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清濁併せ呑む「黒」の優しさ

最近、私のクローゼットに黒色の服がだんだんと増えつつあります。

なんなら、全身黒の日もあります。流行りの「ブラックコーデ」というやつです。(ミーハーです)

全てのことは必然であるし好きなことにもきっと理由があるので、最近の私はなんで黒が好きなのか自分で分析してみようと思って久々にPCの画面とにらめっこしているわけですけど。

(好きなことの理由を決めるのが嫌いな自分もいるんですけどその話はまた後日します)  

昔の私は黒色は「強くて怖い色」だと思っていました。

黒色は、ダークサイドの人間の衣装を彩り、黒々とした闇からは、魑魅魍魎、妖怪の類が子供達を脅かすみたいな、黒色は悪の象徴だったし、怖いものの象徴でした。

それに、幼稚園の時のお絵描きの時間に、その小さな手に握られていたのはピンクや水色などのパステルカラー、鮮やかで綺麗な世界観を壊す黒色は、クレヨンのケースの隅っこに追いやられ、いつまでもノッポのままで。  

けれど、今の私は、黒という色は、赤、青、黄色、そしてその間に広がる様々な色達を全部全部混ぜ合わせて作った色、全ての色を内包した色という意味で優しい色だということを知っています。

また、なんのことやらよくわからんことを言い出したぞ、と思われそうですが笑  

隣のクラスの、恋人がすでにいるあの子に恋している感情はブルーがかったピンクかもしれないし、理不尽なことで上司に怒られちゃって仄暗い赤色かもしれないし、人の感情と色って紐付けられるものじゃないかと思うんです。  

時には綺麗な色に染められた感情ばかりじゃない。  

憤怒、憎悪、嫉妬。そんな感情にも色がついていて、

様々な感情を飲み込んで包んでくれるから、黒という色が好きなのかもしれない。  

そして、マントを翻し、人々を守る真っ白な衣装の正義のヒーローが一切合切正しいと思わなくなったからだとも思う。 

こっちが正義こっちが悪、こっちが白でこっちが黒だなんて、社会が決めた勝手な規範だし、真っ黒なその衣装をまといながらその人は自分なりの正義を内包しているかもしれないって。

(社会に黒を着せられながらも自分の中の信条に従って戦うダークヒーローってかっこいいよね)  

「清濁併せ呑む」という言葉が好きです。  

清濁合わせ呑んで人間の汚いところも綺麗なところもぜーんぶひっくるめて許してくれそうな優しい「黒」が好きです。  

今日も私は暗闇の中にゆっくりと身を沈めて、その優しさに甘えるのでしょう。  

それでは、おやすみなさい。

#日記  #エッセイ #日常 #色 #思うこと

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