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ニュースの理解のための財務分析(セブン&アイHDの有価証券報告書と買収金額、外為法に関する一考察)

 株式会社セブン&アイ・ホールディングス(以下7&iHD)に対しカナダのコンビニエンスストアの大手であるアリマンタシォン・クシュタールが買収提案を行いました。買収額は少なくとも5兆円以上の規模と見られています。2024/8/19の7&iHDの株価はストップ高の2,161円(前週末終値の400円高、22.7%高)で取引を終えました。
 買収が実現すれば、海外企業による日本企業の買収としては最大規模になります。しかし、7&iHDが外為法のリストに入っているため、外資が買収するには国の同意が必要とも報道されています。今後の動向が注目されています。

株式会社セブン&アイホールディングス(2024/8/19)

 皆様は「株式会社セブン&アイ・ホールディングス」のことをどれだけご存じでしょうか。私は、コンビニエンスストアのセブンイレブンのことはよく知っているつもりですが、7&iHDのことはよく知りませんでした。これだけ大騒ぎされているニュースです、自分なりに理解しておきたいと思い、7&iHDの直近の有価証券報告書を分析しました。
 先日YouTubeでこの買収案件自体で急激な為替相場の変動はないとお話ししましたが、noteでは7&iHDの財務分析の内容に加え、7&iHDを買収するのにどの程度の円やドルが必要か、外為法の影響などをまとめたので解説したいと思います。
 サクッと読める文量かは微妙ですが、おもわず誰かに話したくなる内容です。よろしくお願いいたします。

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