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アウトプット前提のインプットー「青のすみか」からー

自分の思いを表現するのが得意という人はどのくらいいるのだろう。
表現というのは、言葉に限らず、音楽だったり、絵だったり、プレゼンだったり、方法はいろいろあると思う。
また、相手の心に届くように表せる人はどのくらいいるだろう。

本日のテーマは「表現すること」


1 自分を振り返って


私は、表現は好きな方だと思う。
小さい頃からピアノを少しやっていたり、絵を描いたり、文章を書いたりして、自分の心の中に描いたものを表出することはけっこうしていた。

でも、相手の心に届くように、という視点で見たらできてないと思う。
言葉足らずだし、パッと言葉の引き出しは開けない。
人前で話すことも得意じゃない。
今は職業柄、必要に迫られてやっているけど、いろいろ足りてないなって思いながらやっている。そんな程度。

きっと相手に届くように思いを表現できる人は、
「アウトプット前提でインプット」をして
「行動と振り返りと修整」をものすごい量繰り返しているのだろう。

2 「青のすみか」から考える

私が表現について考えたきっかけは
「青のすみか」という曲だ。

「青のすみか」ってどんな曲?

知らない人のために少し紹介を。

「青のすみか」は、キタニタツヤというシンガーソングライターの曲。
アニメ「呪術廻戦」2期1~5話のオープニングに使われている。

青春時代をテーマに、爽やかな印象のメロディに、別れや切なさを感じさせる歌詞をのせたギターロックの曲。
(※ここではファーストテイクバージョンを紹介!)


歌詞に注目してみて

曲作りも歌声も素晴らしいのだけれど、
歌詞が本当に素晴らしい。

今でも青が棲んでいる   今でも青は澄んでいる
どんな祈りも言葉も   近づけるのに、届かなかった
まるで、静かな恋のような
頬を伝った夏のような色のなか
きみを呪う言葉がずっと喉の奥につかえてる

「また会えるよね」って、声にならない声


先ほども言ったように、この曲は「呪術廻戦」の主題歌。
この物語の登場人物たちの思いを、
あのとき確かにあった青春の時間の尊さを、取り戻せない切なさを、
想像させるような言葉選びが秀逸!

物語を知って、歌詞の意味をじっくり考えながら曲を聴くと、
苦しくなるくらいにギュッと胸をしめつけられる。
そんな感覚に陥る。

こんなふうに、リスナーや原作やアニメの視聴者に、リアルな感覚を伝えられるように表現できるのってどうしてなんだろう?

キタニタツヤさんの想い

百聞は一見に如かず。
まずは、インタビュー記事を読んでみてほしい。

原作に愛とリスペクトを持つこと。
そこに自分なりの解釈を加えること。
いきなり完成形を目指さなくてもいい、
他者の意見も踏まえてブラッシュアップしていくこと。

それが今回のような素晴らしい楽曲の根底にあったことが覗える。


3 表現すること 

キタニさんに限らず、アーティストさんは常に自分の経験や思いをもとに、表現している。
楽曲提供のように求められて表現することもある。
表現するときに、そのまま出すこともあれば、自分の解釈を加えて練り直して、表現していることもある。

それを支えるのは「アウトプット前提のインプット」なのではないだろか。

キタニさんのインタビューの中で、印象に残った言葉がある。

ちゃんと伝わるように考えることからは
一生逃げられないと思うんです。

Real Sound

原作を読むことも、周りの意見を取り入れるときも、
どう表現したらそれが伝わるのかというアウトプットが前提にあるのだと思う。


私は、自由に表現することは好きだけど、
それだけだと社会の中でうまく生きていけないし、自由に表現することが好きなだけの自分ではいたくない。

いろんなことをアウトプットする前提でインプットすることで、思いをうまく表現できるようになりたい。
そう改めて感じた。

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