マイペースな次男
次男(小1)はとてもマイペースだ。
三連休。
宿題は終わったといっていたので、私もしっかり確認せずにバスケだのゲームだのYouTubeだのしてすごしていた。
今朝になって、ランドセルをみたら書きかけの絵日記のようなプリントがでてきた。
聞いたらどうやらそれが宿題…。
完成させて持っていくとのこと。
絵はすでに書いていたので、文だけ書けばよい。
何を書くのかと様子をみていたのだが、途中まで読んでも、なにを書きたいのかよくわからない。
「公園にいってきねんさつえいをしました。1ねん1くみ、1ねん2くみ、1ねん3くみがやって」と、書いている。
「1ねん4くみはどうしたの?あなた4くみでしょ。」
と、聞いてみるものの、かえってくる説明が全然わからない。
4組だけなにかが違ったっぽい。
「先生が4組にだけ違うこといったの?」
とか
「写真とる人が4組にだけ違うこといったの?」
とか、意図を汲み取ろうと頑張って色々質問してみたが
「違う!1年が!」
とか言っていて「???」な状態。
このままでは登校に間に合わないし、そもそもそんなに長い説明文は書ききれない。
「間に合わないから、別のこと書きな。」
といって、違うことを書くことにした。
連絡帳やプリント類を連絡袋に入れてなかったから宿題の漏れに気づくのが遅れたわけで、そういううっかりが彼はとても多い。
学校でも、プリントや連絡帳は連絡袋に入れて持ち帰るよう指導している。
私も連絡袋に
「連絡帳を入れるのをわすれずに!」
と紙を貼って気付くようにしてみているが、最近はまた彼のなかでなぁなぁになってきているようだ。
人の話を聞いていないことも本当によくある。
そんななので、朝から厳しく叱ってしまい、次男は泣きながら学校に行った。
叱った私もなんだかとっても悲しい気持ちになった。
たぶん、怒られたことも悲しくて悔しいのだろうが、それ以上に、彼自身も、うまくできない自分が悲しくて悔しいのだと思う。
次男は、ことばの習得がたぶんちょっと遅い。
ことばの教室でみてもらったこともあるが、正常の範囲内とのことで、おそらくそれもその通りなんだと思うが、語彙力が少なめだ。
自分のことばで説明しようとしても、うまく説明できないことが多い。
私も質問しながらできるだけ何を言いたいのか汲み取ろうとするものの、何回も聞き直したり、確認の質問をすることが多々あって、そうこうしているうちに、「もういいや」と伝えることをあきらめてしまうことがよくある。
当たり前っぽいこともうまくできないし、言いたいことも伝えられない。
たぶん、そういう悔しい思いを彼はたくさん抱えているのに、私は叱ってしまった…。
いいところをのばす育児をしたい。
欠点やマイナスを指摘するより、いいところを伸ばして、まっとうな自己肯定感が育つように、苦手なところはあるけれど、それでも前向きなメンタルでいけるように育ってほしい。
そう考えているのに、なかなかうまくできない。
多様性だの、強みをいかすだの、きれいなことを言っていても、いざ自分の子どもとなると、どこかで既存の価値観のなかでもうまくこなせるようになってほしい、枠の中におさまるレベルであってほしいと思う自分がいる。
こないだ、「ティール組織」という本を書いたフレデリック・ラルーさんが来日して、東京工業大学で「ティールジャーニーキャンパス」なるイベントが開催された。
私は参加してないのだが、参加した方のレポートによると、ティールの視点で教育をみたとき、そのひとつの答えとして「モンテッソーリ教育」があるらしい。
既存の教育のカリキュラムとはかなり違うけど、その子の個性や興味をとことん掘り下げて伸ばす、みたいな感じ。
経済や会社組織のなかでのティールの概念はなんとなく理解できていてしっくりきている。
古い価値観とティールな価値観が並んだとき、まだまだ古い価値観が全盛の世の中でも、「ティール」な方によりしあわせの可能性があるな、と自分自身、自信をもって言える。
だが、教育に関しては、おそらく私はまだ完全に腹落ちしていない。
だから、叱ってしまう。
どこかで既存の古い価値観に迎合しようとしている私がいる。
しっかりしている人と、うっかりしている人は世の中にたくさんいる。
しっかりしている人から見たら信じられないかもしれないけれども、うっかりしてる人は頑張っても、うっかりをゼロにはできない。
だって、苦手なんだもん。
私もうっかりさんなのでよくわかる。
次男のうっかりやマイペースも、私のうっかりの範疇からはみ出ているだけで、しっかりしている人から見れば、二人とも同じレベルなんだろうな、と思う。
うっかりしてると困ることも多いし、評価もされにくくなるような気がするので、できれば自分で気を付けられるようになってほしい。
今の世の中はそういうところは減点されるから。
日常生活で困ることが多いから。
いっそ、世間の目とか、先生からの注意とか、既存の教育の枠組みとかぜんぶ無視して、吹っ切った子育てできるほどの思いきりがもてるといいんだろうけど。
できないことや苦手なこと、伝えられなくてもどかしいとか、悔しい思いもたくさんあるんだろうけども、でも、語彙力のわりに、いい言葉選びで面白いことを言うセンスは家族でいちばんだし、とっても優しいし、いつもニコニコしていて、お友達とも仲良く遊べるコミュニケーション能力と朗らかさがある。
学校の通知表では評価されないところかもしれないけども、きっとその人柄は、みんなから愛される人になると思う。
今日は叱ってしまったし、まだまだ親自身も価値観が固まってないところもあるんだけども、とりあえずまぁ長く子育てやってたらそんな日もあるよねってことで気持ちを切りかえて、明日からはまたのんびりのほほんとやっていかなきゃなぁ。
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