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Amazonの無料本で稼ぐ

◉これも興味深いnoteなので、ご紹介を。ぬこー様ちゃんさんの本は、自分も全部ダウンロードしています。現時点で①巻が8000個近い★が付いてますから、ダウンロード数はもっと多いでしょう。10倍ぐらい? Amazonでは他にも、ただたか先生の『おしまい』なども、レビューの星の数だけでも2万個以上ついていますから。kindle unlimitedの単価は1ページ0.3円とか0.5円とか安くても、単純計算で数十万円になりそうですし。

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ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、Amazonのロゴとパソコンです。シンプルで良いデザインですね。

■kindle unlimitedで飛躍■

実は、自分も無料本の恩恵は実感したことがあります。石原苑子先生の『祖母から聞いた不思議な話』を昨年、ナンバーナインさんの方から配信していただいたのですが。無名の新人の初の電子書籍なので、あまり期待はしていなかったのですが。実際に売り上げ自体は「こんなものか……」という感じでした。ところが発売1ヶ月経って、無料で読めるkindle unlimited入りした途端、順位ガンガンと上昇し。あっという間にAmazon総合ランキング31位へ。

Amazon のすべての電子書籍の中で31位ですから、周囲には『呪術廻戦』やら『鬼滅の刃』やら『宇崎ちゃんは遊びたい』やら、アニメ化されるような大ヒット作品ばかり。逆に言えばこの国の漫画ファンというのは本当にレベルが高くて、無名の新人の作品でも口コミでそんなに上まで行くわけです。残念ながらその後、続刊がうまく進んでいないので、ぬこー様ちゃんさんほど、安定収入とはいかないようですが。

■サブスクリプションと無料お試し版■

個人的には実は、サブスクリプションには懐疑的な部分があります。音楽の方でも先日、ミュージシャンの方がサブスクリプションを批判していましたが。確かに過去にヒット作を持つようなシンガーにとっては、サブスクリプションというのは儲けを薄くしてしまう存在でしょう。ただ、無名の新人や駆け出しの新人にとっては、いくばくかのお金でもありがたいですし、何よりも自分の音楽を聴いてもらえるという、宣伝効果は高いでしょう。

そこで、kindle unlimitedの利点や、無料漫画の利点を最大限に活かせないかと、事務局のメンバーと話し合って出した結論が、無料お試し版の制作でした。宣伝力のない、個人出版に毛が生えたような自分たちですから。有料なら購入する気はさらさらなくても、「無料版ならば試しに読んでみるか」という人たちを呼び込むために、こうやって無料版を作ってみたわけです。内容紹介のためのものですから、たいしてダウンロードされているわけではないですが、それでも一定数のダウンロードはあるようで。

■選択肢を三つ用意する■

今は無料版は3冊までしか用意できていませんが、これも5冊10冊とラインナップが積み重なっていけば、それなりのボリュームにはなりますからね。そちらに関しては今後、随時増えていく予定ですから。そこら辺も考えて、無料お試し版とはいえページ数はそこそこあり、読み応えがある形にしています。将来的には、有料版の半分ぐらいは無料版として公開しても良いのではないか、という意見も事務局から出ていますね。そこはいろいろと実験してみて、確認する必要がありますが。

外資系の Amazon のことですから、あまりにも無料版の方の人気が高まると、無料版の分配金を減らしたり、やっぱり分配金は無しねと後付で言ってくる可能性は、十分高いですが。だって、これに関しては、前科がありますから。ただそこは割引いても、有料版と無料版の二本立てというのは、自費出版の戦略として、ありだと思うんですよね。そこにkindle unlimitedというサブスクリプションを加えて、三本立てで。

■物を売る商売■

ぬこー様ちゃんさんが、将来的にどうするか分かりませんが。無料版によって得た知名度や、固定ファンに対して、新作書き下ろしを加えた有料合本版とかも、出しておいた方が、Amazonの方針転換にも対応できそうですね。やはり、内容で勝負して買ってもらうって、大事です。以前のノートで、なぜマガジンハウス社のアイドル雑誌・平凡は廃刊し、集英社の明星は今も健在か、山田五郎さんの分析を紹介したことがあります。

平凡が廃刊したのは、出版不況が原因ではなく。むしろ、バブルの前の景気が良かった時期。マガジンハウスは広告収入の実入りの良さに、手間暇が掛かる割に利益が薄いアイドル雑誌から、撤退しました。ところが、バブルが崩壊すると広告収入は激減。結局、利幅は薄くても堅実に売れるアイドル雑誌の明星は、生き残ったわけで。無料本の可能性は認めつつも、別の道も用意しておくべきではという自分の考えは、ここにもつながります。あるいは、これからは縦スクロールだイキっている人たちに、懐疑的な理由も。興味がある人は、リンクしておいた過去のnoteもお読み頂ければ幸いです。

どっとはらい( ´ ▽ ` )ノ

売文業者に投げ銭をしてみたい方は、ぜひどうぞ( ´ ▽ ` )ノ