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異動を経験して強まる力


年末ですね。
この時期は配置換えなどで、異動をされる方も多いのではないでしょうか。

僕も前職から現職にかけて異動も多く、転職もしているので、短いスパンで仕事の内容も環境もコロコロ変わってきました。

大変だったなと思う面もありますが、異動を経験したからこそ身に付いた力もけっこうあると思うので、今日のnoteではそのあたりをまとめてみたいと思います。

新しい環境にワクワクしている方も、今回の異動は不本意だという方にとっても参考になると嬉しいです。


1年ごとに部署が変わったり、新しいことに取り組んでいた20代


僕の最初のキャリアは、東京のベンチャーでした。

ベンチャーなので正直言って労働環境はめちゃくちゃでしたけど、とても成長できる環境でした。入社してよかったなと思っています。

前職は「営業」と「サービス提供」と「バックオフィス」に分かれており、営業が中心の会社でした。入社当初は営業配属だったのですが、半年〜1年ぐらいのスパンで営業企画をしたり、サービス提供をしたり、とにかく異動が激しい会社でした。

前職から、現職の温泉道場にかけてのキャリアを振り返ってみました。

2011年・24歳 営業(前職)
2012年・25歳 営業企画(前職)
2013年・26歳 事業部長(前職)
2014年・27歳 おふろcafé utatane統括支配人
2015年・28歳 おふろcafé utatane統括支配人・開発
2016年・29歳 おふろcafé bivouac開発・おふろcaféFC立ち上げ・戦略人事

間に転職もしていますし、前の会社も今の会社も異動が多かったので、20代では1年ごとに新しいことに取り組んだり、部署が変わったりしていますね。

思い返すとめちゃくちゃ大変でした。慣れないメンバーとコミュニケーションしたり、どう事業を理解して伸ばしていくのか考えたり・・・

で、慣れたと思ったらまたすぐに引き継ぎです。ほんと、当事者になると大変です。

「環境やメンバーが変わっても、成果を出し続けるためにはどうしたらいいのか」


異動や転職の回数が多いと「環境やメンバーが変わっても、成果を出し続けるためにはどうしたらいいのか」を考える力が強くなります。

これは自分の経験から言えることでもあり、他の社会人と話していて感じることでもあります。

個人もそうですし、お店や事業もそうです。

たとえば、「売上をあげたい」と思った時も、これまでの自分の勘や経験が新しい環境でも通用するとは限りません。そこで、できるだけ再現性の高いやり方を見つけようとしました。

僕は他のお店に話を聞いたり、過去にどこかの店で成功したらしい取り組みやフレームワークを学んで使いました。

新しい事業を始める時も同じで、自分の頭でゼロベースで考えるのではなく、その事業について書かれた本を読んで概要を理解した上で、すでに成功事例が出ている歴史から学ぶことを意識していました。

この、新しい環境でもできるだけ速く、成果に近づこうとする考え方を身につけられたのは、異動を通して目まぐるしく環境が変わってきたからだと思います。

中長期的に見た、異動のメリット


もちろん異動にも良し悪しがあります。

異動があまりに多すぎると、ノウハウが引き継がれないまま失われたりとか、お店や事業へのロイヤリティが醸成されにくいというデメリットもあります。

一方で異動が少なすぎると、ノウハウが個人に蓄積されてブラックボックス化したり、決まったメンバーでの阿吽の呼吸のチームになったりしがちです。

悪い事じゃないようにも思えるかもしれませんが、こういう組織やチームだと一般的なフレームワークで物事を捉え直したり、アウトプットすることができなくなっていきます。

異動は短期的に見ると、デメリットが目立ちます。引き継ぎや新しい環境に慣れることが必要なので業績が下がることもありますし、当事者は大変です。

ただ中長期的には別の見え方ができます。異動があるからこそノウハウを見える化しようとしますし、それが業績向上につながります。

異動とは、どの時間軸で区切り、どの目線で捉えるのかによって評価が変わってくるものです。

短期的な評価をするのではなく、異動を経験することで強まる力に着目し、うまく使いこなすようにしているお店の方が、中長期でみると強い店になっていっているように感じます。

このnoteは、ONDOグループ社内に向けて僕が配信しているコラムを基にしています。経営者として考えていることや、旬の情報、ビジネスのノウハウなどをシェアしています。
同じハコモノ事業者さんや、サービス業の方々にとってもお役に立てるものがあるのではないかと思い、内容を少しだけ編集して公開しています。

宮本昌樹@ONDOグループ CHRO

1986年生まれ、和歌山県出身。27才の時に地域活性を目指して株式会社温泉道場入社。支配人を2年間経験したあと、店舗リニューアル開発・コーポレートブランディング、フランチャイズ事業などを経て、HR部門に注力。2019年より、ONDOグループ1人目の社長として、三重県の株式会社旅する温泉道場の社長を兼任している。

Twitter:https://twitter.com/masakimiy

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