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歩いて街の時間の音を聴く〜フィンランド紀行(2)

旅行に出る前に日本の旅行ガイドを結構読んだのですが、ありがたい「6泊7日プラン」とかいろいろ書いてあるんですよね。いわゆる「観光ポイント」を抑えるための必要そうな時間とかが分かるやつ。
で、フィンランドでは週末休みだとか月曜休みとかちょこちょこあるので、それに合わせておすすめプランを変更して、みたいに計画します。

ということで私達もまずはヘルシンキ2泊予定、この日は一晩休んでの1日。初めて訪れる所で大事だと思ってるのが 移動の疲れを取るとか(←結構だいじ)「歩ける街」の時間・距離感覚を手に入れるとか、観光名所といわれるところで「自分が見たいもの」を選び出す・・・とかで、じっくりと見て回る時間はなさそうなんですけどね。

ヘルシンキ中心部は古い建物を上手にリノベーションして使っているところがいっぱい。で、「残そうとしてるんだなぁ」っていう、基礎の大きな石とか、デザインされたアーチを描く入り口とか、小さい部分でも最初の設計者のきもちを大事に残してるなぁって思います。
宿から徒歩30秒(笑)カンピ礼拝堂。まだ朝が早くて中をみることはできないけれど、もうこの姿だけでかなりのインパクト。デザインで人を惹き付けてしまう、それを作る後押しをする行政側の体制はさすがだと思う。
この大きさ!もしコレがなかったらただの「ショッピングセンター前の広場」でしかないかも。家族が建築を学び始めてからちょっと街の見方が変わってきた。
路上アートのひとが早朝から描いていらした。出来上がりは何になるんだろうね(すっかり忘れて見に行かなかった(~_~;))
広場に「場所の錘」みたいにアート作品。じっくり見る時間がなかったのと作品名とか確認出来なかったけれど、写真で思い返すと記憶の大きな引っかかりになってるのがわかる。
古い建物を利用してる楽器屋さん。フィンランディアホールとかからそんなに遠くないし、日々沢山の演奏家が訪れる場所なのかなぁ、なんて。
国会議事堂斜め後ろから。守衛さんがっちり。正面からの写真とかばかり見ているので最初は「ここ、なんだったっけ?」でした。笑 因みに・・・ですが↓をどうぞ
上の建物、Google Mapで出てきたのはこちらね。
ヘルシンキ自然史博物館。クマがお出迎え〜〜〜(紹介とか見る限り、アメリカにもよくある自然史博物館らしい。子供達のことを考えるとこういう博物館、大事ですよね。)
入り口脇にはもちろん、ヘラジカ(ムース)くんもおりますです。
大きなカモメに一瞬ぎょっとしますがこれはHAM/ヘルシンキ市立美術館。じつはムーミンの作者トーベ・ヤンソンの壁画があるのだそう。トーベ・ヤンソンは画家ですからね。彫刻家であるお父様の作品もあるそうです。2024年10月からトーベの特別展もあると描いてありました。(この時点で朝9時すぎ、まだ開いてませーん苦笑)
ところで、建物そのものがエラくシンプル・・・というか無味乾燥って思っちゃう(なんだったら倉庫か工場ですか?ってかんじ)美術館って珍しくないですか?調べたらなんと、1937年に室内テニスコートとして建てられた機能主義建築物で、建物自体が観光スポットなのだそう。「テニスパラッチ」という名前が付いてるそうです(今さら驚く私)。
道端にあったお土産屋さん。お土産はどの店も同じ・・・とおもいきや、ときどきこんな風にイイ感じの小物を揃えている店もあります。そして・・・これは他の場所の旅行経験でもあるんですけど、「あ、いいな」って思ったら「他にもあるかも」はちょっと忘れた方がいい。実際こんなかわいさを持った小物たち、他に立ち寄ったところでは見つけられませんでした。くぅぅぅぅ(T_T)
街中に突如「石垣?」と思う場所が。これがテンペリアウキオ教会の入り口。中国の団体さんとか日本人の訪問者が入り口でそれぞれ待ち合わせしてました。
石と木とパイプオルガンの金属とが美しい構造のリズムをつくる教会です。
差し込む光と作られる影で既に美術館レベル。
テンペリアウキオ教会はこんな岩の中に作られています。
ヘルシンキの空港から移動してくると思うのですが、街中にこういった岩(玄武岩??)の壁や小高い場所があちこちにあり、おそらくこういう岩でしっかりした土台の半島部に街ができていったのだなぁと。岩を砕くより残してしまうとか、この教会みたいに「デザインして彫ってつくる」っていうのも、この地域ならではなのでしょうか。
テンペリアウキオ教会を裏から見たところ。がっつりした岩の丘部分を掘ってつくられたのがよく分かります。
音楽学校がありました。フィンランドといえば、の大作曲家「シベリウス」の名前を冠した音楽学校。沢山の人が学んでるのかなぁ。
歩いていると大きな段差のある場所。きっと周囲に先ほど見たような隆起した(あるいは侵蝕されず残った)岩盤層があって、それと高さを合わせる必要があったのかな。結構坂の多いヘルシンキの街、歩きながら街が出来上がっていった過程を想像するのも結構楽しい。
またありました、岩の丘。ここでは手を付けられず公園にされています。
街角に胸像・・・誰だろうと思って写真に撮ってきました。
「マティアス・アレクサンダー・カストレン(Matthias Alexander Castrén、1813年12月2日 - 1852年5月7日)は、フィンランド・スウェーデンの民族学者、言語学者で、ウラル諸語研究の先駆者である。ヘルシンキ大学の教育者、作家、言語学者であった。北ユーラシア諸民族の言語学と民族学の研究で知られる。」(Wikipediaより翻訳)この北欧〜ウラル地方という大きなエリアの言語について多大な功績を残した方なんですね。
雪国では夏は「工事シーズン」(ソルトレイクシティもそうです)、有名観光ポイントのあちこちが工事にて一時休業ってのが多いです。ここはそのひとつ、フィンランド国立博物館。んー見られなかったのは残念。
ハカサルミ・ヴィラ、建築的および歴史的に重要な19世紀の建物のなかに、色々な展示がされる博物館+カフェだそうです(まだ時間的に開館してませんでした)。花壇の花が満開。
フィンランディアホール。こちらも工事中で休館中。
右手のグリーンのガラスが多用された建物が「シベリウス・アカデミー(さっきの音楽学校かな)」と音楽ホール、ヘルシンキフィルハーモニーのホールでもあるようです。中央に見えるカーブが目を惹く建物がKiasmaキアズマ・ヘルシンキ現代美術館。左手のガラス張りのは色んな商業施設が入っているビルのようです。
そして・・・圧巻のカーブを描く、木の外壁が美しいコレはOodiオーディ、ヘルシンキ中央図書館です。思いがけず中をじっくり見て感激したので、こちらはまた次の記事で。

新旧いろんな建物があるヘルシンキ、建築物見学として散歩しているつもりがなくてもつい、そっちの気分で歩いてしまうくらい、どれもこれも興味深い街です。・・・というか、私の興味が「街のできる歴史と建造物」なのか?と、今さら気付くwww

つづきます。


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