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[ 読書記録 ] きっかけ屋アナーキー伝: 昭和♡平成企画屋稼業♡ジャズもロックも本も映画も/磯田秀人 (著)

この本を知ったきっかけは、noter であるご本人がMOHの記事にコメントを頂いたのが、きっかけ😊

西荻窪キネマ銀光座 (著) 角田光代・三好銀

ユニークなnoteのお名前だと思い、きっかけ屋さんのところへ行ってみると凄いお方。

磯田秀人について

1970年創立間もないCBS・ソニーレコードに入社しロック担当ディレクターとして勤務。サンタナ、シカゴ、B,S&T、ジャニス・ジョプリン、センチメンタル・シティ・ロマンス、四人囃子など多くのロックミュージシャンを担当。その後キティ・レコードに転職。音楽、映画。出版、マーチャンダイジング、作家エージェントなどを経験し、クリスタルボウルの響きを浴びて持病の良性発作性頭位めまい症が治ったことをきっかけに倍音が人間の心や体を癒やすことに着目。クリスタルボウルのCD制作、演奏会を開催し今に至る。1973年に制作した『ロータスの伝説・サンタナ・ライブ・イン・ジャパン』は横尾忠則制作の22面ジャケットが世界最大のレコードジャケットとしてギネスブックに登録されている。

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その後も、MOHの記事(音楽 音響マガジン)へ、当時のことをコメント頂いたりして、コメントのやり取りが楽しい。

Steely Dan’s 20 greatest songs – スティリー・ダンもデビューから50年の記事には初来日の様子や、私が子供の頃にお小遣いで買った "Chicago" や "Simon & Garfunkel” の日本オリジナル2枚組のアルバム制作に関わっていたことなどをコメントで説明頂いた。
この2つのアルバム構成は大好きだけど、CD化されない理由をようやく知り納得。

Rum Barceló Gran Anejo 半年ぶりにリピートの記事には、次のコメント。

随分以前のことになりますが、
ダーツのチームで練習試合の時に、
負けた人はロンリコいっぱい飲むというのを
やりましたが、地獄でした。

ロンリコ 151
75度のラム酒😱 お店で見かけるけど、危なそうなので買ったことはない

ダーツのお話、この本の(ようやく読書記録😅)久ヶ原にご自宅を建てる中で出てくる。

「建築家探しにはダーツ仲間の小能林季子さんが一役買ってくれた。亡くなった彼女のお父上は著名な建築評論家。彼女は芸大の建築科を目指す浪人中のお嬢さんで、ぼくと同じ頃にダーツを始めたチーム・メイトだ。当時住んでいた杉並区久我山の「邪宗門」で顔を合わせる度にビールを賭けて練習試合をする仲になっていた。彼女はお父上の血を受け継いで無類のお酒好き。お酒はめっぽう強いがダーツは弱かった。」

『きっかけ屋アナーキー伝: 昭和♡平成企画屋稼業♡ジャズもロックも本も映画も』磯田秀人著


この本には「きっかけ屋」さんとして、長年活動されてきたことが記されている。

登場するアーチストの方々やその舞台が、普通の勤め人では巡り会えない人や場所なので、音楽・映像・書籍が好きな方には羨ましすぎる世界。

ただ、それを自慢語りしているわけではなく、成功に至るまでの苦労、上手くいった時の喜び、そして失敗も存分に書かれているのが読んでいて気持ち良い。

図書として唯一足りないところは「目次
今回、読書記録を書くにあたり、引用のために当該箇所を探そうとすると、目次がない。
磯田さん、第2版を出される際には、目次をお願いします😅
本文にリンクして欲しい、とまでは言いませんので。

あと残念なのは2桁数字の年号。
これは私もWeb小説をKindle化するときに手間のかかったところ。
例えば、横文字原稿「80年代から90年代にかけて」を縦書きのKindle本にすると数字だけが横を向いてしまう。
その辺は、KDP(kindle direct publishing) 出版のご報告 😊 その2に書いたので、気になる方は参考にして頂きたい。

著者の次作は自身の意識の変遷について語るもの。
70年代ヒッピー文化、ドラッグ・カルチャー、ニューエイジ思想から始まり「世界を調律するには先ずは自らの調律から」がテーマ。
楽しみ😊

最後に、この本に出てくる主な登場人物を転載させて頂きたい。
興味のある方がおられれば、きっかけ屋さんが実際に会われた、当時の裏話なども読むことができるので面白いと思う(一緒に写っている写真もある)。

主な登場人物(登場順・敬称略)
多賀英典、横尾忠則、サンタナ、高平哲郎、原田眞人、綾辻行人、玖保キリコ、糸井重里、村松友視、綾戸智絵、梅沢富美男、山下洋輔、堤光生、小澤忠恭、丸野正孝、橋本伸一、都倉俊一、相倉久人、亀渕昭信、藤本徹、植草甚一、シカゴ、菅野ヘッケル、伊藤秀世、 J・ W・ガルシオ、ウェイン・ターノフスキー、鈴木智雄、石川博明、酒井利夫、長濱治、ジェームス・パンコウ、ロバート・ラム、リー・ロクネイン、カルロス・サンタナ、井出情児、小水一男、阪上伸正、マハヴィシュヌ・ジョン・マクラフリン、田島照久、白木哲也、中西優一、奥成達、藤富保男、四人囃子、センチメンタル・シティ・ロマンス、細野晴臣、告井延隆、中野督夫、糸川英夫、森園勝敏、間章、喜納昌吉、山岸潤史、ブルーベリージャム、茂木由多加、デイト・オブ・バース、ミルフォード・グレイブス、デレク・ベイリー、タージ・マハール旅行団、清水美樹夫、市橋茂満、阿部薫、近藤等則、高木元輝、土取利行、デビッド・ベイカー、石谷仁、殿山泰司、南伸坊、大久保賢一、大森一樹、大林宣彦、川谷拓三、コシミハル、浅野温子、伊地智啓、崔洋一、紅谷愃一、竹本健治、秋山協一郎、我孫子武丸、歌野晶午、新井素子、栗本薫、佐々木譲、鴻上尚史、大友克洋、カール・セイガン、野田昌宏、一木正徳、鏡明、ロバート・トゥルーアックス、ジョン・ヤング、アンナ・フィッシャー、開高健、石原真理子、島本脩二、赤石直美、田中晶子、石之野順子、小川義文、宮里昭一郎、上原勇、鴻上尚史、三谷幸喜、大島一夫、永倉万治、筧利夫、細川展裕、北島敬三、生田朗、横山樹郎、境田正俊、小能林季子、阿部勤、小川格、岩澤良泰、高見茂樹、島元澄夫、キシン君、ゲンキチ君、宗像和男、佐々木節夫、つのだ団長、タブラトゥーラ、早坂紗知、石森愛彦、近藤郁夫、田崎瑞博、吉田日出子、江崎浩司、山崎まさし、玉木宏樹、梅沢武生、牧野持侑、おおた慶文、前田日明、島田荘司、宇山秀臣、小野不由美、重松清、来生えつこ、林海象、ポール・ウィンター、滝川晃生、守崎幸夫、上田紀行、佐藤蓬、金子夏枝、さとううさぶろう、酒井紀久子、石黒謙、永田泰大、イチオン、宮沢賢治、あがた森魚、高橋登。

『きっかけ屋アナーキー伝: 昭和♡平成企画屋稼業♡ジャズもロックも本も映画も』磯田秀人著


おまけ(きっかけ屋さんの映画評)

noteには「#映画感想文」があるくらい映画の感想記事は多い。
どのように書いてもそれは書く人の自由。
ただ…
業界にいらした方の映画備忘録は、フレームワークがしっかりしている。

映画の感想文を書こうと思い、どう書けば良いのか迷う方には参考になると思う。

MOH

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