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10年越しの夢を叶えてきた。

アイスランドに行ってきた。

3つの意味で私には特別な旅だった。
一つ目。10年前に見た映画で「絶対ここに行く」と決めて、やっと念願叶った旅だったこと。もちろん、邦題LIFE(原題:The Secret Life of Walter Mitty)のことです。

二つ目。2年以上に及ぶ、長い世界中が凍り付いていた時期をやっと過ぎたなぁと感じることができた旅だったこと。

三つ目。多分だけれど、親子4人そろっての旅行として、最後かなぁと思うものだったこと。もう子供達は成人年齢なので。

夢が叶うことも、世界が再び動き出すことができていることも、家族が健康で子供が無事に成長しこれからは彼らなりの人生になるということも、もうどれも感謝しかない。自分がいかに恵まれ幸せを享受しているか、誰に何を感謝していいか分からないけれどどこを切り取ってもありがたい、しかない。その感謝を地球に向けた旅だったように思う。

パンデミックが世界に知らされたとき、だれがこの日を迎えられると思っただろうか。沢山のひとが沢山の愛する人たちを失い、世界への信用を失い、途方にくれたひとは陰謀論に走り、疑う心が世界を人々を分断した。人類はきっかけはなんにしても自分たちで殺し合って世界を滅亡させるのだろうなと、実は私も酷く悲観的になっていた。言霊を畏れる、ということを実際にやっていて、その自分の中の諦めというか悲しい悟りというか、そういうものは言葉で顕すのを自らに禁じていた。

旅、といえば既に去年一時帰国をしている。
その時も日本国内の旅行はしているし沢山のひとに会ってもいる。でもあの時とは心持ちが全く違った。去年のそれは「会いたいと思ったとき会わなければ後悔する」という心に押されていて、それは12年前東北の震災のあとに叔父叔母達に短い時間だけでも再会できたときの、あのときの親族みんなの気持ちに似ている。
今回は もう純粋に「行ってみたいところに行く」「家族とその時間をシェアする」という気持ちが後押ししていた。

あ、それと「絶対これは忘れられない旅になるな」と確信した、残念な事件も。

半年前から日程や家族各自の予定調整、準備、下調べなどをしていたのに、全ての予約を3ヵ月前には終了していたのに、出発の2週間前に足趾骨折!!!!マジか!だった。

その後出発までの2週間のうちに固定ブーツキャストや骨折部保護材、ウォーキングスティック(山歩きなんかのための折りたたみできる杖)、その他常にこのブーツをつけておくために必要な細々したものをオンライン購入し、考え得る限り装備を万端にした。10年の夢を諦めるという選択肢は無い。家族に迷惑をかけるけれど、それもまた今回の旅ならではだろうと諦める。

そしてもうひとつ・・・出発直前に天気予報を調べてビックリした。例年なら「そうそうあり得ないとても寒い週」に当たってしまったのだ。こんなこと、アリですか??? 最低気温は-10℃を下回って1日中氷点下なんて・・・(普段のレイキャビクは、強風で体感温度が低くても大体最低気温-3〜-4℃から最高気温3〜4℃くらいで一定しているようだったのに)

そんなことでくじけてはいられない。もう大分使っていない「スキーギア」を引っ張り出す。家にある「ファーストレイヤー1st layer」をかき集めて4人で使うことを考える。セカンドレイヤーは各自の手持ちで考えて貰う。いざとなったらレイキャビクで買う!
そして4人分のスキー手袋準備。もう長く使っていないものもあるから、なんだったら捨てて帰るつもりでもいい。
スキー用ネックゲーター(ネックウォーマー)も。。。と集めておいてこれは持っていくのを忘れた(爆笑)。
全員、ボトムスは「スキーパンツ」、これが風も水も考えた時にいちばん万能だから。
寒さ対策はスキー装備で、と言っても聞かない家族に有無を言わさず「各自ニット帽を絶対持つこと」と伝える。
たかだか1週間の旅行に、私達としては珍しく各自一個のスーツケース(機内持ち込みサイズか、もうひとつ大きいもの)となった。普段は1週間なら2人で持ち込みサイズスーツケース一個+アルファ位なんだけど。

スキージャケットで出かけるから、移動中はその上着を別の袋にまとめておく。これもまたかさばる。冬装備ってほんと、荷物が大変・・・

まぁ旅行のドタバタは別に書くこととして、とにかく昨夜(正確には自宅エリアの深夜)無事に帰宅したところです。家に戻ると我が家の猫たちは 帰ってきたと喜んでくれるものから尻尾を丸めお腹をぺたーっと床にこすりつけて動くもの、拗ねて自分を触らせないものまで様々で。
やっと今朝になって私のまわりにいつものように猫が集まるようになった。

何はなくとも家が一番。
洗濯・掃除をしながら、今余韻にひたっているところ・・・と書きたかったが、東海岸で乗り継ぎ予定だった息子は案の定(笑)乗り継ぎ便を逃して飛行機取り直しという。もう、ほんと、最後までやってくれるわ・・・
それも含めてまぁ、忘れられない旅になった。
またこの旅のことは別記事で。



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