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アイスランド旅行記(7)

アイスランド三日目の午後、ゴールデンサークルをまわって次の宿泊地になるところ(ピンクの星印)に向かいます。

四日目にさらに北西にあるスナイフェルネス半島に行く予定だったので、宿泊地をレイキャビクよりやや北にしました。
ゲイシールから次の「シングヴェトリル国立公園」に向かいます。目の前の氷河を戴いた山・・・アイスランドでも一番火山活動が活発といわれるヘクラ山です。
美しい湖が見えてきました、シンクヴァトラ湖(シンクヴァトラヴァトン)です。
オクスアルアゥ川とルーテル教会、アイスランドの歴史でこのエリアはとても重要な意味を持ちます。
真っ二つに裂けたようなエリアは、まさに地球の割れ目とも云われる壮大なギャゥ。

ギャウはアイスランドの観光の目玉とも言えます。理由はここをどうぞ。

アイスランドは大西洋中央海嶺の延長上にあり、海嶺のてっぺんには幅数10kmの地溝帯がある。この地溝帯は地球の内部から上がってきたマントル対流がその下で左右に分れ、水平に進む為にできた割れ目(ギャゥ)だが、通常地溝帯は海面下1~2Kmにあるために、地上で見ることは難しい。
しかし、世界で2箇所のみ海嶺が地上に乗り出しているところがあり、そのひとつをここシンクヴェトリルで見ることができる。アイスランドにはギャゥが幾つかあるが中でも最も有名なギャゥはここシンクヴェトリルで一つひとつの割れ目は長さ数キロ、幅も地表面からの深さも30m程度ですがこのような割れ目が雁行して延々と連なってアイスランドをほぼ南北に貫いている。

http://www.iceland-kankobunka.jp/area/area_si.html

アイスランドは当時のノルウェーの王が全ての地主に納税を決めたことに反発して自ら「海外追放」になった豪族(貴族)が入植していった土地で、入植地を民衆議会(シング)で収めようとしました。起源1000年に初めての国民議会(アルシング)を行うときに 相応しい場所として選ばれたのがこの「大地の裂け目」で南側に美しい湖をもった、当にこの地で、国教をキリスト教としたのもここでした(この背景にあった話もサーガに出ています。いろいろ興味深いし、アイスランドに入植した人たちは日本人に似てるなぁと私が思う理由でもあります)。

私達はParking 1というところに車を停めて歩きました。(が、私は足の固定ブーツが長距離の小石だらけの道を歩くのにかなり適さないことに気づき、あとでオットと娘に車をオクサラルフォス(オクサラル滝)の駐車場まで回してもらいました。)それにしてもアメリカとヨーロッパが出会い別れる場所にいると思うと、ちょっと感慨深い。
玄武岩の切り立つ崖、この足許でプレートが生まれているって、すごくないですか?

ちょっと長くなりますが・・・このアイスランドという島がプレートの境目の上にあるために、この国には活火山が沢山あります。1783年のラキの噴火では島民の五分の一(1万人)と沢山の家畜が犠牲になったほどですが、引き離されていくプレートのために火口は140個ともいわれ25kmほどの距離に散らばっています。今も苔くらいしか生えない、ただひたすら溶岩でできた広大な土地があります。

2010年にエイヤフィヤトラヨークトル山が噴火したときは火山灰が上空でヨーロッパ全体に広がって、ジェット機が飛べなくなったのを覚えていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。(空中に吹き上げられた火山灰のなかのケイ素成分が吸い込まれるとエンジンを止めてしまうため)

前記事で「ゲイシルでは噴出口が多すぎて圧が留まらないのでは」と書いたのは、恐らくこういう「引き剥がされるように出来た割れ目」という構造が無関係ではなかろう、ということです。

夏ならこの澄んだ水の中をみながらという観光(スキューバダイビング)もできます。残念ながらこの時期は凍っているのでやってないみたい。
ものすごい透明度と水量です。
オクサラルフォス(オクサラル滝)、第1駐車場から歩いて20分くらいかな?平坦で楽なトレイルですが、私みたいに固定のためのキャストをつけて歩くところではない・・・笑

シングヴェトリルからレイキャビクは、実際は車で30-40分の距離です。でも私達は翌日のためにレイキャビクの北、フィヨルドを超えたところにある宿に向かいます。

あーーーー木がない、木が・・・距離感めちゃくちゃ狂います。

で、この先数日、朝/昼は持参するようになる(と思ってた。ホテルの朝食がついてるかどうかを確認は大事、あとからオーダーすると朝食でも¥2500とかしますから)ので、チェックイン前に近い町で食料と「アルコール」(くどいですが私達夫婦には大きな旅の楽しみ)の買い出しがあります。

半島の先端にあるアクラネースという街へ。お酒の買えるヴィンブーディンVinbudinもあるし、スーパーもあるし、そうそう、給油もしておかないと。

アクラネースの海岸沿いの道端にアート? なんだったんだろうなぁ。グーグルフォトでも出てきません・・・ちなみにアクラネース手前には海沿いの温泉もあって、500円くらいで入れるらしかった(疲れてて行かなかったけど)。https://www.skagalif.is/is/visit-akranes/gudlaug-gudlaug-baths
海の色が何とも言えない。不思議な形の山も多いです。有名ではないけれどこの辺りに沢山あるハイキングコースもとても美しいようです。
ふわぁぁぁ。氷河地形だ。きれいだなぁ。フィヨルドを超えるとなると大回りなのでこういう橋?や、レイキャビクとの間には長い海底トンネルなんかもありました。
ホテルまではあと30分くらいかな、でも30kmくらいあるので多分あの山を回り込むのかな。
ホントにぽつんぽつんとある家が、建物が、絵になります。
ホテルに着きました。本日泊まるのは「Hotel Laxarbakkiラクサルバッキ」。このエリアにここくらいしか出てこなかったから予約したという程度だったんですが・・・小さなキッチン付き、4人同室で泊まれるホテルでした。
買い出しで「味付きのラム肉」を仕入れておきました。めっちゃ肉を食べる気満々。4人で1.3kg!骨付き肉だけどね。これにパンと、簡単な付け合わせ野菜と、ヨーグルト(とワインとビールw)で夕食。

アメリカを発つ前にMy Aurora Forecastというアプリを入れていました。見られるかどうかは運だけれど、折角3月にいくんだから・・・と。

ご飯を食べてから良い気分でこれをみたら「30%弱くらいの確率で見える」場所にいると分かり外に出てみると・・・オーロラ!!! ただの白い雲かと思ったのですが、その少し光を放つような白いものを見た時は鳥肌が立ちました。え、これって、これって雲じゃなくてオーロラ?

「オーロラが出てるかもだよ」
部屋にもどって家族に伝えると、さっきまで私の言葉を全く信じてなかった3人がケータイ片手に大慌てで外に出て行きました。もちろん完全防寒体制で・・・・

iPhoneのナイトモードで撮れます。星まで映ってる。肉眼ではぼおっと白いのが、写真に撮ると怖いくらいの緑や、一部ピンク色に映ります。となりの部屋のひとと鉢合わせて「オーロラだね!すごいね!!!」と大はしゃぎ。多分同じ宿のひとたちみんな、外に出たり窓からだったりですが写真を撮り続けてました。
渦を巻くところや流れていく所や。刻一刻と姿を変えるので、ものすごく寒いのに全員1時間以上外で写真を撮っていました。

3月はまだオーロラが見られる時期とは知ってましたが、思いがけずなにもない場所にあるこの宿が最高のロケーションでした。(あとから分かりましたが、レイキャビクなんかは町の灯りが明るすぎてなかなか見えません)

明日はスナイフェルネス半島を一周するので早く寝ないと・・・といってたのに、オーロラを撮ってみんなで写真を見せ合っていたら12時になっちゃいました。早く寝ろ〜〜〜〜

サポート戴けるのはすっごくうれしいです。自分の「書くこと」を磨く励みにします。また、私からも他の素敵な作品へのサポートとして還元させてまいります。