千切りキャベツと歪んだ正義
脳トレについての記事を読んだ
暴走する感情を抑えるための心のブレーキは丁寧な家事や新しい刺激によって培われるらしい
そのブレーキというのが前頭前野
感情のブレーキをきかせたり
記憶や計算能力、判断力や集中力に影響する
つまり人間を人間たらしめる大切な部分だ
人では大脳の30%占めるこの部分
動物の中では一番大きなチンパンジーでも
7〜10%だそうだ。
そして恐ろしいことに
年齢とともに衰退していくため
記憶力は衰え計算もままならず
感情の赴くままに振り回されてしまう
可能性があるというのだ。
あかちゃんじゃん・・・
どんどんチンパンジー化してくの怖・・・
ただでさえ苦手分野なのにさらに衰退するなんて
もはや退化しすぎて自分の事嫌いになるに決まってる。
お山の大将というか猿山のボスみたいに
年齢だけでワガママに振る舞う大人になりたくない。
しかし、さらに記事を読み進めるとこの前頭前野は鍛えることができるとある。
新しい事をしたりややこしいことをしたり
手作業や楽器やマルチタスクが良いらしい
提案されていたのが家事だ。
いつもより丁寧に野菜を切る。
キャベツの千切りも速さ重視の適当でなく、心をこめる。それだけで脳は刺激を得るとのことだ。
確かに集中して料理した時は気持ちがいい。食卓に料理が並んだ時にシンクに洗い物がない時の爽快感は何物にも変え難いし、そんな日のごはんはいつもよりちょっとカラフルで味も繊細だったりする。
全てがうまくいく日は
私の脳が喜んで輝いている日だ。
先のゴールデンウィークで義理の実家にキレた。
本当に耐えられない。大嫌い。あり得ない。もう行かない。なぜ行かなきゃいけないんだ、と思ったが
この感情の根源が「悪い奴をやっつけたい」という私の歪んだ正義感からくるものだと気付いた。
考え方があまりにも違うだけなのだが
それを嫌いだ悪だと捉えてしまった。
こうなると歯止めが効かない。
悪はやっつけたいし、勧善懲悪は絶対、平和のためなら何をしても良い。何を言ってもいいし、正義のパンチはみんなを救う。私は間違ってない。むしろこの家族を守るんだという気持ちでいっぱいだった。
怒りが鎮まるわけがない。
バイキンマンのように空に飛んでいってくれればいいのに。お山の大将はそこにいた。彼の感情次第でこの家の全てが決まる環境だ。
そんな私の頼りになるのは
アンガーマネジメントでもコーチングでもなく
前頭葉の前頭前野部分だったらしい。
私を俯瞰して見られる目線
私の感情に気付き、
他の意見もあるのねと感情にふりまわされず
見られる冷静なジャッジマンだ。
この学びで気付いたこと
部外者の嫁ぎ者が唯一できること
我が家の平和を脅かす悪魔に出会ったら
大好きなみんなに丁寧で美味しいご飯をつくるのだ。
ご飯は家族を救う
母の笑顔は家庭の太陽
前頭前野が私の手綱を握ってる
この太く強い手綱を
細く繊細なキャベツの千切りで育てたい
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