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【実話】〇〇さんが死んじゃう【不思議な話】

割と最近の母親の話。
不思議だけどゾッとしたから怪談寄りかもしれない。

ある日の明け方近い時のこと。母のうなされる声で父は目を覚ましました。
母が悪夢でうなされるのは、前の家ではよくあることだったのですが、引っ越してからはそういうことはほとんどなかったようです。

↓前書いたやつ。当時母は毎日悪夢でうなされてました。

母はうなされる時に割とはっきり寝言を言うらしいので、父は起こす前に何を言っているのか聞いてみることにしたそうです。
母ははっきりと同じことを繰り返していました。

「Yさんが死んじゃう」

Yさんとは、母が昔働いていた会社の社員さんで、父も面識がある人でした。
しかしYさんは何年かぶりではありますが、2週間ほど前に母と食事をしており、何か持病があるような話も聞いていません。

縁起が悪い夢を見ているな、と思ったくらいで、その後母もうなされることなく穏やかな寝息を立て始めたので、父はそのまま寝直すことにしました。

翌朝、いつもの時間に目を覚ました父が居間に行くと、慌てた様子の母に声をかけられました。

「Yさんが今日の朝早くに亡くなったんだって」

もう予想がついてるかと思いますが、母がうなされていた時間と、Yさんが亡くなった時間はほぼ同じでした。
死因は心筋梗塞とかなんか、前触れなく急に亡くなる系だったようです。持病が悪化して〜とかじゃないことだけ覚えてる。ふわふわ。

母は明け方のことを覚えていなかったので、最近会った人が急死したことに対してショックを受けていたようですが、父はそれとは別ベクトルの、めちゃめちゃお腹が痛い人のような顔で絶句していたと後で母から聞きました。
露骨に父の顔色が変わったため聞いてみたところ、父が明け方のことを話してくれたようです。

何年も会っていなかったのに突然食事をすることになったのも虫の知らせというか、不思議な話だな〜と思うのですが、これがだんだん「〇〇のおばさんが死んじゃう」「おじいちゃんが死んじゃう」とどんどん身近な人になり、最終的に「お父さんが死んじゃう」になったらめちゃ怖いよね、と母が言っていたことが個人的に一番怖かったです。自分で恐怖を加速さすな。

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