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政治・経済・外交・軍事

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広い意味では経済──経世済民──も外交も軍事も、政治の一部ですが。
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#第四世代原子炉

地方に水素列車

地方に水素列車

◉水素列車。昔、弾丸列車構想なんてモノがありましたが。今でも、地方に行くとディーゼルの列車はけっこうあって、廃線になった故郷のローカル線は、ディーゼルでした。だから、都会に出るとパンタグラフの電車に驚いた物です。剣道の玉竜旗大会に出るために福岡に初めて行って、西鉄の電車を見たのが最初でしたか。都会では、そっちの方が便利なんですよね。排ガスも出ないし。で、ディーゼルエンジンの列車を、水素エンジンに代

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小型モジュール炉の可能性

小型モジュール炉の可能性

◉小型モジュール炉───Small Modular Reactorで略してSMRとも呼ばれますが。誤解されてる方も多いでしょうが、そういう名称の原子炉は1種類ではなく。世界中で第四世代原子炉として研究されており、いくつかの種類があります。現在のところは高温ガス炉だけが、商用炉として稼働可能なため、SMR=高温ガス炉として報道されることもありますが。現在の第三世代原子炉の、3割ほどの出力量ですが。メ

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中国がトリウム溶融塩炉に着手

中国がトリウム溶融塩炉に着手

◉トリウム溶融塩炉。安全性が高いとされる第四世代原子炉のひとつで、有望なもののひとつ。中国は昨年、これまた第四世代原子炉で実用化までもう一歩までこぎつけた高温ガス炉の、商用実証炉の臨界に達しています。コチラの分野でも、すごい勢いで進めていますね。そこら辺は日本と違って、無自覚な言霊信仰により放射性物質を〝放射能〟という汚れの一種と見なし、集団ヒステリーに陥っている国とは違いますね。有用な情報なので

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原発再稼働反対派が過半数割れ

原発再稼働反対派が過半数割れ

◉朝日新聞や毎日新聞、さらにその系列のテレビ局やラジオ局などが反原発を煽りまくっても、現実の前には夜も少しずつ変わらざるを得ない、ということでしょう。反対派が47%で賛成派が38%と、このまま行けば逆転も間近でしょう。2021年には反対派が53%で賛成派が32%と、大きな差はあったのですが。このままロシアのウクライナ侵攻が長引けば、年内にも逆転があるかもしれませんね。

【「原発再稼働」世論に変化

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エネルギー関連ネタ2題

エネルギー関連ネタ2題

◉なにやら、欧州の方も理念先行の脱炭素・脱原発が無茶振りだと、気づき始めたようで。現実的には、そういう理念を先行させても原理主義に陥るだけ。現実的には、水力・火力・原子力をベース電源に、風力や太陽光などを地域性に合わせて補助的に使うのが、平凡ですが現実的な解党なのでしょうね。そして、原子力は第四世代の原子炉が、これからの主役になりそうです。SMR(Small Modular Reactor=小型モ

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原子力発電とグリーン水素

原子力発電とグリーン水素

◉日経新聞が、アニメ『ガールズ&パンツァー』で知られる茨城県大洗町の高温工学試験研究炉(High Temperature engineering Test Reactor:HTTR)について、かなり詳しい記事を上げていました。このnoteでは繰り返し書いてきたことですが、全国紙でこういう記事が出るのは、マスコミの役目として重要ですね。東日本大震災に伴う福島第一原発事故から10年以上たち、もう冷静な

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原子力機構が毎時100Lの水素製造試験装置を公開

原子力機構が毎時100Lの水素製造試験装置を公開

◉毎時100リットルの水素、ですか。24時間で2400リットル、年間で87万6000リットル。この量が多いのか少ないのか、自分には分かりませんが。試験装置としてはここからスタートライン、2040年あたりの商用装置での水素生産を想定しているようですね。高温ガス炉がアメリカやイギリスでは2029年の稼働が目標ですから、今からこういう形で研究を進めておくのは必然。というか、第四世代原子炉の超高温ガス炉を

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英国も第四世代原子炉に軸足

英国も第四世代原子炉に軸足

◉ヨーロッパでは緑の党がドイツなどで強く、それが過剰な脱炭素・脱原発・再生可能エネルギー推しの背景にあるのですが。これはイギリスも同じなんですが、全国的な党がなく、地方議会はともかくまだ国会での議席は弱いようです。EU離脱など独自路線を歩むイギリスは、エネルギー政策でも独自の道を模索しているようですね。小型モジュール炉(Small Modular Reactor=SMR)に注力すると。北海油田を擁

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エネルギー問題:第四世代原子炉と人工光合成

◉久しぶりに、エネルギー関連ネタを2題。両方に共通するキーワードは〝水素〟ということで。やはり水素は、重要なエネルギー源のひとつ。先ずは、メルトダウンしづらく安全性が高い第四世代の原子炉である超高温ガス炉である、大洗の高温工学試験研究炉 (Temperature engineering Test Reactor 略称HTTR)について。前から書いていることですが、風見鶏の読売新聞も報じるようになり

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中国が溶融塩原子炉を計画

中国が溶融塩原子炉を計画



【中国が従来よりはるかに安全な溶融塩を使った原子力発電所の開発を計画】GIGAZINE

中国の研究者らが、ウランやプルトニウムといった固形の燃料棒の代わりに液体トリウムを燃料とする次世代の原子炉「溶融塩原子炉」の開発を計画していると報じられました。開発が成功した場合、従来より安全でクリーンな原子炉を水が少ない砂漠などでも運用可能になるとのことです。
Radioactive product

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ビル・ゲイツ氏が第四世代炉建設へ

ビル・ゲイツ氏が第四世代炉建設へ

◉日本の狂信的な反原発運動と異なり、普通に地球環境対策を考える欧米のエコロジストは、地球温暖化と二酸化炭素排出量を抑えるなら、現状では原子力発電が妥当と、普通に言いますからね。ビル・ゲイツMicrosoft会長も、ずっと原発推進派です。

【ゲイツ氏の原子力ベンチャー、次世代炉建設へ ワイオミング州で】ロイター通信

[ワシントン 2日 ロイター] - 米マイクロソフト創業者のビル・ゲイツ氏が会長

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朝日新聞・論座の雑な反原発記事

朝日新聞・論座の雑な反原発記事

◉朝日新聞の論座が、原発は温暖化対策になり得ないという記事を掲載しています。でも根拠となる数字の言及がなかったり、コストコストと連呼する割りに、発電の質についての言及がない、雑な内容ですね。

【原発は温暖化対策になり得ない】朝日新聞Web論座

 相変わらず温暖化対策として原子力発電を推す声がある。
 そのような声はバイデン政権の米国でもある。確かに、バイデン政権は、温暖化対策の一つとして「先進

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エネルギー問題あれこれ

エネルギー問題あれこれ

■潮流発電の可能性■エネルギー問題は国の大事、死生の地、存亡の道、察せざるべからざるなり。ということで、脱第三世代原発派の自分ですので、代替エネルギーの問題には興味は、普通の人よりありますから。いくつか見かけたエネルギー問題関連の報道を、まとめてみますね。先ずは潮流発電。コチラも地熱発電などと同じで、場所を選ぶ発電方法ですが、四方を海に囲まれた島国日本というのは、内陸国にないメリットがありますので

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脱炭素社会に小型原子炉

脱炭素社会に小型原子炉

◉小型原子炉、正確には第四世代原子炉の中の、小型モジュール炉と呼ばれるタイプで、超高温ガス炉と呼ばれるタイプがコレに該当しますね。第四世代原子炉といっても、様々なタイプがありますから、もうちょっと丁寧で簡潔な説明が欲しいところですが、NHKがこういう記事を出してきたという点が、価値があるわけで。国会前で脱炭素と脱原発を無責任に訴える学生たちよりマシです。

【脱炭素社会の発電「小型原子炉」は選択肢

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