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【書籍紹介】ゲームデザイナー全般にお勧めできる本

ども、ルンバと申します。
私はゲームの背景関係のデザイナーをしておるのですが、
ゲームアーティスト全般におススメできる本を紹介したいと思います。
(というかデザイナー全般かもしれない)

ちょっと歯ごたえがある本1冊、ゆる~い本1冊で
2冊ご紹介します。


1冊目 誰のためのデザイン

一冊目はD.A.ノーマンさんの「誰のためのデザイン?」です。

これは私が大学生の時に、授業教材として読まされたものでして。
当時は読むのが結構タルいなーと思ったのですが、
「デザインを人に伝える」という事が凝縮して言語化されています。

誰のためのデザイン? 増補・改訂版 ―認知科学者のデザイン原論

  • 作者: D. A.ノーマン,岡本明,安村通晃,伊賀聡一郎,野島久雄

  • 出版社/メーカー: 新曜社

  • 発売日: 2015/04/23


どんな内容?

タイトルが本の主題そのものなのですが、「デザインというのは誰のためにするのか?」という話です。

「誰」というのは「ユーザー」で、
「ユーザーに伝わるデザインとは?」「具体的にどんな手法で伝える?」
といった事が理論的に書いてあります。

私が印象にのこっているキーワードは「アフォーダンス」という言葉です。

例えば、椅子を見て「この形は座れる」と思ったり、
UIのボタンを見て「このボタンは押せる」と思うのが
「アフォーダンス」です。

「え?あたりまえじゃん?」
と思う人も多いと思うのですが、
実際デザインをする段になると、突然この前提がすっぽ抜けて、
座れなさそうな椅子、開け方のわからないドア、どこ押したらいいかわからないボタン、を作ってしまう事が多々あるのです。

世の中にはデザインのプロが作っているはずなのに、
そういった「アフォーダンス」が無いものが結構沢山あります。

新人の時は特に、「ゲームの世界だから、奇抜でカッコいいものにしなきゃ」「自分のオリジナリティをださなきゃ」という思考に陥り、「アフォーダンス」がすっ飛んだデザインをしがちでした。

ゲームのルールをユーザーに理解してもらったり、
快適に遊んでいただくには、
「アフォーダンス」を意識してデザインする必要があるのです。

UIデザイナーの方はこういった事を勉強している方が多そうなので、
背景デザイン、またキャラクターデザインなど、
UI以外の方にむしろおススメしたいです。

一点だけ注意として、
この本は外国の方が書いておりますので、多少、翻訳本特有の読みにくさがあります。

しかし、多少の読みにくさを考慮しても、バイブル的書籍だと思うので、
気になる方は是非読破にチャレンジしてみてください!

2冊目 クリエイティブの授業


こちらの本はゆるーく読めて面白いので、
読んだらきっとほかの人に勧めたくなります。

クリエイティブの授業 STEAL LIKE AN ARTIST "君がつくるべきもの"をつくれるようになるために

  • 作者: オースティンクレオン,Austin Kleon,千葉敏生

  • 出版社/メーカー: 実務教育出版

  • 発売日: 2012/09/20


どんな内容?

この本について紹介されているすばらしい記事がありましたので
リンク張っておきます。

asobo-design.com

優れたアーティストはアイデアを盗むものだ。
「アーティストのように盗め」

盗むというと聞こえが悪いですけど…
こういったクリエイティブなアイデアの出し方の
ヒントが、「クリエイティブの授業」に沢山書いてあります。

たとえば、この「盗む」という話は、
マイルドに言うと「引用」「リファレンス」を使ってる?という話です。

デザインが上手くできないなーという人は、センスがないわけではなく、
大抵が「うまいデザインの盗み方を知らない」なんです。

たとえば私が新人Aさんに背景デザインの仕事を頼んだ時、
こんな事がありました。

私「RPGタイトルの『鍛冶屋』」をデザインしてみよう」
新人「はい!やってみます」
私「写真集とかゲームの画集、資料を置いていくから必要なら使ってね」
新人「がんばります!」

~次の日~

見せててもらう
私(最初だから仕方ないけど、そもそも鍛冶屋に見えないな…)
私「このデザインはどの資料を参考にしたのかな?」

新人「自分は!オリジナリティを大事にしたいんで!何も見てません!!」

私「…」
(資料置いてったけど「資料を見る必要性」の説明が抜けてたか…)

どんな優秀な画家、デザイナーもリファレンスなしには何も作れません。
こんな時に「クリエイティブの授業」を読んでもらうと話が早いです。

以上 デザインの考え方が勉強できる、おススメの本を2冊紹介しました!
ここまで読んでいただきありがとうございます!

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