扱いが変わりつつある「公海」

          今日のニュースは、ナショナルジオグラフィックより、公海に関するお話。 公海といえば、どの国の領海でも排他的経済水域でもない海のことで、どの国の国内法も適用されない、言葉通り「公の海」です(国際的な海洋における慣習・法等については別)。 しかし、この公海についてもどのように管理していくかが議論の対象となっています。 今年3月、国連では公海の管理に関する国際条約案に各国が合意したことは、公海管理の必要性が高まったことと関連しています。 現在、海洋に関する有名な条約は海洋

          • バングラデシュの繊維工業、今と昔

            今日のニュースは、ロイター通信社より、バングラデシュの繊維工業をめぐる問題について。 タイトルに「気候変動が脅威」とあるため、綿花の生産(原材料確保)の問題かと思いきや、どうやらそうではないようです。 読み進めると、なるほど、こういう視点があるのか…と思う部分がある興味深い記事です。 かつて、アジア地域における「世界の工場」と呼ばれた国と言えば中国を思い浮かべます。 これは、家電などの機械工業のみならず、繊維などの軽工業も同じで、特に日本においては円高と長引くデフレ(平成

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            スイスの食の代表は?

            今日のニュースは、swissinfo.chより、スイスの伝統的な食材についてのお話。 スイスは南からアルプス山脈、スイス高原、ジュラ山地に大別される多様な地形があり、 アルプス山脈はET(ツンドラや冷帯湿潤気候(Df)、スイス高原はDfからC(温帯)気候を呈する、気候も変化に富んだ国。 その食文化が多様性に富んでいることは想像に難くないのですが、どのような食材があるのかはあまり知られていません。 記事中で紹介していただいているので、見てみることにしましょう。 まず

            羊がスッキリする大会?

            今日のニュースは、ニュージーランドで行われた羊の毛刈り大会について。 ニュージーランド北島の南東部に位置する町、マスタートンで行われた、羊の毛刈りコンテストについて。 世界有数の牧羊大国、ニュージーランドでは、この時期に毛刈り大会なるものが行われているようです。 まず、ニュージーランドの牧羊がどれくらい盛んなのかを見てみましょう。 実は羊の頭数ではトップ10に入っていません。 いきなり雲行きが怪しいのですが、上位を見ると中国、インド、オーストラリア、ナイジェリアなど。

            シエラマドレを駆ける民

            今日のニュースはAFPBBより、メキシコで開催されたマラソン大会についての記事。 先日もタイ南部での山岳マラソンを取り上げた気がしますが、こちらも山岳マラソンですね。 このマラソン、先住民タラフマラ族と共に走る点が特徴的。 タラフマラ族は記事中で「走る先住民」と紹介されており、どれくらい走る民族なのかな?と思う方も多いはず。 まずは、生活の中に「走る」ことが染みついており、老若男女問わず走る走る。 「ララヒッパリ」は、木製のボールを数名で蹴りながら走り続けるチーム制の

            カーニバルは町それぞれ

            本日のニュースは、AFPBBより、ベルギーで先月行われたカーニバルについて。 カーニバルというとブラジルを想像しがちですが、元々カーニバルはキリスト教の祭典、「謝肉祭」のこと。 四旬節の前、2月下旬~3月上旬にかけて行われます。 語源はラテン語のcarne levare(肉を取り除く)に由来すると言われており、イースターを迎える準備期間にあたる四旬節に行われる断食の前に、「肉に別れを告げる」ことを意味するという説が有力。 ちなみにブラジルのサンバ・カーニバルは、この

            環状交差点「ラウンドアバウト」

            今日のニュースは、Forbesより、環状交差点についてのお話。 環状交差点は、その名の通り多数の道路が中心の環状路に接続している道路形状のこと。 内側が走行車線、外側が合流車線で構成されており、信号機を必要としない交差点という特徴があります。 日本の道路で言うと、IC付近の高速道路の車線のイメージに近いかもしれません。 信号機がないことから、適切なルール(一方通行、環状路内優先など)に従って車両が通行していれば、一般的な交差点より渋滞が発生しづらいという特徴があり、欧

            大河の水が枯れたワケ

            今日のニュースは、AFPBBより、イラク南部、ティグリス・ユーフラテス川の水位低下について。 先日、ヴェネツィアの運河で水位が低下し、運河の底の泥が露出、悪臭も発生して大変なことになっているというニュースがありましたが、そちら(異常な降水量の少なさ)とはやや原因が異なるようです。 ティグリス・ユーフラテス川といえば、世界史で一度は耳にする古代メソポタミア文明を育んだ大河です。 源流域は近いですが、ティグリス川とユーフラテス川に分かれており、イラク南部で合流した後はシャ

            タイの「深南部」とはどんな場所?

            今日のニュースは、AFPBBより、タイで行われたトレイルランニング大会について。 写真では幻想的な山岳地帯が映し出されています。 タイと言えばチャオプラヤ川の流域とデルタ地帯、稲作のイメージが強いですが、マレー半島にもかなり深く領域が食い込んでいます。 今回はそちらの地域のお話。 今回記事で取り上げられている「深南部」ヤラー県は、タイの最南端にあります(図で示した場所)。 深南部はマレーシア国境付近のパッターニー・ヤラー・ナラーティワートの3県にソンクラー県の一部を

            収穫祭は「魚祭り」

            今日のニュースは、AFPBBより、東南アジアの国、カンボジアにおける伝統行事について。 中央の氾濫原をメコン川が貫流し、北西部には東南アジア最大の湖、トンレサップ湖があるカンボジアですが、内水面(河川や湖沼)における漁業がとても盛んな国として知られています。 そんなカンボジアで、コロナ禍で中止されていた伝統行事が3年ぶりに行われたとのこと。 動画にある通り、「伝統漁法」を用いて魚を獲ること、つまり、小型の網や網かごなどを用いることが条件で、収穫後に行われるお祭りです。

            2・23は「富士山の日」

            今日のニュースは、「富士山の日」に因んでForbesより富士山ネタを。 2013年6月22日、富士山は世界遺産に登録されました。 富士山は日本の最高峰であると同時に象徴的な山。 各地に「~富士」と呼ばれる山々があります。 また、古くから歌や絵画にも題材として取り上げられ、富士山の名を知らぬ者はない、と言えます。 富士山は100万年ほど前に最初の噴火(先小御岳)が始まったと考えられていて、そこから小御岳、古富士、新富士と山体が積み重なり、現在の形になっています。 小御岳

            アラビアに咲くラベンダー

            今日のニュースはAFPBBより、サウジアラビアの砂漠に咲いた花について。 サウジアラビア北部の砂漠地帯に咲いた紫の花。 これは昨年末、珍しく多くの降雨があったために地中の種が芽吹いたものです。 似たような現象は、アタカマ砂漠やデスバレーでも見られます。 異常気象なのかはたまた。 記事中ではラフハ(Rafha)砂漠、とあるのですが、どうも該当する砂漠がありません。 位置関係で考えると、恐らくネフド砂漠の東側ではないかと思われます(同名の街がイラク国境にある)。 ※こちらに

            新旧水力「スマートミックス」

            今日のニュースは、熊本日日新聞より。熊本県美里町にある大正時代建築の水力発電所について。 今回記事として取り上げられているのは、1922年に運転が開始された流れ込み式の水力発電所、「大井早[おおいそ]発電所」のトンネル。 美里町は熊本市の南東、熊本平野の南端付近にあり、8割は山地です。 そのため落差を作りやすく、このような流れ込み式の水力発電所が多く建設されたようです。 ちなみに、日本の発電に関する変遷を見ると、 ①1887年~1911年頃は小規模な火力発電所が多

            アメリカの熱帯、フロリダ

            今日のニュースはナショナルジオグラフィックより、アメリカ合衆国フロリダ州の国立公園に関するお話。 フロリダ州は、その名の通り、アメリカ合衆国南東部のフロリダ半島を占める州。 アメリカ合衆国では数少ない熱帯気候~亜熱帯に属する地域です。 古くは先住民(ネイティブアメリカン)が居住し、その後20世紀半ばからは、「サンベルト」の一角として発展を遂げています。 観光業は非常に重要な産業で、ビーチリゾート、ウォルトディズニーワールドなど観光の見所も多く、年間観光客は国内外合