「今、ここ」に集中するために

樺沢紫苑さんの『３つの幸福』を読んでいる。

精神科医が見つけた 3つの幸福

「今、ここ」に集中していないと幸せには気づきにくい、といった話が書いてあった。「今、ここ」に集中するクセをつけることで、自分が持っているものにも気づくことが出来る・・らしい。

過去や未来を気にするということは、無いものをねだるようなものでもあり、無いものをねだるということは、不幸の始まりでもあるというのは何となく分かる。でもやっちゃうんだよね、無いものねだり。

「今、ここ」に集中するために、実際に声を出してみるという方法があった。

例えば、散歩をしている時に「いい天気だ」と思ったのなら、「いい天気だな～」と声に出してみる。それだけでも「今、ここ」に集中していることに繋がるらしい。

早速、私もやってみた。
夜、犬の散歩中に「お月様が少しだけ見えてるね」と、犬に話しかけてみた。やる前から分かっていたけれど、犬は私の発言を無視した。（私になついていないので仕方がない。私は犬が好きすぎるのだけど、その愛情表現が過剰なので嫌われている。完全な片思いだ。わはは）

雪が積もっていたので「雪が積もってるね」と犬に話しかける。犬、無視。
風が冷たいので「風が冷たいね」と犬に話しかける。犬、無視。
犬が可愛いので「○○（犬の名前）、今日もかわいいね」と犬に話しかける。犬、無視。

徹底した犬の無視っぷりが今日も心地よい。飼い主に対してブレない気持ちを抱いている君がステキだよ♡と、余計に犬を好きになった。こういうところが嫌われるんだろうと分かってはいても、止められないのさ、この熱い思い（鬱陶しい）。

そんな熱い思いを胸に秘めることもなく、表に出しっぱなしのままで家路についた私と犬。
本来の目的である「今、ここ」に集中するという任務を、すっかり忘れていたと気づいたのは翌日だった。